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2014年4月19日 (土)

「失言」とは・・・

先日の朝日新聞にこんな記事があった
「(be between)決定的な失言の経験ある?
 失言とは、「言ってはいけないことを、不注意で言ってしまうこと」(広辞苑)。間が悪く、何げない言葉が相手を傷つけてしまうケースも多いようです。失言かどうかを決めるのは常に「言われた側」。気軽な冗談のつもりでも、時には許せない言葉に変わる。そのあたりの難しさが浮かんできました。
痛みにふれる言葉
 思わず「それ、あるある」と言いたくなるような、軽めの失言から紹介したい。
 「保育士ですが、お迎えにいらした白髪頭の男性を見て、『今日はおじいちゃんなのね』と言いました。翌日、お母さんと話して、お父さんと判明。平謝りでした」(東京、49歳女性)
 「ふっくらしてたので『2人目?』と聞いてしまったが、ぽっちゃりしていただけだった」(三重、37歳女性)
140419shitugen  身体的特徴から、相手の属性や状況を決めつけてしまう「うっかり」の例だ。
 一方、うっかりでなく、わざと親しみを込めて言った冗談のつもりでも、相手を傷つけてしまえば立派な失言。
 「相撲の水戸泉が優勝した時、出張で水戸にいた。取引先の太った女性につい口がすべって『お兄さん、おめでとう』と言ったら、ビンタされた」(千葉、48歳男性)
 笑って済ませる相手ならそれだけの話だが、「失言」認定は常に言われた側がする。受け止めた相手には切っ先鋭い刃になり、予想できぬほど事態がこじれることも。
 愛知県の女性(73)の半世紀ほど前の思い出。「同僚の女性に『わあ、きれい!、この写真、本人よりすごく奇麗に写ってるね』と何げなく大げさに、褒め称えたつもりでしたが、その後、彼女から絶交状が届きました」
 「あなたは何げなく、ふざけただけでしょうが、小さい頃から両親に美しい姉と比べられ、ブスだ、ブスだと言われて育った私には、あなたの言葉や態度が許せない」。そういう内容の手紙だった。
 「コンプレックスを抱えていた友人に、申し訳なかったと反省しましたが、その後、以前のようには仲良くなれませんでした」
 縁が切れてしまう友人とは異なり、家族の中での発言は一見、すぐ修復できそうだ。だが、逆にそれだけ不用意な失言が飛び出しやすい、と言えるかもしれない。
 「複数の男友達と肉体関係をもった我が子に、思わず『バイタ』と言ってしまった。嫁いだ今でも、あれは傷ついたと言われる」(埼玉、61歳女性)
 「夫が仕事のことなどをグダグダ愚痴っていた時期に、『そんなんじゃ、生きてる価値ないじゃん』と、家事をしながら口から出てしまった」(福島、49歳女性)
 妊娠や出産についての話は難しい。一般には人生の慶事。だからよけい、心を痛めた経験を持つ人にはつらい話題となる。誰に過失がなくても友人関係を壊しかねない。
 「自分の妊娠を友人に伝える時、つわりがひどくて愚痴っぽく言ってしまった。たまたまその友人が流産してしまった直後だったらしく、知らなかったとはいえ彼女をひどく傷つけてしまった。結局その後、彼女は連絡を拒否し続け、謝る機会も与えてもらえないまま、縁が切れてしまった」(東京、42歳女性)
 アンケートでは、失言の経験が「ある、なし」はほぼ5割ずつ。「言われた経験」も半々に割れる。「言った経験がない」と答えた人が選んだ最多の理由は「記憶にないだけかも」。こう考えると、本当に失言と縁のない人生を送る人はどれだけいるのか。
 ただ、「失言はしない」と認める慎重な人から、「小心者なので自分が誰かに失言をしてしまった経験はない。本音で付き合う関係が少ないせいかもと思うとちょっと寂しい」(東京、43歳女性)という意見もあった。
 あまり気遣いしながら話していては、人との関係も縮まらないし楽しくもない。会話がそこにある限り失言はついて回る、と割り切ったほうが気楽なのかもしれない。(中島鉄郎)」(
2014/04/12付「朝日新聞」b10より)

新聞をにぎわす政治家の失言。誰もが「それが本音」と思って聞いている。政治家は、問題を指摘された発言は、すべて“失言”で済ます。何とも安易だが、社会はそれで許すのだから仕方がない・・・。
それに対し、我々の普通の生活ではどうだろう? あまり「失言」という言葉は使わない。上の記事のように、相手の発言に対して、直接文句を言うことはあまりしないが、心にズシンと響いた言葉によっては、その後の付き合い方が変わるのはよくある話・・・
たぶんその“本音の言葉”を、本来は失礼なので発言を控えるので言ってはいけない言葉、つまり“失言”というのだろう。

よってその理由は、上の記事でいうと、「配慮が足りずに」がやはり一番だろう。「つい口がすべって」は本音そのものだけに取り返しはつかない。ケンカの時に「怒りのあまり」言葉が過ぎることはあるかも知れないな・・・。

現役時代によくあった部下の結婚式。その挨拶で、自分がよく言ってきたことが「何でも話せる明るい家庭を・・・」という話。我が家はそれが少し行き過ぎていて、(ここではとても書けないが・・・)カミさんは、何もそんな事まで話さなくても・・・ということまで話す。
カミさんもそうだが、自分も考える前に口から言葉が出てしまう。口のバルブが緩んでいる、と良く言われるが、それは家の中では良いとしても、社会ではキケン。口から出任せ、など飛んでもないことで、社会人は一度自分の頭で咀嚼してから発言する事は必須だ。

でもやはり、家庭内では口のバルブは緩む方が望ましいのではないか・・・。我が家など、失言の山・・・。つまりは、本音の山・・・。
家庭に限ると、失言=本音で言い合える関係が、一番居心地が良い気がする。

140419uewomuirte <付録>「ボケて(bokete)」より

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コメント

いつも早寝の夫の部屋の電気とテレビが夜中の12時頃になっても付いていたので、襖を開けたら、振り向いた。「なんだまだ生きてたの」と言ってしまった。夫がカンカンに怒ったので「たかが(い)と(お)の違いじゃない。怒ることはない」と言ってやった。思わず出た言葉だったけれど、(い)と(お)の違いに私自身も驚いてしまった。意外と本音だったのかも。いくら怒られても絶対に謝らなかった。

【エムズの片割れより】
自分も上の“夫”の立場なんですが・・・。何とも言葉がありません。我が家でもたぶん同じなので・・・
それにしても、あらゆるジャンルで女性は強い。男が強いのは、ほんの瞬発力だけで、その他の能力は女性の方がはるかに強く出来ている・・・。最近、神さまも男女を作るときに、不公平に作ったモノだと思うようになりました。怖ワ~~~!

投稿: 白萩 | 2014年4月20日 (日) 16:56

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