赤ちゃんの名前:「白鳥(スワン)ちゃん」「愛(ラブ)ちゃん」「結(リボン)ちゃん」・・・
今日は赤ちゃんの名前の話。
「“白鳥”と書いてスワンちゃんだって!」とカミさんに言ったら、それが意外に受けて、「それ以外は?」と聞く。「それ以外は覚えていない」というと「調べて」という。それで執念でパソコン内の録音ファイルを探し出した。
通勤途中で録音を聞いているNHKラジオ第2の「カルチャラジオ歴史再発見」。2013年7月~9月は「漢字と日本語の文化史 講師:笹原宏之(早稲田大学社会科学総合学術院教授)」(ここ)だった。その第12回「名前の漢字に流行を見る」(2013/09/18放送)で紹介されたのが、タイトルのような赤ちゃんの名前・・・。これらは冗談ではない。れっきとしたNHKラジオで、早大の教授が紹介したのだからウソではない。
<NHKラジオ第2「カルチャラジオ・漢字と日本語の文化史・名前の漢字に流行を見る」笹原宏之より>
その中で紹介された「ヘエー」と思った名前は・・・
「今までの表音文字、表意文字の他に、“イメージ文字”で赤ちゃんの名前を決めている例がある。
「イチゴと書いて、苺(もも)ちゃん」「苺絵夢(ポエム)ちゃん」「花音(カノン)ちゃん」「心(ここ)(こ)ちゃん」「本気(まじ)ちゃん」「愛(ラブ)ちゃん」「走(ラン)ちゃん」「詩(ポエム)ちゃん」「結(リボン)ちゃん」「白鳥(スワン)ちゃん」「泡姫(アリエル)ちゃん」「月(ムーン)くん」「月(ライト)くん」「月(ルナ)ちゃん」「美月(ルナ)ちゃん」「月菜(ルナ)ちゃん」「音符(リズム)ちゃん」「音色(リズム)ちゃん」「奏夢(リズム)ちゃん」・・・
・・・昔から律動と書いて「リズム」と読ませる例はあったが・・・。また「一二三(ひふみ)」という名前は昔からあったが、「ワルツちゃん」と読ませたり「ドレミちゃん」と読ませたり、逆に「三二一」と書いて「ミニーちゃん」と読ませている・・・」
どれも自分の世代から見ると、“驚愕”いや“絶句”! マンガから子どもの名を取るなど、到底信じられな~~い。
もう30数年前の話になるが、自分が子どもの名前を考えたとき、姓名判断とか画数とかの流行はあったが、自分はそれらを無視。子どもが困らないように・・・と付けたつもり。つまり「一つの読み方しかない」「電話で文字を伝えることが出来る」「発音的にカ行やタ行などのようにハッキリと・・・」などだが、まあそれが良かったのかどうかは分からない。
話は変わるが、人はいつ生まれるのだろう? いつから人間なのだろう? 生まれた時から人なのか、胎児の時から既に人なのか・・・
民法では「胎児は相続に関しては既に生まれたものとみなす」とされているという。
最近、人の年齢について「数え年」が正解なのでは?と思うようになった。いや違うな。人間は受精した瞬間から始まるのでは?と思うようになった。
昔は、子どもが生まれるまで、男女が分からなかった。それが今はエコーにより、生まれる4か月も前に男女が分かる。よって生まれるだいぶん前に名前も決まり、母親はお腹の子どもに「**ちゃん」と呼びかけている。つまりこれは、もう人間がそこに存在しているのである。
それにしても、エコーでは、かなり鮮明な顔が映る。鼻が高いとか、脳みそが詰まっているとか、背骨や心臓の状態とか、皆分かってしまう。大変な時代だ。
赤ちゃんへの最初のプレゼントである名前。若い親は、自分たちの何かを子どもに伝えようとする。それがマンガの主人公であっても・・・。しかし、時間は悠久なのである。子どもはその名を、死ぬまで使い続ける。
そんなことを考えると、上の名前など、自分にはとうてい受け入れられない。真の意味で、子ども自身のことを考えて名前を付けて欲しいもの・・・。
| 0
コメント
いつも興味深く読ませていただいています。
このシリーズはとても面白くて本まで買ってしまいました。
最近の名前は本当に驚きますね。うちの地域新聞ではおめでた欄があるのですが、最近のは読みにくかったり強引と思うようなのが多いです。時々「〇子」ちゃんというのを見るとホッとします。
親の子への思いはそれ程変わってないと思っていないのに不思議な感覚です。そんな名前を付けられてる親御さんがごくごく普通の人達なんですよね。
嫁にも行っていないアラフォーの独り言でした(笑)
【エムズの片割れより】
そうですか・・・。今頃になって自分も本を買おうかな・・・とか。
本当に○子ちゃんは居なくなりましたね。だからこそ、今は希少価値があるのでは??
アラフォーさん、頑張ってぜひ○子ちゃんと付けて下さ~い。
投稿: ロバ | 2013年10月17日 (木) 22:03
キラキラネームは「事故などで救急搬送されたときに名前を伝達するのに手間どる」という理由から医療現場のかたには相当不評らしいです。そこまでの命名をする方はある程度限定されていると思いますですが、どうでしょうか。
うちの子たちは漢字一字ですが、説明はたやすいです。
【エムズの片割れより】
確かに119番では、想像しただけでゾッとしますね。このような名前をキラキラネームと言うんですか・・・。うまく付けたものですね。
投稿: kmetko | 2013年10月18日 (金) 23:17