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2013年7月 9日 (火)

「どうにも気になる口癖 ベスト20」

先日の朝日新聞に、気になる口癖のランキングがあった。

<どうも気になる口癖 ベスト20>
っていうかー  (661)
本来「~よりも、こっち」と前段を否定する言葉だけに、腹が立つという人多数。使用者本人に「否定」の意図はなく、これで会話が始まることも。
ぶっちゃけ   (645)
「打ち明ける」が崩れた言葉。親しい間柄で暴露話をする際、前振りとして用いる。タレントらがトーク番組などで用いたことから一気に広まった
~みたいな  (534)
「リンゴみたいな赤」といった「~に似ている」の意から派生し、「~だ」と断定せずに自分の意見などをオブラートに包んで伝えたい時、文末に用いる。
超(チョー)  (520)
程度を表す。「大変」「非常に」「とても」などの副詞と同様の働きだが、「チョー」と伸ばして多用し過ぎると軽薄に聞こえるので注意が必要。
マジで?   (472)
驚いた時に使う。「ホントに?」のカジュアル版。相づちとして会話の間に挟むことがあるが、これには「疑われているようで気分が悪い」との声。
~っすね   (413)
「~ですね」の短縮形。「一応ちゃんと丁寧語を使っていますよ」というアリバイ的要素も。
めっちゃ    (359)
元は関西弁で「非常に」などの意味を表す言葉だが、近年のお笑いブームで全国に普及。
~じゃん    (301)
関東弁との説あり。ジャンジャン連発すると「おちょくられている感じ」(大阪、無職65歳)
えっと(えーっと) ( 264)
「ずっとこれを繰り返していて、話が始まらない人がいる」(東京、会社員46歳)
要するに(要は) (262)
要点をまとめる際に使うが、「これで話が簡潔になった人を知らない」(奈良、主婦56歳)
逆に言うと    (252)
普通に~     (247)
だって      (226)
はあ(はあはあ) (220)
ある意味     (213)
~でさあ     (209)
ヘンな話     (183)
いやっ(文頭で使う) (174)
ここだけの話   (166)
でも(でもでも) (159)
21)ですから
22)ふん(ふんふん)
23)基本的に
24)なんか
25)あのー
26)やっぱり
27)どうせ

「(beランキング)どうにも気になる口癖~相手と距離置く「っていうかー」
 話している時、やたらと出てくる相手の「口癖」が気になることはありませんか。本人は無意識で発していても、聞き手にとっては、意外と耳に残ったり、イラッと来たり――。何げなく口を突いて出る言葉には、実は深い意図が隠されているのです。

 「上位になった言葉は、大きく三つのグループに分けられますね」。「歴代首相の言語力を診断する」などの著書がある立命館大大学院言語教育情報研究科の東照二教授(社会言語学)は言う。
 まずは、気になる人が最も多かった「っていうかー」。3位の「~みたいな」、15位の「ある意味」などと合わせて「垣根表現」と呼ばれ、相手との間に境界を作ることで距離を取る。「自分を強く出し過ぎず、相手との衝突を避ける『ぼかしの表現方法』です。他にも可能性があることを示唆し、やんわり伝えようとする」
 その割に「っていうかー」には否定的な意見が多い。「これを常に文頭に使う友人がいた。こっちは何も言っていないのに否定形かい!」(福島、37歳女性)、「その後、全く関係ないことを話し出すのがイヤ」(福岡、52歳女性)。
 「本人には前段を否定する意図はそれほどない」と東教授。会話をこれで始めるのは、自分が場をコントロールし過ぎないよう、あたかも先行する話題があるかのような雰囲気を作るためだという。
好意のサイン「ぶっちゃけ」
 次に、2位の「ぶっちゃけ」について。「商談中に言われた。品がないし信頼感もなくなった」(埼玉、45歳男性)、「こちらが軽く見られて不快」(群馬、46歳女性)「こういう人の話は聞いても意味がない」(東京、40歳女性)と、こちらもすこぶる不評。
130709kuchiguse  東教授は「ここだけの話」「正直」「ヘンな話」などと合わせ、相手との特別な関係を示す「距離を縮める言葉」とくくる。「あなたを信用して私の本心を見せますよ、とのアピール。親しくしたい気こそあれ、悪気はない」とかばう。とはいえ「ここだけの話というのは、信用しないのが正解」。
 「超」「マジで?」「~っすね」も、このグループだ。「マジで?は、疑われているようでイヤ」(大阪、68歳男性)、「~っすねは、丁寧でもなく敬ってもいない」(群馬、46歳女性)「ぶっちゃけ、マジで?、~じゃんなどのタメ言葉は実に不快」(東京、73歳男性)など、言われた方は「親しくなりたくない」のが本音のようだ。
 三つ目は、説明責任を回避する言葉で、「要するに」「逆に言うと」「結論から言うと」など。「仲たがいはしたくないが、詳しく説明するのは面倒、という時に用いる。実は、言語能力の低さの表れでもあります」(東教授)
 実際、「要するに、を連発するくせに、ダラダラ話す人が多い」(東京、45歳男性)、「これを使う人から、まとまった話を聞いたことがない」(千葉、48歳女性)と、手厳しい意見が寄せられた。
 自由意見で目立ったのが、「~じゃないですか」への抵抗感。「『私って~じゃないですか』と言われると、『知らん』と言い返したくなる」(東京、47歳女性)、「自分の意見の押し付け」(岐阜、62歳男性)など。
 東教授によると、これは「共有の強制」で、自分の設定した額縁に勝手に相手をはめる「フレーミング」という手法。なるほど、「そう言われれば、そうかな」と思わせる話術だからこそ、バラエティー番組などで便利に使われるわけか。
 「日本語は不完全文で話すのが常。1人で全部を話さず、相手とやりとりしながら一つの文章を作る『共話』の構図。つまり仲間内の私的言語なのです」と東教授。口癖はその潤滑油の役割を果たしているようだ。これに対し、公的言語と言われる英語は完全文が望ましいとされる。口癖も限られており、聞き手が合いの手や相づちを打つ頻度も低いという。
 「言葉は、その国や人の認知スタイルの証明であると同時に、自分をこう見せたいという道具でもある。ファッションと同じだが、目に見えないので自分では気づきにくく、相手にはよく分かる」。なるほど、たかが口癖、されど口癖、「無意識」では済まされないのだ。えっ、その「なるほど」が口癖ですって!?(柏木友紀)」(
2013/06/29付「朝日新聞」b2より)

これら口癖も、言語学者によって分類されると、あるカテゴリに分けられるという。つまり、使う人の“その心”は意外と少ない思惑(分類グループ)から出ているらしい。
しかしこれらの言葉を我々シルバー族から眺めてみると、日本語としては非常に遠い存在。しかし高校生などからすると日常語。よって子供がいる家庭では、家庭内でも良く使われているのだろう。
しかし、どれもあまり良い印象の言葉は無い。もちろん我々高齢者が使う言葉ではないが、かといって時代と共に変化していく日本語。使われたときに、「はあ?」というのも「ぶっちゃけ」「めっちゃ」みっともないので、まあ意味だけは勉強しておくことにしようか・・・。

130709ikaku <付録>「ボケて(bokete)」より

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