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2013年7月 7日 (日)

SONYのPCMレコーダ「NAC-HD1」のデータが、あわや消失!?

この2~3日、自分が非常に大切にしている「NAC-HD1」のデータが、“あわや消失!?”という事態に陥り、それに振り回されたので、自戒を込めてその経緯をメモしておく。
同時に、“大切なもの”を失った時の茫然自失から立ち直る術(すべ)を、常に意識し、心構えをしておくことの重要性を実感した。

前に「SONYのHDDオーディオレコーダー(NAC-HD1)に惚れた話」(ここ)という記事を書いた。
そのPCMオーディオレコーダ「NAC-HD1」を手に入れてから、ちょうど2年になる。予備の2台目を手に入れてからも、ちょうど1年。

その現用機が、故障した。結果的には自分の勘違いで、故障はしていなかったが、最初、データが消失したと思った。この「NAC-HD1」は、普通の使い方としてはCDからデータを「NAC-HD1」のHDDにコピーしておき、ミュージックボックスとして聞くもので、例え内部のデータが消失しても、改めてCDからコピーすれば、手間はかかるが復帰する。しかし自分の場合は、CDだけでなく、FM放送から毎日録音して好きな楽曲をため込んでいるので、このデータは、2年間という時間の凝縮であり、とても大切なデータなのである。そのデータを消してしまった・・・!?

でも自分には、USBのHDDにバックアップがある。現用機が壊れても、予備機にHDDのデータを復元すれば、現用機が壊れても特に問題はない。そう思って、いつものように、USB HDDから予備機に、データの復元を行った。しかし・・・!!
普通は、「確認をしています」という表示が出てから、表示の下に「残り」時間が表示され、復元作業が始まるのだが、様子がおかしい。残り時間の表示がいつまで経っても出ない。そして、何と1時間22分で、「経過時間」の表示が止まってしまった。「中止」ボタンも反応がない!
焦る・・・。このデータがダメになると、今までの2年間の苦労が水の泡・・・。現用機も壊れている!!
あわてて、SONYのコールセンターに電話してSOS・・・。すると「フリーズしているので、たぶんデータは両方ともダメかも・・・。リセットしたり電源を切ったりすれば、セットは動き出すが、外部のHDDと信号をやりとりしているので、データは両方ともダメの可能性が大。あとは半日くらい放って置いて、「中止」ボタンが動くようになるかどうか・・・」
それを聞いて、頭の中は真っ白。まさか本体と外部HDDの両方のデータが消えてしまうとは・・・

しばらく待ったが、動きがないので、リセットをかけた。確認すると案の定、予備機のデータは無い。外部HDDから復元作業をしても、データはない。消えてしまった・・・

焦って、そうこうするうち、現用のセットから音楽が流れた。シメタ!! 壊れたと思っていた現用機にデータは残っている。この現用機からHDDにデータのバックアップが取れれば、たとえ現用機が壊れていても、予備機にデータを復元出来る・・・!!

そうこうするうち、壊れたと思っていた現用機が、自分の勘違いで、正常であることが分かった。あとは、現用機のデータのバックアップを取って、予備機に復元が成功すれば元に戻る。しかし、もしデータのバックアップが失敗して、現用機のデータが予備機と同じように消失したら、そこで万事休す・・・。

あとは神に祈るだけ・・・。
現用機の「フルバックアップ」を行う。自分のセットには437時間分のデータがあるため、バックアップの時間は38時間。それが、残時間が2~3分のところで、「残り」時間表示が消え、何とそれから延々と経過時間だけが動くのだ。その時間の長いこと・・・。動作がおかしくなっているのか・・・。そして長い長い30分が過ぎた頃、「終了する」の表示が出た時には、神に感謝!!
かくして、データの消失は避けられた。
そして自分なりに悟ったこと・・・

<NAC-HD1のバックアックのノウハウ>~今回のことでの“自分なり”の理解
・「差分バックアップ」を数回繰り返すと、データの復元のとき、1度エラーになって、2度目で成功するようになる。
・「差分バックアップ」を10回位繰り返すと、復元時にフリーズし、個体のデータも外部HDDのデータも消失してしまう危険性がある??(SONYは差分バックアップの回数に制限は無いと言うが・・・)
・バックアップは、時間がかかっても「フルバックアップ」で行うべき??

以上のように、今回は、差分バックアップを繰り返したことが、復元の時、本体のコンピュータの混乱を招き、フリーズにつながったと理解した。

<自分なりの、NAC-HD1のデータ消失を避ける再発防止策>
・差分バックアップは、なるべく避ける。
・USB HDDへのバックアップは、2つのHDDに取っておき、もし事故で一つがダメになっても、復帰できるようにする。(バックアップ、または復元中に、もし誤ってUSBを外してしまったら、それで一巻の終わりなので・・・)
・例えば、AのHDDにバックアップを取ったとき、そのデータをBのHDDにコピーしても、BのHDDからの復元は仕様的に出来ない。もしAのHDDのデータが壊れたときは、BのHDDのデータを、AのHDDにコピーして(戻して)から、AのHDDから復元する。(SONY談)

今回は上記で、元の状態に戻ったが、それにしても、ヒヤヒヤものだった。
同時に、非常に大切なもの(データ)を失うときの、精神状態の異常さ、うろたえは、自分ながらあきれた。
これは、いわゆる“青ざめる”という言葉で表現されるが、これは別にパソコンのデータ消失に限らず、あらゆるところで起きる可能性がある。
“青ざめる状況”が発生した時、自分は本当に対処出来るのだろうか?
今回のことで、まったく自信がないことが分かった。
自分や家族の病気、会社の倒産、車での事故・・・等々、青ざめる事態は幾らでもある。その時に、正常な精神状態を維持し、適切に対処するためには、予めそれらの事態を想定し、「その時は、こうする」ということを決めておくしかない。

さっきのニュースで、米サンフランシスコの空港で、韓国機が墜落した映像が流れていた。
航空機の事故の時は、操縦士の頭が真っ白になっても対処出来るように、積んであるマニュアルを開いて、それに従うという。
我々の生活も同じだ。想定される“青くなる事態”で、どう対処するか、想定内にしておけば良いのでは??
実は我が家の家訓は「臭い物には蓋」。でもこれでは、青くなる事態が発生した時、うろたえて右往左往するだけ・・・。この家訓は引っ込めなければいけないな・・・、と思った今回のトラブルであった。

(2013/11/21追)~これは自分用の備忘録である
復元エラーをまた体験したのでメモしておく。(HD1が3台(①~③)、外付けHDDが2台(A・B)での体験)
・HD1②から差分バックアップ(実際には「増分バックアップ」)を2回取ったHDD(A)のデータをHD1③に復元した所、成功。
・同じ差分バックアップを2回取ったHDD(A)のデータをHD1①に復元した所、1時間4分で経過時間表示ストップ。「中止」ボタンも効かず。リセットをした所、設定後電源が切れ、再度電源を入れたら「エラーがあったので、もう一度復元をしろ」という表示が出て、「OK」を押すと、復元の表示に戻り、今度は成功。(前回失敗したときは、この表示が出なかった)
・HD1①のフルバックアップをしたHDD(B)を、HD1②で差分バックアップを取ろうとしたら、「機器が違うので、強制バックアップをしますか?」という表示が出た。(差分バックアップは、あくまでもフルバックアップをした機器に対して行うので、同じ機器であることが必要)

以上から、下記教訓・・・
1)「復元」は内蔵HDDが壊れて交換したときにのみ行い、安易な復元は避ける。
2)「差分バックアップ」の回数について、SONYは「回数に制限はない」と言っていたが、今回、2回差分バックアップを行ったデータでもエラーが発生したため、差分の回数と復元エラーとは関係無いのかも・・・
3)「復元」を行うときは、出来れば2つの外部HDDにバックアップをそれぞれ取ってから行う。(復元エラーのときに、本体と外部HDDのデータが同時に壊れる可能性有り)

(追:2014/11/05)
・フルバックアップをした直後のデータからの復元で、2回エラー発生。それぞれ1時間19分と1時間18分で、画面下に残時間の表示が出る前に、フリーズ。(←バックアップの回数とは関係が無かった!!)
・外部HDDをそのままつないだままで、停止ボタン(■)+電源SWを押してリセットすると、もう一度復元しろ、と表示が出るので、その通りに・・・。「音楽データが壊れています」「修復」という表示が出ても、とにかくその通りに「ハイハイ」と・・・
・今回は3度目の、1時間数分後にやっと残時間表示が出て復元が始まった。下のバーが出れば、OK。
(NACは外部HDDの固体番号を認識する。データが壊れたときのことを考え、他のHDDにデータをコピーしておくと、何度でもバックアップしたHDDにデータを戻せるので安心・・・。バックアップを取った外部HDDが壊れた時は、幾らそのデータが他に保存していても、NACが認識しないのでダメ)

(関連記事)
NAC-HD1からWAV/FLACとして読み出す方法
SONYのHDDオーディオレコーダー(NAC-HD1)に惚れた話 
我がピュア・オーディオへの回帰 
SONYネットジュークの時刻が狂う~NTPサーバの再設定 

130707120kiro <付録>「ボケて(bokete)」より

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コメント

興味深く読ませていただきました。
小生もこの機械で内臓タイマーを使用し、エアチェックしております。最近、内臓時計がずれだしたので、インターネットでの自動時計合わせを設定しているのにおかしいと思いメーカに聞いた所、今まで使っていたサーバー(初期段階で自動で書き込まれているサーバー。)が使えなくなっていることがわかりました。
何時からかは確認しなかったのですが、幾つかの別なサーバを紹介してくれて、書きかえてほしいと言ってました。
ご存知かと思いましたが書かせていただきました。

【エムズの片割れより】
やはりそうでしたか・・・。当方のメモを見ると、2012/11/4に2~3秒遅れているのに気付き、2012/11/9に正確に測ると、2台のHD1で、1号機は5秒遅れ、2号機は5秒進んでいました。SONYに問い合わせた所、「秒単位で合うものではない」と冷たくあしらわれました。仕方がないので、時々手動で電波時計に合わせています。
ぜひ「別のサーバー」名を教えて下さい。
自分も書き換えたいので・・・

それと、データのバックアップで、差分バックアップはあまり繰り返さない方が無難かと・・・
当方ちょうど今、38時間かけて2台目のHDDにフルバックアップ中です。これで一安心・・・

投稿: 大手街 | 2013年7月16日 (火) 20:24

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