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2014年11月 4日 (火)

ホームレス千人超に仕事つくる~ビッグイシュー日本代表・佐野章二氏の話

今日の「朝日新聞」夕刊にこんな記事があった。
「(人生の贈りもの)ビッグイシュー日本代表・佐野章二① ホームレス千人超に仕事つくる
 ――ホームレスの人たちが「ビッグイシュー日本版」を街角で販売する姿は見慣れた光景になりました
 2003年9月の創刊ですから、おかげさまで11年と2カ月になります。1年目は月刊でしたが、2年目から毎月1日と15日の2回発行に増やし、いま販売しているのが、ちょうど250号141104bigissue の記念号です。
 大阪で創刊して3カ月後に東京に進出。いまでは北海道から鹿児島県まで15都道府県で販売しています。販売者の数は140人。大阪と東京には事務所があり、スタッフがいますが、あとの地域は約千人にのぼるボランティアが荷さばきや運営を担ってくれています。彼らの存在抜きでは成り立ちません。
 ――表紙に「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」と書いてあります
 そのために有限会社「ビッグイシュー日本」を立ち上げ、雑誌をつくりました。350円の雑誌を1冊売ると、うち半分以上の180円が販売者の収入になります。身を入れれば月に平均400冊は売れる。すると月収は7万2千円、1日だと2400円になります。なんとか路上を脱出して簡易宿泊所に泊まり、コンビニ弁当なら3食とることができる金額です。
 ――ビッグイシューはもともと英国生まれです
 1991年にロンドンで創刊されました。「施し」でなく、雑誌を販売する報酬で自立をめざしてもらうビジネスモデルが斬新で、バーッと世界各地に広がりました。ぼくたちも販売者のことは「ビジネスパートナー」と呼んでいます。
 いま英国で4誌出ていて、ほかにナミビア、南アフリカ、ザンビア、ケニア、エチオピア、オーストラリア、韓国、台湾、日本でも発行されています。それぞれ独立した雑誌ですが、記事や情報交換などで協力しあっています。
 ――日本版のこれまでの実績を教えてください
 11年余りで計651万冊を販売し、計9億3256万円を販売者に提供することができました。販売者として登録した方は延べ1563人。新しい仕事を見つけた「卒業者」が173人います。
 ――ひとつの会社がホームレスの人たちに毎年8500万円の雇用を生み出している計算になります。日本の社会的企業の先駆け的存在です
 まだまだ発展途上です。会社は累積赤字を抱えていますし、大きなことは言えません。「卒業者」の人数ももっと多くていい。ただ、会社立ち上げの時、周りからは「100%失敗する」と猛反対された。それを思えば、よくここまで続いたなあという感慨はありますね。(聞き手・編集委員 神田誠司)
     *
 さの・しょうじ 立命館大学法学部卒業。都市計画プランナーを経て、03年5月から有限会社「ビッグイシュー日本」共同代表。07年9月に設立したNPO法人「ビッグイシュー基金」も含めてスタッフは21人。」(2014/11/04付「朝日新聞」夕刊p5より)

ホームレスの人たちを応援する雑誌「ビッグイシュー」(ここ)については、当サイトに何度か取り上げた。カミさんが良く買ってくるので・・・
その「ビッグイシュー」の佐野代表の話が載っていた。このお話は、「ビッグイシュー」の成り立ちについて知るのに役立つ。

自分がこの雑誌を知ってから4年半。でも、それほど頻繁には買っていない。カミさんとダブルといけないので・・・!?(←これは言い訳・・・)
応援のためなので、ダブってもいっこうに構わないのだ。
せめて、こんな所に紹介することによって、少しでも「ビッグイシュー」が知れ渡り、この活動の応援につながれば嬉しい。
行け行けドンドンだった我々の現役時代と違って、今は誰もがホームレスになる可能性がある。会社の倒産など、個人の努力ではどうしようもない状況が起こり得るのだ。
この活動を他人事と思わず、もし駅前で「ビッグイシュー」を売っている人を見かけたら、ぜひ1冊買おうではないか!!

(関連記事)
ホームレス支援の雑誌「ビッグイシュー」 
「若いホームレスに出番を」~ビッグイシューが10周年 

141104bidai <付録>「ボケて(bokete)」より

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