「音の暴力」について
ふと思い出した音の暴力(?)の幾つか・・・
いつもの散歩道・・・。小学校の校庭から狭い道を隔てた1軒の家が、ずっと空き家・・・。
先日、散歩でその前を通ると、大音響の音楽・・・。見ていると小学生が校庭から一斉に校内に戻る。その音は、校庭に流す休憩時が終わる合図の音楽だという。校庭の端にあるスピーカーも、その家からみると、ほんの数m・・・。この家で聞く学校の音は、校庭の子ども達のワイワイ声も含めて、さぞさぞウルサイだろう。もっとも学校が出来た後に家は建っており、その音が原因で空き家になっているかどうかは知らないが・・・。
たまに行く大手スーパー。食料品を選んでいると、バックで流れているのは、ずっとビートルズの「Help!」。この旋律が、まるでエンドレステープが回っているように、延々と続く。曲の終わりが無いので、なおさら気になる。
この音楽は、レジが混んできて“従業員をレジに応援を・・・”という“ヘルプ”用の合図らしく、別の店では、応援依頼のアナウンスの後に少し流れて、しばらくして普通のBGMに戻るが、その店では延々と流れていた。
その時、ここで働いている人は大変だ。買い物客のように逃げられないので、この音楽がいったん気になり出すと、耐えられないのでは・・・?
そう言えば、あるモールの本屋さんでも、入学のシーズンのとき、「1年生になったら」という童謡が、延々と流れていたことがあった。これを聞いたときも、本屋さんの店員さんは大変だと思ったことがある。繰り返しは暴力!?
昔、独身寮にいたとき。ある音楽好きの友人からレコードを借りてテープに録音した。それを別の友人に録音してあげた。その友人の部屋がたまたまレコードを持っていた友人の隣の部屋だった。
ある日、レコードを借りた友人からクレーム。「俺のレコードを**に録音させただろう。聞きたくない時に、毎日それを聞かされる身になってみろ」
良く分かる。ゴメン・・・
ずっと前、駅前でバスに乗って発車を待っていると、オジさんの怒った声。大きな車内放送が、延々と「社内に危険な物を持ち込むな」「整理券は折るな」・・・を繰り返している。「こっちは疲れて帰ってきているんだ! いい加減にしろ!」。運転手が慌てて車内放送の音量を絞っていた。オジさんのイライラが良く分かる・・・。
同じバスで・・・。いつも乗る通勤バスの車内放送が、たまたま八王子出身の歌手の二人。バス会社とのコラボとか・・・。つたない話し方が気になり出すと、これもまたツライ・・・。もちろん内容は「社内に危険な物を持ち込むな」「バス停付近を汚すな」「整理券は折るな」等々同じ事の繰り返し。そして駅に着く頃には、まるで二人で漫才で、昨年12月発売“予定”のCDを、未だに「よろしくお願いしま~す」とやっている。その後、このグループは解散したと聞いたので、車内放送も中止になるのでは?と期待したが、未だに延々と続いている。
このグループのファンは、わざわざこのバスに乗りにやってくるのだろうが、毎日通勤で同じバスに乗るオジサンにとっては、車内で毎日毎日聞かされる“同じ話の繰り返し”は、苦痛そのもの・・・。コラボの契約はいつまでなのだろう・・・?
まあそんな事で、音の暴力について、色々なエピソードを思い出す
結局は気になるかどうかの問題・・・。気にならなければ、音(放送)は空気みたいなのも・・・。しかし何かのキッカケでいったん気になり出すと、それは地獄。特にバスの車内は、逃れられないので、ツライ・・・
気になる原因は、結局は“繰り返し”ではないか・・・。同じ事を、同じ音楽を、繰り返されると、我慢が出来なくなる。
気にするな、と言われようが、気になるものは気になるのである。
音の暴力。自分もそれを与えないため、よくよく心せねば・・・
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