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2014年2月14日 (金)

「婚活って必要?~周りのおせっかい消えた」~初めての見合い仕掛けの挫折

雪の天気予報だけは当たって欲しくないのだが、またまた当たってしまった。東京は朝から雪。先週末に続いて、またも大雪。会社から帰ったときに測ったら、自宅の塀の上の積雪は30センチを超えていた。
さて今日は、自分の大嫌いなバレンタインデー。案の定、出社すると机の上に小さなチョコレートが置いてあった。置いたのは庶務のおばさん・・・。

さて本題。今朝の朝日新聞にこんな記事があった。
「(耕論)婚活って必要?
 結婚しない人が増えている。男女の出会いを促そうと、各地で「婚活」イベントが開かれているが、少子高齢化が進む日本を救うのだろうか。バレンタインデーに考える。

周りのおせっかい消えた
    国際日本文化研究センター副所長、井上章一さん
 いつの時代にも、モテる男がいればモテない男もいる。モテない男の端くれとして申し上げますが、時代が変わったからといって急にモテない男が増え、相手を見つける力が突然衰えたとは、どうも思えないんです。
 ただ違うのは、昔は周りにおせっかいを焼いてくれる人がたくさんいたことです。モテる人は大丈夫。そうじゃない大勢を何とかしよう、という世間の仕組みは時代により文化圏によ140214mikonritu り様々あります。しかし、うまく男女を結びつけてきたそういう世間の力が弱まり、社会的なからくりが崩れた結果が今の日本なのではないでしょうか。
 戦後の統計をみると、恋愛結婚の割合が増えてお見合いが減ったのは確かです。でもそれは、会社の上司や大学の恩師に薦められた相手との恋愛結婚だったかもしれない。釣り書きを交わす昔のお見合いではなかったにせよ、見えを張って「恋愛結婚です」と答えたケースも多かったはずだと思うんです。
 男女をめあわすことに情熱と意欲を持っている人って、地域にも職場にも結構いました。必ずしもいい縁談ではなくとも、お陰で納まるところに納まった、という若者は少なからずいたはずです。
 ところが人権意識の高まりもあって、おせっかいが迷惑がられるようになった。若者が傷つきやすくなったせいもあります。「あの子に会ってみないか」と声をかけられた段階で、「ふがいない男」と思われていると受け取ってしまう。女性の場合は下手するとセクハラと言われかねません。あっせんは業者に頼るようになり、自治体までが婚活に乗り出しました。
 それで出会いの場が増えたとしても、いくらトライしても全然あかんとなれば人は傷つきますよね。どうしても引きこもってしまう。異性の獲得という弱肉強食の場に乗り出すのがおっくうな若者にとっては、「出会いの場がない」という口実が一番楽なんです。結局、男女間の微妙な人間関係で社会がもっと大人になり、寛容になるしかないと思うんですよ。
 パリの路上で見かけた忘れられない光景があります。両手に荷物を抱えた若い女性が、下を通過したメトロの風圧でスカートがまくれあがって下着が見えたんです。そしたら僕の隣にいた若者が「メルシー、マダム」って言わはったんですよ。ありがとう、おねえさんって。我々には言えないですよねえ。
 しかも彼女はというと、私たち2人にウインクしてくれたんですよ。日本だったら「どこ見てるんや、オッサン!」って怒鳴られるんやないでしょうか。たかがパンツの話ですけど、うらやましいなと。
 でも、そんなフランスでさえ最近は引っ込み思案な男子が増えていると聞きます。難しいですね。(聞き手・萩一晶)
    *
 いのうえしょういち 55年生まれ。京大人文科学研究所を経て、87年から国際日本文化研究センター。専攻は風俗史、意匠論。著書に「美人論」「愛の空間」、編著に「性欲の研究」など。」(
2014/02/14付「朝日新聞」p17より)

これは自分の思い込みだが、やはり人生、結婚はした方が良いと思う。老後も、“お一人さま”よりも絶対に“お二人さま”の方が良い。
それなのに、なぜ日本では生涯未婚の人が増えているのか? これも自分の思い込みだが、原因は日本でお見合い結婚が廃れたことにあるのでは・・・?

自分も見合い結婚派だが、当時、周囲にはお見合い話や、先輩からの紹介話などが多か140214miai った。自分で相手を探せた人は、学生時代からの付き合いなどを除けば、少数派だった。
そのお見合いの減少・・・。かつてのお見合い制度は、日本の「文化」だったのではないか。よって、幾ら“お見合いの文化は必要だ!”と叫んでみても、そうそうお見合いは増えない・・・。でも、少しだけ反抗・・・!?

友人にMという男がいる。入社式の時に隣だったことが縁で、もう44年の付き合いになる。そのMは、“うまいことに”会社の寮を脱出した先のアパートの隣の部屋の女性と結婚した。当時、同期で最初の結婚だったので珍しく、寮の連中とよく二人のアパートに押しかけていったもの。そして、女の赤ん坊が生まれたときも、珍しくて皆で見に行った。
その時に生まれたSちゃん(もうオトナなのに失礼!)という女の子が、未だに結婚していないのだという。その気はあるのだが、チャンスに恵まれず、もう40歳になってしまった、という。
このSちゃんには思い出がある。自分が新婚時代、東京のある病院に入院したことがあるが、その病院に、Mが当時3~4歳?だったSちゃんを連れて見舞いに来てくれたことがあった。実は、この事は完全に忘れていたのだが、Sちゃんが「(カミさんが)折り紙でツルを折ってくれたが、ぺちゃんこのツルだった」と、その時のことを未だに覚えているという。つまりウチのカミさんは、当時折り紙のツルを折れなかったのであ~る。
そのMから聞いた話をカミさんに話すと、確かにそんな事があったな~と思い出し、二人で笑った。

まあひょんな事で縁がある(?)Sちゃん。それで、お見合い派の自分は、Sちゃんに誰か紹介できないかな・・・と。

カミさんの犬の散歩仲間に、Wさんという人がいる。昔、自分が30年間勤め、Mが工場長を務めた会社の近くの、Fという会社をご主人は最近定年退職されている。まあ同じようなサラリーマン家庭。その息子さんがまだ結婚していない、という話を聞いていたので、ダメ元で話をしてみよう、ということになった。もちろんMと相談する訳ではなく、勝手に始めた話。うまく話が通れば、それからMに釣書交換の“打診”をしてみようかと・・・
それでカミさんに電話をして貰った。「こうこうこういうお嬢さんがいるのだが、もし良かったら紹介したい・・・」と。すると奥さんが「息子は38歳になるが、良い話なので、息子に話してみる」とのこと。ダメ元だったが、1%位可能性がある??
数日後、奥さんがわざわざ来られて、「実は息子は、銀行屋(某旧都銀)だが、1年ほど前から四国に転勤になっている。それで3年位は帰ってこられない。現役の某メーカーの半導体エンジニアのお嬢さんを四国に・・・というワケにはいかないので、本当に良いお話だが、残念・・・」という話。我々は二人とも、息子さんはてっきり東京にいるとばかり思っていたのでビックリ・・・。確かに銀行屋は全国に転勤がある・・・。
奥さんが帰った後、カミさんに「体(てい)よく断られた?」と聞くと、「いや本当に残念がっていたよ。ご主人も四国転勤さえ無かったら・・と残念がっていたって」との話だった。
まあそんなワケで、Mに話をするまでもなく初めてのお見合いの仕掛けは、頓挫・・・。

でも、こんな“余計なお節介”が日本には必要なのだと思う。昔は、母親が自ら、自分の息子の縁を周囲に頼んだもの。自分も、お袋が頼んだルートで見合いをしたことがある。そんな文化が、今は廃れた・・・??
でも今回の笑い話で、日本の見合い制度は決して廃れた訳ではなく、ただ皆が実行していないだけ・・・と思った。つまり、見合いの話さえ来れば、それを受け取る姿勢はある。しかし今は、親も本人も、ただただ仕事の忙しさにかまけて、すくんでいるだけ・・・?
もう我々シニア族も、賞味期限ギリギリの年代。せめて若い人のために、例え迷惑がられても“余計なお節介”をしませんか?

おっと、最初のバレンタインデーの話の続き・・・。今まではカミさんがお返しを買ってきたので、仕方なく義理チョコのお返しをしていたが、今年は「お返し廃止」をカミさんに宣言した。つまり会社で義理チョコを貰っても、今年から返さないことに・・・。もちろん会社では言わないが、もういい加減に卒業したいバレンタインデーではある。

140214cup <付録>「ボケて(bokete)」より

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