C型肝炎の特効薬上陸 1錠6万円、治癒率96%
先日の日経新聞にこんな記事があった。
「C型肝炎の特効薬上陸 1錠6万円、治癒率96% 患者助成を検討
C型肝炎の治療に高い効果があるが、価格も極めて高いことで世界的に注目を集めている新薬が日本に上陸する。厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)は13日、米製薬ギリアド・サイエンシズが開発した新薬「ソバルディ」(一般名ソホスブビル)について、保険適用を承認した。1日分となる1錠の薬価は6万1799円だ。
肝臓がんの原因となるC型肝炎ウイルスの感染者は、国内に200万人程度いるとされる。現在の治療は注射によるインターフェロンなどの投与が主流だが、人によって効果に差がある。
一方、月内に発売されるソバルディは経口薬で、C型肝炎のうち2割から3割を占める「2型」と呼ばれる遺伝子型の患者に効果がある。日本の臨床試験(治験)では、併用薬と共に12週間投与したところ、96%でウイルスが消失した。
埼玉医科大学の持田智教授は「飲み薬だけで治療できるようになったのは朗報」と話す。C型肝炎の患者は高齢者が多く、手軽さは大きなメリット。インターフェロンで治らなかった患者にとっても新たな治療薬として期待が高まっている。
課題は価格が高いことだ。中医協はこれまでにない画期的な効果を評価。薬価は治癒に必要な12週間の投与で、併用薬も含めると約550万円かかる。インターフェロンなどによる治療で治癒までにかかる薬価は約220万円で、300万円以上高くなる計算だ。
日本では国が肝炎治療を助成しており、ソバルディが助成の対象になるかは18日開催の有識者会議で議論される見通し。助成対象となった場合、患者の負担は高くても月額2万円で済む。ただ、国の社会保障費の観点からは、仮に50万人の患者が利用すると薬剤費だけで2兆円を超えてしまう。
既にソバルディの販売が始まっている米国での薬価は1錠1200ドル(約13万円)、英仏では7万円前後。医薬品の費用対効果に詳しい国際医療福祉大学の池田俊也教授は「一見高額だが、肝臓がんになった際の医療費を考えると高いとは言い切れない」と話す。」(2015/05/14付「日経新聞」p3より)
身近に肝炎の人がいないので、良く知らないが、Netで見るとC型肝炎は輸血などで感染するらしい。そうか、大阪の叔母は、出産の時の輸血で肝炎のキャリアだと言っていた。
しかし、この薬は3ヶ月の治療で、96%が治るという。
特効薬と、その価格の問題。
命が、お金との取り引きになってしまう話だが、どう考える??
こんな話を思い出した。
前に、「氷点」の三浦綾子さんの夫の三浦光世さんが、テレビのインタビューで、若いときに発症した結核が、兄が手に入れてくれた(たぶん)ストレプトマイシンで治った、と言っていた。それが見る見るうちに良くなって・・・と。
戦後、米国からもたらされた結核の特効薬。それを飲めば治る。飲まなければ死ぬ・・・
結局、お金とチャンスがある人は、命を長らえることができる。逆に、お金が無い人は、運命と思って命を諦めるしかない・・・
しかし、世界的には、それが日常の話・・・。
病と貧困から、亡くなっていく人が沢山いる・・・
この話題も、その視点から見ると、贅沢な話なのかも・・・
でも、もしそれが家族だったら、家を売っても飲むかも知れない・・・??
「もうそんな薬は、自分には必要ない。若い人にあげて」と言える日はいつなのだろう?
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