「一人暮らし高齢者、479万人」&「肺がん「積極治療せず」6割」
当サイトは、どうも病気や死の話が多いので恐縮だが、まあ「良く死ぬことは良く生きること」という言葉もあるので・・・
だいぶ前だが、朝日新聞にこんな記事があった。
「(数字の話)一人暮らし高齢者、479万人
2010年の国勢調査によると、2924万人いる65歳以上の高齢者のうち、一人暮らしは479万人で16.4%を占める。国立社会保障・人口問題研究所はこの割合が20年に18.5%、35年に20.4%に増えると推計している。
高齢社会白書は、高齢者の孤立によって、生きがいの低下や孤立死の増加、消費契約のトラブルの発生などが起きる可能性を指摘している。厚生労働省研究班の推計では、12年時点で認知症は462万人いて、65歳以上の高齢者の約7人に1人に相当する。認知症で一人暮らしの人は10年時点で約43万人という。
認知症の研究をしている鳥取大医学部の浦上克哉教授は「高齢者の一人暮らしの増加は、認知症の予防にも影響してくる」と話す。認知症の予防には、運動や知的活動、コミュニケーションが重要で、一人暮らしでは、ほかの人と話す機会が少なくなる傾向があるためだ。
家族との会話は認知症を防ぐ効果があるとされ、特に3世代で暮らし、孫と話す機会があるとよいらしい。浦上さんは、一人暮らしになったら、日課を決めて朝から活動し、散歩や趣味、近所の人とのおしゃべりをすることを勧めている。」(2014/08/05付「朝日新聞」p29より)
そして先日の日経新聞にはこんな記事も・・・
「肺がん「積極治療せず」6割 90歳以上で発見の場合
90歳以上でがんが見つかった場合、切除や縮小を目指す積極的な治療は肺がんでは6割で行わず、胃がんや肝臓がんでも半数では実施しないことが25日、国立がん研究センターの集計で分かった。患者の多い主要な5種類のがんについて、2012年に全国397のがん診療連携拠点病院で診断された約61万人の診療情報を集計した。
高齢者はがんの進行が比較的遅いことや、抗がん剤の副作用、手術の身体的負担を考慮し、痛みや吐き気への対応にとどめることが多いためとみられる。80代では、治療しない人の割合が最も高い肺がんでも無治療率は約3割にとどまった。
集計は胃がん、大腸がん、肺がん、肝臓がん、乳がんが対象。90歳以上でも、大腸がんは8割、乳がんは9割が積極的に治療していた。大腸を詰まらせる大きながんを取り除く手術や、乳がんのホルモン療法が広く行われた可能性が考えられるが、原因は特定できていないという。
また、40代以下と80代以上は進行した状態で見つかる場合が比較的多いが、若い患者はどのがんでも大半が積極的に治療を始めていた。
センターは「本人の体調やがんの特徴によって適切な治療は変わるが、自分と同じ年代、進行度の人がどんな治療を受けているかの参考になる。患者と医師が話し合う際の材料にしてほしい」と話している。
各病院が提供する医療の向上を図るため、診療数や生存率などの情報を集める「院内がん登録」を利用した。報告書は同センターのサイト、http://www.ganjoho.jp/professional/index.htmlで閲覧できる。」(2014/08/26付「日経新聞」p38より)
誰でも高齢になると、徐々に連れ合いを亡くし、ひとりになって病気を得て死んで行く。まさに「生老病死」で、高齢者の仲間入りをした自分も、これから後の3つを“こなさなければ”ならない。
上の記事によると、65歳以上のひとり暮らしが16%でこれから20%になって行くという。そしてガンにかかった時、90歳以上では半数以上が治療しないという・・・。そして、80歳ではそれが3割だという・・・。
この判断は、対象が自分の場合と家族とでは、違って来るような気がする。
それが家族であったら、もちろん本人の意志が最優先だが、認知症などで自分の意志を言えない場合は、多分その時点での、これからの本人の日々の生き甲斐を念頭に、無治療で「苦しまないで、そのまま」という選択をするような気がする。正月に亡くなったお袋(ここ)のように・・・。
そして、それが“我が事”だった場合は、フト我に返って、(その時の自分の状況にもよるが、自分の精神状態がまともだったら)「治療をしない」という選択に耐えられるか・・・だ。
ここでは、勝手に言いたいことを日々書き殴っているが、気が弱い自分の場合、ホントウに自分がそんな環境に陥った時、何もしないという恐怖に耐えられないかも・・・
今日も不整脈で病院に行ったが、この心臓が何かの病気で止まる時期が見えてきた時、自分は精神的に崩れるだろうことは容易に想像できる。
誰でも訪れる「その時」に向かって、何をどうすれば良いのか・・・。精神の鍛錬をしないと・・・ナンテいつも思うのだが、直ぐに「臭い物には蓋」と忘れてしまうことが自分の人間の浅さ・・・。トホホ・・・。
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