「秘密保護法案」~後の世代にどう責任を取る?
世論の反対論を無視して、安倍政権は秘密保護法案の成立に突き進んでいる。
「自公、秘密法案6日成立確認
自民党の石破茂、公明党の井上義久両幹事長は4日午前、東京都内で会談し、特定秘密保護法案を5日に参院国家安全保障特別委員会で採決し、国会会期末の6日の参院本会議で成立させる方針を確認した。同席した公明党の漆原良夫国対委員長は、野党が採決先送りのために審議を引き延ばした場合、短期間の会期延長もあり得るとの認識を記者団に示した。
石破氏は会談後、記者団に「衆参両院の審議を通じて論点も明らかになっている。そろそろ採決の時期が来つつある」と述べた。」(共同通信2013年12月4日(水)12時9分配信)
昼の民放の番組で、先の石破幹事長のブログで書いた2013年11月29日付の記事、
「今も議員会館の外では『特定機密保護法絶対阻止!』を叫ぶ大音量が鳴り響いています。いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう。主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術はテロ行為とその本質においてあまり変わらない(*本来あるべき民主主義の手法とは異なる)ように思われます」(ここより)*平成25年12月2日10:00):お詫びと訂正
について語っていた。
石破幹事長の本音が出ているこの発言について、特定秘密保護法案12条2項1号における「テロリズム」の定義「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。」についてどう捉えるか?だ。
・国家若しくは他人にこれを強要し、
・又は社会に不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、
・又は重要な施設その他の物を破壊する
と読むと、「強要」と「殺傷」と「破壊」が同列になり、デモはテロとなる!?
・国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会に不安若しくは恐怖を与える“目的”で
・ 人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。
と、“強要”が“目的”にかかるように「他人にこれを強要する目的で」と読むと、デモは殺傷や破壊をしていないので、テロではないとなる!?
ひょんな事で、バレてしまった分かり辛い条文だが、何れにしても世の中の不信感は相当なもの。
しかし政権は6日の成立を目指しており、たぶんホントウに成立してしまうのだろう。“民主的な”多数決によって・・・
先日、ある法律の専門家に聞いてみた。
「いったん成立した法律は、将来廃止に出来るのか?」
「いったん成立してしまった法律は、改訂はあっても廃止という例はほとんど無い」
「らい予防法の廃止の例はあったのでは?」
“らい予防法の廃止に関する法律(平成8年法律第28号)
(らい予防法の廃止)
第一条 らい予防法(昭和二十八年法律第二百十四号)は廃止する。(ここより)
「この法律は、そもそも事実が間違っていた」
「秘密保護法案が成立してしまうと、どうなる?」
「日本人は熱しやすく冷めやすいので、すぐに忘れ去られて行くのでは?」
何とも冷めた話だった。
国連など、世界も心配している「秘密保護法案」だが、たぶん明日にでも生煮えのまま参院で強行採決され、成立してしまうのだろう。
何度か書いているが、今の政権を生んでしまった現世代は、将来世代に対してどう責任を取るのだろう?
幾ら「自分は投票しなかった」と言ってみても、将来世代から見ると、今のオトナたちが選んだ政権が成立させてしまったことは事実である。
“特定秘密保護法の廃止に関する法律
(特定秘密保護法の廃止)
第一条 特定秘密保護法(平成二十五年十二月六日法律第***号)は廃止する。“
という法律の制定を将来世代に託すしか、今のオトナに出来ることはない。
幾ら後悔しても、長年培ってきた日本の民主主義を後退させた責任は、今のオトナなのである。
●メモ:カウント~510万
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コメント
石破の発言は思わず「本音」がでただけのこと。どれだけ反対や危惧が語られようと聞く耳を持たない安倍と補完する公明党の所業はしっかりと記憶したいものです。2日夕方、国会前で「絶叫」してきました。断じてテロとは言わせません。代議制民主主義の足らざるところを補う庶民の権利です。
議員会館での反対集会にも参加できました。
40年来敬愛してきた澤地久枝さんの「例え獄に繋がれようとも」変わらない決意を伺いました。東京で前日に会った私の息子の名前は渡辺一枝さんお子さんの名前を勝手につかわせていただいたものです。30,40年前から作品をとうして共に歩きたいと考え尊敬してきた人たちと国会前でともに声を上げることができました。
安倍はあまりの反対の声の大きさに怯んで名前もよくわからないチェック機関とやらを口先だけでいいだしましたが、安倍の焦りを表しているだけで100%信用できません。
万が一強行採決されても必ず「倍返し」です。あきらめない、あきらめるわけにはいかないと自分に言い聞かせています。
【エムズの片割れより】
委員長を解任して自民党に入れ替えたり、みんなの党が自党の委員を賛成の人に取り替えたり、もう目覆うばかりです。
投稿: todo | 2013年12月 4日 (水) 21:45
todo様
多くの国民のために反対集会参加有難うございました。私たちはテレビで国会のやり取りを
見ていることしかできません。ただ、答弁に立つ首相の目が泳いでいるのが見て取れました。あんなしどろもどろの答弁でこんなに重大な事案が通ってしまうなんて信じられません。自民党の議員の中にはおかしいと考えている人がいないのでしょうか。言論の自由が失われることに疑念を抱いていないのでしょうか。情けない議員たちだと思います。声をあげて下さる勇気ある人たちに感謝しています。
【エムズの片割れより】
色々な公約を掲げて当選しても、いったん党に入ると、まさに党のボスの投票マシーン。それが国民の代表なのでしょうか・・・。国会議員とは何か?非常に疑問です。
投稿: 白萩 | 2013年12月 5日 (木) 11:41