伊藤久男の「酋長コシャマイン」
先日、半世紀前(1965年頃)のオープンテープを再生した話を書いた(ここ)。今日はその続き。
3号リールのそのテープには、まさに「No.1」と銘打ってあった。そのテープに入っていたのは、当時のNHKラジオで放送した伊藤久男特集の番組だった。その中に、先の「東海の」と一緒に、その時以来聞くチャンスがなかった幾つかの珍しい曲が入っていた。「酋長コシャマイン」という歌もその一つである。(下記の歌詞は、聞き取りメモなので正確ではない)
<伊藤久男の「酋長コシャマイン」>
「酋長コシャマイン」
作詞:野村俊夫
作曲:古関裕而アイヤッホー アイヤッホー
アイヤッホー アイヤッホー夜明けだ 夜明けだ ホイヤッホ
つつみ(?)をこえて日が昇る
行くぞ アイヌの丘の コシャマイン
コタンを守る戦いだ
ホイヤッホー ホッホッホー
弓を取れ嵐だ 嵐だ ホイヤッホ
祈りの丘を 吹きまくる
見たぞ 荒野の男 コシャマイン
カムリを守る 戦いだ
ホイヤッホー ホッホッホー
弓を取れ
Netで検索してもこの歌についての情報はほとんど無い。唯一、古関裕而記念館の作曲一覧にあった(ここ)。
それによると、「酋長コシャマイン」は、1963年(昭和38年)の作品らしい。しかし歌手名が登録されていないので、レコード化はされなかったのかも知れない。そしてJASRACのデータベースにも無い。これはどう言うことか・・・。
でも、このラジオ録音が、たぶん昭和39~40年頃と思われるので、まあ、時期的なつじつまは合う。
しかし何とも、伊藤久男/古関裕而コンビらしい勇壮な歌なのに、世に残らなかったのは残念。そんな意味では、この録音は若しかすると世に一度だけ出た歌だったのかも・・・ね。
先日、SONYのオープンデッキを手に入れてから、納戸にあるテープ色々と引っ張り出して再生しているが、少なくても昭和58年頃までは、オープンデッキを現役で使っていたようだ。
その後は、ソニーの1号機のCDデッキCDP-101やベータのビデオデッキ、そして録音はベータハイファイやMDデッキに移った。
これら昔のオープンテープを再生していると、長男の出産予定日と、カミさんの学生時代の友人の結婚式がダブるため、音声での祝辞を送るための練習風景が残っていたり、はてまた幼稚園時代の子どもたちとの会話が入っていたり・・・。
まあオープンテープには色々と思い出もあるが、それ以降は、あまり思い出すことがない。これは、その当時に録音した音源は、全てその後にCD音源が手に入ったため、必要が無くなったとも言える。
学生時代からのテープは、音のパンドラを開けているようで、なかなか面白い・・・。
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コメント
最近、CD化された物(昭和38年12月吹き込み。未発売)よりも、此方の録音の物の方が声が良いように聞こえました。
伊藤久男の未発売曲というのは結構有る様で、青木光一の『男の友情』も最初は伊藤が吹き込んでいます(全集にCD化。昭和31年吹き込み。未発売)。
”伊藤久男ファン”の私としては、”伊藤”の方が、良いです。
【エムズの片割れより】
情報をありがとうございました。
CDが出ていたんですね。
サンプルの45秒間だけ聞きました。
この歌が一般化していないのは残念です。
我々の世代が伊藤久男を知る最後の世代になるのでしょうね。
でもまだ伊藤久男ファンが居られたのは嬉しい限りです。
投稿: ヰワンヰワノイッチヰワノフ | 2023年4月 7日 (金) 18:35