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2015年5月31日 (日)

NHK「見えず 聞こえずとも~夫婦ふたりの里山暮らし~」が心に残る

先日見た、この番組がどうも頭から離れない。よって、ちょっとここに留めておきたい。
2015/05/03放送のNHKスペシャル「見えず 聞こえずとも~夫婦ふたりの里山暮らし~」という番組である。
NHKのサイトの解説にはこうある。
見えず 聞こえずとも~夫婦ふたりの里山暮らし~
京都駅から電車を乗り継ぎ4時間。日本海にほど近い丹後半島の山あいにある小さな集落にその夫婦は暮らしている。梅木好彦さん(68)と妻の久代さん(65)。天真爛漫という言葉がぴったりの久代さんと、いつも微笑みを絶やさない好彦さん。
実は久代さん、目が見えず、耳は聞こえず、言葉を発することもできない。ふたりは互いの手を握り、その動きから手話を読み取る“触手話”によって心を通わせ合っている。そして、美しい自然が残る里山で、田畑を耕し、自給自足に近い生活を営んでいる。
久代さんが視力と聴力を完全に失ったのは51歳の時。以来、深い海の底にいるような音も光もない世界で生きてきた。その後、結ばれたふたり。厳しくも豊かな自然に抱かれた暮らしの中には、“小さな幸せ”が満ちあふれている。
番組では、去年の夏から冬を経て、春を迎えるまでのふたりの暮らしを取材。人にとって“幸せとは何か”を見つめていく。(2015年5月3日放送)」(
ここより)

梅木好彦さんは、高校を卒業した後、武者小路実篤の「新しき村」に参加。集団生活で自給自足を目指し、その後、自分ひとりでミソ醤油から生活に必要な物すべてを自分で作る生活に入った。
しかし40歳を過ぎて「農業だけじゃなくって、人間の生活の中には、食べ物とか衣食住を作っていく喜びとは別に困っている人を助けるいうか、僕らが元気な間は、お互いに助け合う、そういう働きも生活の中で必要だってことが分かってきて」目が見えない人を支える活動に参加。そこで知り合ったのが久代さんだった。」
一方、久代さんは、2歳で耳が聞こえなくなり、父親は手に職を付けるように、和裁を勉強させ、和裁士の資格を取る。22歳で最初の結婚をしたが、30代で離婚。その頃から視力が衰え始め、自殺も2回試みた。
その後、触手話を覚え、ボランティアを始めたばかりの梅木好彦さんと知り合い、結婚したという。

この番組を見て、どう感じるか・・・。我々が住んでいる世界とはまったく価値観が違う。まさにヒューマニズムに溢れる好彦さん。しかも、それを実践している。
一方、久代さんは目が見えず、耳が聞こえないというまさにヘレン・ケラー。ただ違うのは、先天的ではなかったということ。圧巻は、それでもガスコンロを使って料理をするという姿。

それにしても触手話がすごい。まるで普通に話すようなスピードで、好彦さんが通訳している。そして、久代さんの唯一の楽しみが、NHKの朝ドラを触手話で通訳してもらいながら見る(?)ことだという。
この夫婦も、一般夫婦のように、色々な出来事があった。決して順風満帆な生活ではなかった。でもそれらの困難を乗り越え、今の夫婦の姿がある。
まさに、我々凡人とは違う「“小さな幸せ”が満ちあふれている」生活だという。
この番組をみて何を感じるか・・・
もし時間があったら見て欲しい。

ところで、この番組をNetで検索すると。動画がたくさんアップされている(ここなど)。NHKの再放送を待つまでもなく、画質さえこだわらなければ、後から見ることが出来る。これはありがたいこと・・・

自分もテレビ人間ではあるが、その中でも、心に残った番組ではあった。

150531kawaii<付録>「ボケて(bokete)」より

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コメント

エムズ様、今晩は。

この番組はリアルタイムで見ました。
何気なくチャンネルを変えて映った映像でしたが、そのまま固ったように最後まで引きつけられてしまいました。

まさに感動に心が震えるとは、こう言う事なのでしょう。

中々、到達しえない世界を見せてもらえた事に、今は感謝です。

一人でもあの感情を共有出来ると良いですよね。(^^)

【エムズの片割れより】
自分も何気なく見ていたら、つい引き込まれて・・・。我々凡人にはマネが出来ない別世界の生き方ですね。

投稿: 白木蓮 | 2015年5月31日 (日) 22:14

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