従軍慰安婦記事 誤報の“朝日新聞問題”
今朝、電車の中で日経新聞を読んでいたら、週刊文春と週間新潮の広告があり、従軍慰安婦問題で派手に朝日新聞をたたいていた。面白そうだから買おうかな・・・ナンテ・・・。
そして、昼食に行った近くのそば屋で朝日新聞をめくっていたら、こんな記事があった。
「週刊文春の広告、朝日新聞社が掲載断る
朝日新聞社は27日、週刊文春9月4日号の新聞用広告に、慰安婦問題をめぐって朝日新聞社の名誉と信用を著しく傷つける表現があるとして、朝日新聞への掲載を断った。文芸春秋は朝日新聞社に抗議した。
朝日新聞社広報部は「当該の広告は論評の範囲を著しく逸脱し、本社の社会的評価を低下させるものであり、本社の広告掲載基準に基づいて掲載に応じられないと判断しました」としている。」(2014/08/28付「朝日新聞」P36より)
おっと、戦争だな・・・。朝日新聞に、文春だけでなく新潮の広告も見当たらないな・・・と思っていたら、朝日は新潮の広告も拒否したようだ。
「朝日新聞が週刊新潮の広告も拒否
新潮社は28日、朝日新聞に「週刊新潮」9月4日号(8月28日発売)の新聞広告の掲載を拒否されたと明らかにした。
新潮社によると、当該号の広告には朝日新聞の旧日本軍の従軍慰安婦問題に関する報道をめぐり、「『朝日新聞社』の辞書に『反省』『謝罪』の言葉はない!」などの文言があった。
朝日新聞が26日、「反省」の文字や読者が減っているとした見出しを修正するよう求め、新潮社が拒否したところ、27日に掲載を見送ると連絡があった。新潮社の広報担当者は「批判されたから広告を拒否するとは言語道断。来週号で今回の問題を検証したい」と話している。」(2014年8月28日共同通信(ここ)より)
この問題については、朝日の記事を鵜呑みにする訳にはいかない。外紙はどう捉えているのかと思ったら、ニューズウィークの記事が見つかった。
「慰安婦問題の本質は大誤報を認めても謝罪しない「朝日新聞問題」だ
池田信夫 エコノMIX異論正論
8月5日から6日にわたって朝日新聞は慰安婦問題の特集を組み、これまでの「強制連行」に関する一連の記事が誤報であることを認めて取り消した。30年以上にわたって繰り返してきたキャンペーンが誤報だとわかったら、まず謝罪するのが常識だが、朝日新聞は謝罪せず、「慰安婦問題の本質を直視せよ」と開き直っている。
慰安婦問題の本質とは何だろうか。慰安婦というのは戦地で仕事をしていた娼婦のことで、1990年ごろまでは大した問題ではなかった。それが日韓の外交問題になったのは、1992年1月の朝日新聞の記事が発端だ。これは1面トップの「慰安所 軍関与示す資料」という見出しで、慰安婦が「挺身隊の名で強制連行」されたと書いた。
今回の特集で認めたように、この記事は事実誤認である。慰安婦は民間業者の募集に応じて、賃金をもらって働いていたのだ。「韓国の済州島で『慰安婦狩り』をやった」という吉田清治の話も、本人がフィクションだと認めた。軍の関与については、1992年に加藤官房長官が公式に認めて謝罪した。
本来はここで終わりだった。内地でも娼婦は届け出制で、一人ずつ警察や保健所が管理していた。それと同じことを戦場では軍がやっていただけで、国家責任でも戦争犯罪でもない。ところが朝日新聞は「日本政府は強制連行を認めよ」というキャンペーンを張り、韓国政府がこれに呼応して国家賠償を求めた。
それに対して1993年に河野官房長官が、強制があったとも受け取れる談話を発表したが、これが逆効果だった。
この談話が「日本政府は強制連行を認めた」と受け取られ、国連が日本政府の「性奴隷」を非難する報告書を出し、2000年代には米議会でも慰安婦非難決議が出るようになった。
しかし慰安婦に国家賠償するわけには行かない。民間業者の募集した慰安婦に賠償したら、戦時中に(同じく民間の募集で)朝鮮から内地に来た32万人の男性労働者が賠償を求めて訴訟を起こすだろう。最高裁の判例で(内地も含めて)民間の生存者には何も賠償しないことが確定しているので、それは不可能なのだ。
河野談話のころまでは他のメディアも似たようなもので、「政府が強制連行を認めた」と報じたメディアもある。しかし吉田が嘘を認め、証拠が何も出てこないため、他のメディアは90年代後半にはこの問題を報じなくなった。そんな中で、朝日新聞だけが1997年になっても特集を組んで慰安婦キャンペーンを続けた。
ほとんどの海外メディアは日本の情報を朝日新聞を通じて知るので、朝日の告発記事が伝言ゲームのように歪曲され、誇張された。このころになると問題は慰安婦の存在そのもにすり替わり、「日本政府はかわいそうな性奴隷の存在を否定している」という話が世界中に広がった。
このため2007年に第1次安倍内閣で「強制連行の証拠はない」という閣議決定をしたが、これで問題が再燃した。安倍首相は各国政府とメディアに集中砲火を浴びて河野談話を実質的に追認し、このあと政府は慰安婦問題にコメントしなくなった。
このころにはほとんどの国内メディアが強制連行を報道しなくなったが、朝日新聞だけが政府を攻撃し続けた。
なぜ朝日新聞は、嘘と知りつつ慰安婦キャンペーンを続けたのだろうか。1997年には吉田の話の「真偽が確認できない」と認めたのに、過去の誤報は訂正しなかった。このとき「女子挺身隊」が誤りであることも知っていたはずだが、言及もしていない。彼らがいまだに謝罪を拒否するのは、謝罪すると経営者の責任問題に発展するからだろう。
要するに、慰安婦が国家に強制されて性奴隷になったという「慰安婦問題」はもともと存在しないのだ。これは朝日新聞が自作自演した朝日新聞問題である。ところが彼らは誤報を訂正しないで「それは枝葉の問題だ」と強弁し、日本政府に謝罪と賠償を求めてきた。これが日韓両国に憎悪の悪循環を生み、外交を混乱させてきた弊害の大きさははかり知れない。
大誤報を書いた植村隆記者は今年3月に朝日新聞を退社したので、彼を国会に呼んで事実関係を確認する必要があるが、本質的な責任は、誤報が判明したあとも逃げ回った編集責任者と経営者にある。本来は報道機関が自主的に第三者委員会で解明することが望ましいが、朝日新聞にはその気がないようなので、国会がやるしかない。(ニューズウィーク日本版 2014年8月20日配信掲載)(ここ)より)
どうもこの記事の方が、まともに見える。
実は自分も先日まで、慰安婦問題は“存在する”と思っていた。それが、先日、民放の番組を見ていたら、カメラを抱えて現地取材をしたところ、「韓国の済州島で『慰安婦狩り』をやった」という吉田清治氏の著書にある話が、軒並みウソであることが分かったという。たった5時間の滞在で、現地の住民が「そんな話は知らない」と証言しているのだ。
こんなに簡単にバレることを天下の朝日新聞が・・・。まさか・・・。と思ってみたが、どうもこの話は朝日に分が悪いらしい。
先日の、自分とある人との会話・・・。
「この前、民放でやっていたが、現地住民に聞くと、吉田清治氏の著書にあるような話は聞いたことが無いと言っていた。そんな簡単に分かることを、大新聞が現地の状況も調べずに報道するとは考えられない。しかも、それだけ大々的に行われていたことなら、幾らだって証拠や証人が出てくるはず。それなのに、“やっと証人が見つかった”という話は何かヘン!?」
「だから慰安婦問題なんか、最初から無かったのだ。朝日がでっち上げて、国際問題までにしてしまった」
それがホントウとすると、この話は、取り返しが付かない大事件・・・。
先日のテレビ番組、『週刊BS-TBS報道部』「検証・メディアの戦争責任」(2014/8/17放送)で半藤さんが言っていたが(ここ)、戦前戦中と、戦争をネタに新聞は販売部数を伸ばし、国際連盟を脱退すべき、とキャンペーンを打ち、自分たちが国を動かしているという権力のオゴリで、軍部と結託をして国民を戦争に向かわせた・・・とか。そのような実態があるとすると、今回の慰安婦問題は全くそれと同じ構図ではないのか・・・
それにしても、自社に対する反対意見が載っているから、その広告を閉め出すなど、大新聞がやることとは思えない。
実は自分は、新聞は少しは「公」だと思っていたが、この朝日の行動で、まさに新聞・マスコミは“私”であることが良く分かった。
マスコミに踊らされず、よくよく真実を見る目を養わなければ・・・と再認識した“朝日問題”ではある。
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コメント
従軍慰安婦は、日本に公娼制度があったからできたものです。
貸座敷(遊郭)に寄留して、警察に届けて娼妓の鑑札をもらって仕事(売春)をし税金も払うのが公的に認められた娼妓でした。
和歌山県は公娼制度がなかったのですが、兵営設置のため兵士の慰安所としての役割や、税金が増える、検査するので性病が防げるなどとして、新宮などに遊郭ができたようです。
当時は、親が貸座敷業者に借金し、娘がそこで働いてお金を返すという仕組みでした。
史料を読むと、借金はなかなか返せないようでした。税金も借金で払っていたみたいです。
朝日新聞は読んでいまして、その記事も読みました。
女子挺身隊も性奴隷として扱っていたが、当時は研究が不足していた、と言い訳していました。私でさえ、挺身隊は、軍需工場で戦闘機などの部品を作っていた女子学生のことだと知っていましたがね。
素直に謝りませんねえ。
他者に厳しく自分に甘い、まあ、世の常なのでしょう。
【エムズの片割れより】
そうですか・・・。勉強になります。
ところで朝日ですが、先日の誤報謝罪記事は、まったく謝っていませんよね。世論誘導という重大な責任があると思うのですが・・・
自分は学生時代からの朝日新聞ファンでしたが、他紙に変えようかな・・・ナンテ思わせるスタンスでした。
投稿: YABU | 2014年8月31日 (日) 21:00