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2013年8月30日 (金)

自分の居場所~TVドラマ「Woman」から

カミさんお薦めのTVドラマ「Woman」(2013年7~9月放送)(ここ)を、追い掛けてまとめて見ている。その第4回に、自分の居場所のことで大変な事件を引き起こす場面があり、「自分の居場所」という事について考えてしまった。

その前に、(ここ)からの引用で、TVドラマ「Woman」の、ここに至るあらすじをメモしてみた。
「青柳小春(満島ひかり)は、夫の信(小栗旬)を事故で失ったシングルマザーである。小学生の望海と保育園児の陸を働きながら育てている。
 母の紗干(田中裕子)は20年前に家を出て、洋服の仕立て職を営む植杉健太郎(小林薫)のもとに走って、再婚している。父はすでに亡くなっている。
130830woman  生活に困窮した小春が、福祉事務所に相談したのがきっかけで、娘と息子を含めた家族は、母の紗干とその夫の健太郎との交流が始まる。ふたりには美術大学を目指して浪人中の予備校生の娘、栞(二階堂ふみ)がいる。
 紗干が栞の気晴らしに誘ったカラオケ店で、小春の不幸の原因を作ったのが、栞であることが彼女の告白からわかる。
 高校時代にいじめから逃れようと、仲間のグループに入った栞は、電車のなかで男の手をつかんで「痴漢」と叫んで、無実の男性を仲間とともに恐喝していた。
 小春の夫の信が、母の紗干のもとを訪ねてきて、幸せな生活を報告にきた後を追って、電車のなかで信の手をつかむ。乗客たちに囲まれて途中の駅で降ろされた信は、殴られ、押し倒され、蹴り飛ばされる。その時、手に持っていた梨が転がり落ちて、線路に落ちようとしていたのを追いかけて、信は電車にひかれたのであった。」(
ここより)

第4回、栞の事件の告白の場面である。

<TVドラマ「Woman」第4回より>

この告白のシーンは圧巻であり、何度も見てしまった。

このドラマの主演は、2011年のドラマ「それでも、生きていく」で我が家に大変な印象を残した満島ひかりであり、母親は重鎮の田中裕子。脇役も小林薫などのベテラン揃いで、見応えがある。
実は第1回をカミさんと一緒に見ていて、自分は「あまりに切ない」と見るのを止めたドラマ。その後、世の評判と、カミさんの薦めで、今回一挙に9回分を録画で見ているわけ・・・。(何せ自分はミーハーなので・・・)
満島ひかりの母親が、毎日あまりに“ハイ”なので少々心配だが、なかなか重いドラマ。

話は戻るが、先のシーン。「自分の居場所」が無くなることを危惧した栞は、父親違いの姉(満島ひかり)の夫を、痴漢の濡れ衣を着せ、結果として死に追いやってしまうのだが、それほどまでに「自分の居場所」は大切か??
もし自分がそう問われたら、「自分の居場所は非常に大切だ」と答えるだろう。「居場所」は、人間の生き甲斐や、生きる姿勢につながる。

そして第5回のこのシーン・・・。青柳小春(満島ひかり)が、主治医・澤村友吾(高橋一生)と話すシーンである。

<TVドラマ「Woman」第5回より>

このドラマのキャッチコピーは、「わたしには、命をかけて守る命がある」だが、この母親の「居場所」はそのさえたるもの。

しかしこのシーンの主治医のセリフが泣ける。
「青柳さんが今話して下さったお子さんへの想い、それは、どんなお薬より、どんな治療よりあなたの命を救う糧になります。その想いを忘れないで下さい。あなたがお子さんを思うその気持ちがあれば、病気は治ります。僕が全力で治療に当たります。覚悟なさって下さい。死ぬ覚悟じゃありません。生きる覚悟です。よろしいですか青柳さん。お母さん・・・」
まさに、生きなければ、という母親としての思いは、居場所の強さを物語る。
そして逆に、妹の栞は、自分の居場所がなくなる心配から、人の命を奪う結果まで引き起こしてしまう・・・。居場所とは、そこまで人を追い詰めるほど重要なのだろう。

「居場所があるか?」 そんな目で、周囲を見回してみたらどうだろう? 会社の部下、家庭での子供たち、家族の面々、友人など、各人に居場所は与えられているか?

昔、企業で流行ったQC活動の「一人一役制」もそれと通じるような気がする。そして福沢諭吉の「心訓」(ここ)の「世の中で一番さびしい事はする仕事のない事です。」は正しい気がする。

あわてて追い掛けて見ているドラマ「Woman」であるが、“居場所”ということを考えさせられた。

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