「円安だけでは遠い観光立国 日本社会、真の開国を」
先日の日経新聞「けいざい解読」にこんな記事があった。
「円安だけでは遠い観光立国 日本社会、真の開国を
日本経済の再生に向け、課題の一つになっている観光立国。足元では円安効果で韓国や東南アジアからの旅行客が増える一方、尖閣騒動のあおりで中国人客が減り、打撃を受けた観光地もある。だが為替相場や日中関係に一喜一憂する前にやるべきことがある。
「訪日外国人1000万人を至上命題として集中的に取り組みたい」。太田昭宏国土交通相は1月末、観光立国推進本部でこう宣言した。続いてあいさつした鶴保庸介副大臣も「1000万人の目標達成に向け、施策を進めたい」。
この2カ月前。韓国の仁川国際空港で1人の中国人女性が祝福を受けていた。2012年のちょうど1000万人目の観光客だ。これに対し日本政府観光局によると、昨年の訪日客は836万人にとどまった。
韓国はアジア通貨危機の混乱のさなかに登場した金大中政権が1998年に文化観光省(現文化体育観光省)をつくり、国を挙げて観光立国に取り組み始めた。その結果、旅行客が増えると国が豊かになることを、07年ごろから実感できるようになったという。 力の入れ方の違いは明らかだ。韓国観光公社は20カ所以上に海外拠点があり、職員は約570人。東京支社の権炳典(クォン・ビョンジョン)部長は「海外での宣伝活動は民間では難しい」と話す。日本政府観光局は職員が約130人で、海外の拠点数は13だ。
入国管理制度も異なる。韓国はタイやマレーシアの観光客に滞在期間を区切ってビザを免除し、マルチビザ(数次査証)の発給にも積極的。日本はずっと厳格だ。
厳しい財政事情のもと、青天井で観光予算を増やせるわけではない。ビザの問題も慎重な対応が必要だ。ただ攻めに徹する韓国の姿勢は知っておいた方がいい。
しかもライバルは韓国だけではない。万里の長城など多くの世界遺産があり、6000万人近い観光客が来る中国は別格として、タイやマレーシアを訪れる人も日本より多い。欧米人のビーチリゾートとして定着している強みはあるが、理由はそれだけではない。
例えばタイ。「バンコクなどの大都市だけでなく、地方のホテルや商店でも英語が使える」(日本政府観光局)。日本とは教育制度の違いもある。国際交流基金の調べによると、高校から日本語や中国語、ドイツ語なども第2外国語として学ばせているという。
観光立国はたんに旅館や商店を潤わすためのものではない。国がどこまで国際化するかの戦略だ。89年に中国から留学し、ラオックスの社長を務める羅怡文氏は「日本は食べ物がおいしく、安全で人も親切。観光資源は十分にある。ただ社会がグローバル化していない」と指摘する。
つまり観光立国は1省で実現できる課題ではない。1月末に「1000万人達成を」と気勢を上げたのは国土交通省の会合だ。本気で観光で国を栄えさせたいのなら、法務、外務、文部科学、経済産業などの各省庁が力を合わせ、国を変える意気込みが必要だろう。(編集委員 吉田忠則)」(2013/03/03付「日経新聞」p3より)
今まであまり意識していなかったが、このグラフを見ると、そこまで観光国としての日本は人気がないのか・・・と、ガッカリする。確かに京都の寺社の入場料は高かったけど・・・。
中国は確かに国も大きく、歴史もあり、色々な観光地がある。しかし日本の6倍以上とは・・・。
そして日本は、マレーシア、香港、タイの半分以下・・・。せめて韓国よりは日本の方が、観光資源が多いと思いたいが・・・。それが、インドと同じくらいとは・・・ね。
一方、ベトナムがこの表に無いな・・・。そしてマカオ!?? 恥ずかしながら、地図で改めて調べてしまった。香港の近くなんだ・・・。マカオ=ギャンブルという印象しか自分にはないが、日本より多い観光客を呼んでいるとは、ね・・・。
「厚労省によると、生活に制限のない「健康寿命」は女性が73.6歳、男性は70.4歳。平均寿命との差である「不健康な期間」は女性が12.8年、男性は9.2年になる。」(ここより)
もしこれが現実ならば、自分が自由に動けるのは、平均で言うと、あと4年余しかない!??
これはショックだよね! 焦るな・・・。
色々と行きたい所へは、足腰の動くウチに行っておかなくては・・・
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