「クモの巣はどう作る?」
自分がよく読む記事に、朝日新聞の「ののちゃんのDO科学」というのがある。先日はクモの巣の話だった。
「(ののちゃんのDO科学)クモの巣はどう作る?
ののちゃん ウチの庭で、クモの巣を見つけたよ。
藤原先生 巣の糸は、カイコの糸と同じたんぱく質でできてるのよ。
のの カイコはマユだけど、クモの巣は獲物を捕まえる網だよね。
先生 他にも、投げ縄ならぬ「投げ糸」で狩りをしたり、「受信糸」を張ってそれに触れる虫を察知したり、風になびかせた糸でタンポポの種のように飛んだり、糸で空気室を作って水中生活をしたり。交尾の前に雌を縛るなんて使い方もあるの。
のの それはケシカラン!
先生 でも、雌は後で簡単に糸をはずすので自由を奪われているわけではなく、まるで儀式みたいなの。クモの糸の使い道は本当にいろいろ。網を張らないクモも多いけど、糸と縁のないクモはいないの。
のの それにしてもやっぱり巣の網が目立つよね。木と木の間に張り渡された網を見たこともあるよ。クモには羽がないのにどうやるの? 先生 木の枝などにいるクモが、スルスルと糸を出して風になびかせ、糸の先がどこかに届いたら、それを伝って網を作り始めるの。
のの その次はどうするの?
先生 横に渡した糸からぶら下がって、糸を引きながら下におりれば縦の糸が張れるでしょ。
のの じゃ、斜めは? 縦横斜め、自由自在に糸を張れなくちゃ、あんなみごとな網は作れないよ。
先生 ののちゃんが、出発点から糸巻きの糸を出しながら真っすぐ進み、途中で横に曲がって終点まで行ったとしましょう。そこで、引いてきた糸をピンと張ったら?
のの 出発点と終点の間に斜めに糸が張れる!
先生 そうした原理を応用して、いろんなクモが網を完成させるまでの動画やスケッチがネットに公開されていておもしろいよ。それに、イエオニグモやオニグモの網を見つけたら、夕方にその場所に目をやると、網を張り直す様子がよく見られるわ。完成まで数十分よ。
のの しじゅう張り直してるの?
先生 網の大きさやタイプによって張り直す大変さが違うから、めったに新調しないクモや、傷んだ所だけ直すクモもいるけど、イエオニグモなどは毎日のように張り直すよ。
のの へー、何のために?
先生 網は虫や葉が引っかかったりしてほころぶでしょ。それに、鳥などの天敵や獲物をかすめ取る邪魔者が、網を見つけてやって来るようなの。だからクモが狩りをしない時間、つまり夜行性のクモなら昼間まで網を張りっ放しにしておくのは良くないので、朝には片付けるのよ。
のの 「片付ける」って?
先生 糸を丸めて捨てたり、自分で食べてしまって、次に網を作るときに再利用したりするのよ。
のの クモももったいないんだ!(取材協力=小野展嗣・国立科学博物館研究主幹、構成=武居克明)(2014/04/05付「朝日新聞」e6より)
クモが巣を作る時に、最初はブラブラと風に乗って・・・というのは聞いたことがあったが、「クモが、スルスルと糸を出して風になびかせ、糸の先がどこかに届いたら、それを伝って網を作り始める」というのは知らなかった。
てっきり、枝に糸の端をしっかりと結び付け、クモ自身が枝からぶら下がって風でフラフラと飛んでいって、どこかの枝に飛びつき、最初の糸を張るとばかり思っていた。それが、どうも糸だけ出して風に任せるという。でも、糸だけを風に任せると、それが他の枝に届いた時に、どうやって枝に結び付ける?? 糸にくっつく力があって、それで枝に糸が絡まるのかな・・・。でも原理はそういうことらしい・・・。
散歩に行くと、たまにクモの巣を見付ける。茂みなどを歩いている時に、顔にべちゃっとくっつく巣は、迷惑この上ないが、人の通路にかかっていない巣は、ずっと同じ形で残っている事が多い。前に散歩の時に、歩きながらクモの巣を見付けると壊していたが、「クモだって生きるために作っているんだよ」とたしなめられ、それもそうだ・・・と、それ以降は壊していない。
自分は虫が大嫌い。だからクモも「敵」! もちろん家の中に入ってくる虫は、クモも含めて全部やっつける。(←カミさんが・・・)
でも自然の営みは雄大・・・。自然は知恵の結晶。だから“心の広い”自分は、直接自分に害を与えないものは許している・・・。
明日も、バス停の横にある大きなクモの巣がどうなっているか、“遠くから”見てみよう。
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