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2013年12月19日 (木)

「そこまでやらなくてもいいんじゃないかと思う条例」ベスト5

先日、Netでこんな記事を見つけた。
そこまでやらなくてもいいんじゃないかと思う条例1位「家族が話し合う日を定めた『家庭の日条例』(岐阜県)」

ご当地ブームの昨今ではありますが、全国の条例にも地元色を存分に打ちだしたものがたくさんあります。魅力的なものから、なかにはちょっと首を傾げたくなるものまで――。そこで、そこまでやらなくてもいいんじゃないかと思う条例ついて、読者665名に聞きました。

Q.そこまでやらなくてもいいんじゃないかと思う条例を教えてください(複数回答)
1位 家族が話し合う日を定めた“家庭の日条例”(岐阜県) 36.1%
2位 見知らぬ子どもに声をかけてはいけない“子ども保護条例”(奈良県) 30.8%
3位 朝食はお米を食べましょうという“朝ごはん条例”(青森県鶴田町) 22.9%
4位 400平方メートル未満の家は建てられない“豪邸条例”(兵庫県芦屋市六麓荘町) 17.4%
5位 乾杯は地元のお酒(日本酒)でしようという“乾杯条例”(京都市) 17.3%

■家族が話し合う日を定めた“家庭の日条例”(岐阜県)
・「ふだんから話せばいい」(26歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系)
・「それぞれの家庭で決めてほしい」(26歳男性/情報・IT/技術職)
・「大事なのは話す内容だと思う」(27歳女性/学校・教育関連/専門職)
■見知らぬ子どもに声をかけてはいけない“子ども保護条例”(奈良県)
・「子どもを守りたいのはわかるが、さすがにやり過ぎではないかと思う」(23歳女性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「地域の交流がなくなりそう」(29歳女性/学校・教育関連/専門職)
・「困っている子どもを助けていると、怪しまれるのかと思うと極めて遺憾」(24歳男性/食品・飲料)
■朝食はお米を食べましょうという“朝ごはん条例”(青森県鶴田町)
・「朝ごはんも好きなモノを食べさせてほしい」(30歳女性/情報・IT/技術職)
・「自由にさせて」(35歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)
・「パン派なので」(21歳女性/商社・卸/営業職)
■400平方メートル未満の家は建てられない“豪邸条例”(兵庫県芦屋市六麓荘町)
・「小さくてもセンスがあったらいんじゃないかと思う」(30歳女性/学校・教育関連/営業職)
・「贅沢」(27歳男性/運輸・倉庫)
・「サスガ! と思う」(31歳女性/アパレル・繊維/事務系専門職)
■乾杯は地元のお酒(日本酒)でしようという“乾杯条例”(京都市)
・「乾杯は自分が飲みたいものでしたい」(24歳男性/団体・公益法人・官公庁)
・「推奨条例らしいが、PRにもなっていないと思う」(27歳男性/情報・IT/技術職)
・「まぁ、地元の活性化にはなるからいいとは思うが」(22歳男性/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)
■番外編:環境保全も大変なんです
・鈴虫を捕ってはいけない“すずむし保護条例”(長野県松川村)「捕る人ははじめからいないと思ったので」(32歳女性/金融・証券/事務系専門職)
・きれいな星空を守るため、照明を外に漏らしてはいけない“光害防止条例”(岡山県井原市美星町)「守るのがかなり大変そう」(30歳女性/金融・証券/事務系専門職)
・釣った外来魚を湖に戻してはいけない“リリース禁止条例”(琵琶湖)「後始末が大変」(30歳男性/自動車関連/技術職)

●総評
1位は「家族が話し合う日を定めた“家庭の日条例”(岐阜県)」でした。家庭の大切さや家族のあり方について見つめなおそう、との願いから生まれた条例のようです。家族で話し合う機会はそれほど減ってきているのでしょうか。

ちなみに「家庭の日」は、毎月第3日曜日と定められています。月イチで話し合う家族というのも寂しい気もしますが……。

2位は「見知らぬ子どもに声をかけてはいけない“子ども保護条例”(奈良県)」でした。挨拶などを禁止するものではないようですが、「正当な理由なく」というのが難しいところ。はたから見て状況はわかりませんから、声をかけただけでも通報される恐れが!? 防犯意識は必要ですが、地域のコミュニケーションがなくなったら悲しいですね。

3位には「朝食はお米を食べましょうという“朝ごはん条例”(青森県鶴田町)」が入りました。朝食をとらない子どもが増えてきたため、朝ごはんをきっかけに食生活を見つめ直そうというのが目的。鶴田町は米どころでもあり、米食を推進する狙いもあるようです。

4位「400平方メートル未満の家は建てられない“豪邸条例”(兵庫県芦屋市六麓荘町)」は、さすが高級住宅地・芦屋ならでは。マンションもNGで、住民の希望によって制定されたそう。5位「乾杯は地元のお酒(日本酒)でしようという“乾杯条例”(京都市)」と似た取り組みは、ほかの自治体でも行っています。

旅先ではご当地の味を楽しむのもいいですね。
(文・OFFICE-SANGA 丸田十五)
調査時期:2013年11月23日~2013年11月29日
マイナビウーマン調べ(2013年12月16日(月)19時56分配信)
調査数:男性256名、女性409名
調査方法:インターネットログイン式アンケート」(
ここより)

ヘエーと思って、第1位の条例を調べてみた。なるほど正式にある。
====
岐阜県家庭の日を定める条例
            昭和四十二年三月二十二日
            条例第十一号

 岐阜県家庭の日を定める条例をここに公布する。
    岐阜県家庭の日を定める条例
(目的)
第一条 この条例は、明るく豊かな家庭づくりをすすめるため、家庭の日を定め、青少年の健全な育成を図ることを目的とする。
(家庭の日)
第二条 毎月第三日曜日を家庭の日と定める。
2 家庭の日には、家族みんなが話し合い、楽しみ合い、協力し合うように努めるものとする。
(県民の責務)
第三条 すべて県民は、それぞれの家庭が家庭の日を享有し得る環境をつくるように協力するものとする。
(県の責務)
第四条 県は、市町村と協力して、家庭の日の趣旨にふさわしい事業を実施するように努めるものとする。
  付 則
この条例は、昭和四十二年四月一日から施行する。」(
ここより)
=======
このような条例は「理念条例」といって、罰則もなく、守らなくても良いのだそうだ。
言うまでもなく、法律の世界は、憲法の下に、国会が制定した「法律」、内閣が制定した「政令」、各大臣が制定した「省令(府令)」、そして自治体の議会が定めた「条例」と首長が定めた「規則」などがあるが、これらの「ヘエー」の条例を見ると、上位の法に抵触しているのでは?と心配するものもある。

それにしても、何かそぐわない・・・。人の心の領域と法の領域に・・・。
しかしこれらを繰り返していると、人は段々鈍感になり、「今こんな事を心で思ったんだけど、そんなことを思ってもいいんだっけかな?」と自問するようになるかも・・・
そして国の権力者によって、国民が心で思うこともさえも制限され、国民が権力者のロボットと化する・・・。おお怖い!
これがSFと楽しんでいられないところに最近の政治の不気味さを感じる。
安倍政権が、法で人の心まで差配する方向を明確にし出したが、条例レベルでは既に色々あるようで・・・

131219mikesann <付録>「ボケて(bokete)」より

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コメント

これらの常識を疑いたくなるような条例は一体誰が考えるのでしょうね?
見知らぬ子どもに声をかけてはいけない“子ども保護条例”など、とても信じられません。
それぞれの条例に対するコメントにあるように、数々の疑問点が出るでしょう。
秘密保護法も同様の問題だらけ。
法律や条令を作る側のお粗末さだけが目立ちますね。

【エムズの片割れより】
それらを作る人を“我々が選んでいる”という現実に、暗澹たる思いがします。

投稿: 通行人 | 2013年12月20日 (金) 09:34

小さい単位では町内会、反対意見を言えば「町内の癌」とののしられます。役委員には絶対服従が当たり前という風習が根付いています。暗愚な者が上に立つと実に危険です。住民税のすべてが町内の自治会で集めていたことがあります。昭和55,6年まで続いていました。プライバシーなどお構いなしですね。誰も不思議に思わなかったということが不思議でした。人間の権利と義務を学校でしっかり学ばせることが必要ではないかと思います。

【エムズの片割れより】
品のない(教養のない)人ほど、上に立ちたがる・・・。結局は学校教育で全体のレベルを上げるしかないのかも・・・

投稿: 白萩 | 2013年12月21日 (土) 20:39

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