「自力で時の流れを遅くする」
先日の「朝日新聞」「天声人語」。
「子どもの頃の時間はゆっくり流れる。大人になると時間はたちまち経過する。なぜだろう。信州大の山沢清人(やまさわきよひと)学長は4日の入学式で、脳科学者の言葉を引いた。「周りの世界が見慣れたものになってくると、時間が速く過ぎ去っていくように感じられる」▼なるほど見るものすべてが新鮮な子どもと、大人との違いは明らかだ。だから山沢さんは学生に「自力で時の流れを遅くする」ことを勧める▼新しいことを学び続ける。新しい場所を訪ねる。新しい人に会う。すると脳の取りこむ情報量が多くなり、時間はゆったりしてくる。それが創造的な思考を育てることにつながるのだという。学びへの、遠目が利いたいざないである▼こちらはどうも近いところばかり見ているのではと感じられる。来年度から使われる中学校教科書の検定結果が、おととい発表された。領土問題や歴史認識で、日本政府の見解や立場についての記述が増えているのが特徴だ▼だが、政府見解といっても政権が交代すれば変わりうる。自国だけでなく、他国の主張も知らなければ理解は深まらない。検定基準の改定を含め、その意向を反映した教科書にしたいという安倍政権の思いが前に出すぎていないか▼息苦しさは学びにふさわしくない。京都大の山極寿一(やまぎわじゅいち)総長はきのうの入学式で、世界は答えのまだない課題に満ちていると述べた。失敗や批判に楽観的であれ、「異色な考え」を取り入れよ、と。広々とした心持ちで、ゆったりと学びたいものである。」(2015/04/08付「朝日新聞」「天声人語」より)
ホントウに時が進むのが早い。それを意識するのは、いつも(金)の会社での掃除の時間。フロアを皆で掃除をしながら、ああまた1週間が過ぎてしまった・・・と思う。
確かに、慣れた日常を送っている限り、時は早い。それを遅くするには、「新しいことを学び続ける。新しい場所を訪ねる。新しい人に会う。すると脳の取りこむ情報量が多くなり、時間はゆったりしてくる。それが創造的な思考を育てることにつながるのだという。」
なるほど。これは確かだ・・・
しかし、自分は大の勉強嫌い・・・。それに、新しいことも嫌い・・・
それに引き替え、ウチのカミさんは机に向かって勉強するのが趣味。ストレスを勉強で発散させるというのだから、信じられない。前は中国語に凝っていたが、今はペン習字に凝っている。毎日机に向かって“趣味の”勉強している。
自分はなぜ勉強がキライか・・・。それ、子どもの頃、イヤイヤやった受験勉強の反動のような気がする。学生の頃、勉強はイヤだったがそれは“義務”。仕方なく本を広げた。読みたくて読んだ学校の本など皆無・・・。皆、単位を取るために開いた。と言っては言い過ぎか・・・
でも趣味の本は、いつでも喜んで開く。これは誰も同じ・・・
そう・・・。好きな世界を広げれば良いのだ。
「新しいことを学び続ける。・・・」
学ぶべき“好きな世界”・・・。それは何だ?
高校時代、歴史がキライだった。特に世界史はトラウマが・・・(ここ)
でも日本史は、歳を取ってから見る目が変わった。歴史・時代小説が面白い。推理小説などよりも、歴史物が何か自分にはフィットする。
勉強、などという堅苦しい言葉を使わず、歴史物などを読むことで、「新しいことを学び続ける。」ということに代えようかな・・・なんて、これからの時間の使い方を考えているこの頃である。
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