パンツの洗礼、オンナへの道
先日の朝日新聞のコラムに、こんなのがあった。
「(オトナになった女子たちへ)パンツの洗礼、オンナへの道 伊藤理佐
むかしむかし、長野県に女子高校生がいました。夜、女子高校生は居間で寝転がってテレビを見ていました。その横でお母さんが洗濯物を部屋干ししています。朝、そのまま外に出すだけにしておきたいのです。ちょうどその女子高校生のパンツのシワをパンパンッとのばしていた時、お母さんは聞きました。
「あのさ、干してるのアナタのパンツなんだけど。手伝おうとか思わない?」。女子高校生はテレビを見たまま言いました。「洗濯はお母さんの仕事デショ」。お母さんは絶句したままパンツを干しましたとさ。おしまい。
……この話、なんど思い出してもタメ息が出るんだが、残念なことに、この女子高校生は わたしです。タイムマシンがあったら自分をブッ飛ばしにいきたいんだが、どうしたら乗れるんだろうか。今さらだが母に謝ったほうがいいんだろうか。自分のことながら、せめて少し手洗いしてから洗濯に出すとか、そういうアレがなかったのか? なかったんだな……。
そんなパンツオーラがにじみ出ていたんだろうか、ある日の飲み会でオトコの編集さんが「あのー、離婚して、中学生のムスメがたまに泊まりに来るんですけど……」とすごく言いづらそうに相談し始めたのが、「娘が置いていくパンツ、俺が洗っていいのだろうか?」バナシだった。女の子ってパンツは手洗いしてソッとどこかに干すものじゃないんでしょうか? つーか、洗わせて恥ずかしくないんでしょうか? わたしは酒を置いた。
「中学高校生の女子なんて、そんなもんです!」。ハッ。立ち上がっている。昔の自分を擁護したい気持ちになったわたし。必死で自分に助け舟。「自分のパンツがどうやってキレイになるか考えない、それが若さですよ!」
若さ……。編集さんが納得したか忘れてしまった。女子高校生は18年住んだ自分ちの庭に何の木があったかも知らないで、東京都が地図のどこだか知らないまま上京して、4畳半で自分のパンツを初めて洗うのだった。若さ……のせいにしたい。(漫画家)」(2015/03/29付「朝日新聞」p30より)
自分はこんな軽い話が大好き・・・
「タイムマシンがあったら自分をブッ飛ばしにいきたいんだが、どうしたら乗れるんだろうか。今さらだが母に謝ったほうがいいんだろうか。」という気持ち・・・。分かるな~~
自分も、いまだに「あの行動を消したい」と思う事柄がたくさんある。思い出したくもないので、ここには書かない。いや書ける話なら、後悔していない・・・
「今さらだが母に謝ったほうがいいんだろうか」という所を読んで、昔のこんな事を思い出した。
受験勉強の頃だった。5歳年下の弟と一緒の部屋だった。弟は先に寝る。するとイビキがひどいのである。こっちは受験勉強中だというのに・・・
あったま(頭)にきて、弟が寝ている布団を引っ張って、部屋の外の廊下に出した。寝ていた弟はムニャムニャ・・・
そんな話をいつだったか、カミさんにしたら、「ひどい…!」と絶句していた。それが6年ほど前の話。
ちょうどそんな時、新しいPCを買ったのだが、自分にフィットせず、不要になった。それで弟に「要るか?」と聞くと、「要る」という。
それで「昔、部屋からたたき出したことを許してくれる?」とおずおずと聞いたら、「??」。でも自分は、「あのことは、PCをあげたことでチャラ」と勝手にスッキリした。
何のこっちゃ・・・
まあ、心に残っている「しまった!」と思っていることは、何年経っても、相手が覚えていようがいまいが謝罪をしておいた方が、良いと思う。どんな形にせよ・・・
死んだ後で、閻魔さまと堂々と渡り合うためにも・・・・ね。
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コメント
女の子がパンツを恥かしくもなく親に洗わせるようになったのは、洗濯機が家庭に入ってきたのが1番の理由だと思います。タライで手洗いのころは年頃になれば恥ずかしくて母親にも見せたくなかったと思います。自分で洗って人目に付かない所に干す、これは母親の躾だったと思います。この漫画家の母親は小学校の高学年ぐらいなった時に、女子の躾をしなかったのだと思います。大人になっても親に洗って貰っているという人が多いのには驚かされます。
パンツを見せて平気で歩いている娘さんを見ると親の躾が出来ていないのだと思います。中学生ぐらいなったら自分の下着ぐらいは自分で洗うように躾けたいですね。恥かしいと思う心を無くしてしまったら人間として失格ではないでしょうか。
【エムズの片割れより】
その通りですね。恥ずかしさも躾から・・・
それは人間の品性にもつながりますよね。でも、恥ずかしさは、身から出るものでは?とも思います。
幸い、ウチは息子だったので、あまり気にしませんでした。せめて孫の女の子が恥じらいを持って成長して欲しいと願いますが・・・。
投稿: 白萩 | 2015年4月 3日 (金) 23:46
我が家は躾と言う大それた事では無くただただ親の私のずぼらゆえに中学生になった頃から「親が何時居なくなっても困らぬようにハイ!自分の事は自分でしましょう!」と3人の子供にさせてました。電気水道代は多少かかりましたが。最近パソコンなどのこちらのお願いは「子供を生まなかったと思ってハイ、自分でしましょう!」トホホです。でもしょうがないねと老人を労わってくれもしますが。
【エムズの片割れより】
なるほど、これは立派な躾けですね。
自分も何かとカミさんに頼っているので、「老人も自分のことは自分で・・・」が確かに理想ではありますが・・・
投稿: 名前?忘れた | 2015年4月 4日 (土) 08:17
今だけだから、と洗ってやることもできるし、または、さりげなく持って帰れということもできるとおもいます。いやだったら捨ててしまうこともできます。あれどうした?いらないのだとおもって捨てたよ、と。
ムスメのはなしはいったんおいておいて:
息子の下着の洗濯は、ヒトによってはききとして、または義務であるかのごとくやってやる母親像を想像すると苦しくなります。当方息子はいません。このような話は一般化せずあくまでも個人的な独白としてきいていたいです。
【エムズの片割れより】
ハッと、こんなことを思い出しました。
昔、学生の頃、下宿をしていた家で、堂々とパンツも出していました。おばさんが一緒に洗濯してくれたので・・・
いま考えると、少々、はしたなかった・・・
時効ですが、若気の至り・・・
投稿: kmetko | 2015年4月 4日 (土) 09:20