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2013年10月15日 (火)

「おわびはチャンスだ」

先日の日経新聞にこんな記事があった。
おわびはチャンスだ
4つのスキル実践を 距離縮める契機に

 今年春に新入社員が入社してから、半年がすぎた。仕事に慣れ始めたという人も多いだろうが、自分の力でいろんなことができるようになればなるほど思ってもみなかった失敗やトラブルが起こることも考えられる。仕事で大きな失敗をしたときなどに、まず取引先や上司にどのようにおわびをすればよいのだろうか。専門家のアドバイスをまとめてみた。

 仕事上の失敗で取引先の担当者が怒って電話をかけてきた――。こんな事態を招いた131015owabi2 ら、慌てふためいてしまう新入社員もいるだろう。「謝罪の技術」などの著書がある目白大学の渋谷昌三教授はおわびに向けた基本スキルとして「LEAD法」と呼ばれる手法の実践を提唱する。LEAD法は米経営学者のシュトルツ氏が提案するもので、傾聴(L=リッスン)、探求(E=エクスプロール)、分析(A=アナライズ)、実行(D=ドゥ)という4つの頭文字を取った解決策だ。
相手の主張をじっくり聴く
 最初の傾聴とは、相手の主張をじっくり聴き、現状を冷静に把握することだ。相づちを打ったり聞き返したりすることで相手が言いたいことを最大限に引き出す。やりとりを続けるうちに、徐々に怒りが収まる「浄化作用」も期待できる。「反論するのはもってのほか」と渋谷氏は指摘する。
 2つ目の探求は、どこに問題があったかを掘り下げること。その際、相手の話を聴きながら紙に書き留めると「相手が言いたいことを客観化しやすくなる」と渋谷氏は話す。問題点を客観化できれば、ただ話を聞くよりも失敗の原因などをより深く探求することにもつながる。
 3つ目の分析は、掘り下げた問題点を基に、どのように対処すればよいかをじっくり検討することだ。
責任を負う姿勢示す
 最後の実行とは、検討した対応策を実行することだが、その際に気をつけるべきポイント131015owabi1 がある。まず、「私は~と考えています」というように、きちんと責任を負う姿勢で話をすることが求められる。「~とみられます」などのえん曲な表現は無責任な印象を与えてしまう。「~するようにします」などの未来形で解決策をきちんと示すのも重要だ。
 おわびの対象が自分の会社の上司の場合には、相手を巻き込む言い方が有効だと渋谷氏はアドバイスする。「お力を貸してください」「アドバイスをください」などは好意的に受け止められやすい言葉という。
怒りには性格が表れる
 また、おわびをするときは何かと緊張するが、渋谷氏は「相手との距離を縮められる絶好のチャンス」と語る。怒る側にもその人の本当の性格が表れやすいし、おわびする側も人間性が問われる。
 おわびをきっかけに打ち解けることができれば、人とのきずなを強めることにもなるというのが渋谷氏の見方だ。」(
2013/10/08付「日経新聞」p27より)

この手の話は、とうに還暦を過ぎた自分には、もうあまり縁のない話。しかし現役の若いサラリーマンにとっては重要なことかも知れない。

自分が現役だった頃、信頼するIさんという営業マンがいた。自分はそのIさんの言うことは全部聞いた。逆にIさんは、自分の言うことを良く聞いてくれた。いわゆる信頼関係というヤツだ。そのIさんが良く言っていたことを思い出した。
「トラブル(システムの故障)は客と仲良くする良いチャンス。顧客といかに仲良くなるかが、営業マンの実力。しかし平時はなかなか仲良くなるチャンスは無い。よって、自分はトラブルが発生したときは、とにかくすぐに客先の所に駆け付ける。そして客の話を聞いて、その場から工場やサービスに電話して檄を飛ばす。場合によっては、工場を叱り飛ばす。すると、客の目線で物事を解決しようと努力している姿に、客先は自分を信頼してくれる。名前を覚えてくれる。そして事態が収拾したあとは、その客とツーカーの仲になれる・・・」というもの。

自分は工場で、叱られていた立場なので、そんな経験はないが、そんな話を聞いて、なるほどね・・・と思ったもの。
「おわびはチャンス」なのかも知れない。

1131015mondai <付録>「ボケて(bokete)」より

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