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2013年3月29日 (金)

我が家がスカイツリーへの移転で地デジ難視聴地域に!?⇒ブースターの飽和

まったく予想だにしていなかった事態・・・!? 我が家(八王子)の地デジが、送信アンテナの東京タワーからスカイツリーへの移転にともなって、どうも難視聴地域になったようなのである・・・。しかしこの事態が理解出来ない・・・。
昨夜、夜10時過ぎにテレビを見ていたら、画面にモザイク・・・。ナヌ?スカイツリーの影響か?とNetで確認すると、やはり試験電波発射中だった。あわててテレビの受信レベルを確認すると、取説に書いてある“目安のレベル”が22のところ、全ての局で17~19しかない。MXを含めて8局全局同じ。そして試験放送が終わると、やおら全局が29~30に戻る・・・
つまり東京タワーからの電波は充分なのに、スカイツリーからの電波の質(C/N)が悪い。なぜなのか?? それに、試験中にTV神奈川や放送大学などが映らなくなるのも不思議・・・。そもそも送信所が違うのに・・・。スカイツリーからの電波で妨害される?? なぜなのか??
つまり、頭の中は?????

FM電波の受信では、前に散々書いたように、色々と研究(?)してきた(ここ)。しかし地デジの電波については、まったく心配していなかった。そもそも2003年10月に始まった地デジの試験放送でも、当八王子は受信可能エリアには入っていなかったが、我が家は充分に受信できたほど場所的に恵まれていた。もちろんFM電波の受信もスカイツリーに移って、バッチリ。よって、まさか地デジの電波が受信最低レベルを下回ってしまうとは、全くの予想外。

整理するとこんな状態(自分用のメモ)~目安のレベルは「22」
<東京タワー>
在京全7局   レベル 29~30
TOKYO MX(20CH) レベル 18~19(廃止に向け徐々に減力中で、現在の出力は1/30)⇒
2013/05/15正午で停止
<スカイツリー>
試験電波 在京全7局   レベル 18~19(モザイク状)
TOKYO MX(16CH) レベル 29~30(試験の時は18に落ちた!?)
(なお、TOKYO MXは、既に2012年10月1日からスカイツリーから16CHで本放送中であり、従来の東京タワーからの20CHは2013年3月16日に5回目の減力で放送出力は1/30になり、受信可能なのは都心部のみとのこと
ここ))

さっそく、「東京スカイツリー移行推進センター」のコールセンターに電話した。すると住所を130329sky1_2 登録して、順番に工事屋さんが来て、無料で映るようにしてくれるのだという。
まあそれはそれで良いのだが・・・(写真はクリックで拡大)
(2013/04/24追・改)
(写真の表の差し替え。ブースターのボリュームを最大から最小(-10dB)に下げたら、全局OKとなった)

それにしても分からん・・・。なぜ試験電波だけが弱い??
受信地点から東京タワーまたはスカイツリーまでの方向と距離を調べるサイトがあり(ここ)、計算してみた。すると、東京タワーからスカイツリーに変わることによって、我が家から距離で35Kmから41Kmに6Km遠くなり、方向は北に9度変わることが分かった。しかしたったの9度だ。それでこんなにもレベルが下がるとは・・・
130329skytree まさかスカイツリーになって、サービスエリアが小さくなることはあるまいが・・・と思って総務省のサイトを調べてみても(ここ)、東京西部のエリアは東京タワーとまったく同じ。よって送信電力も減ってはいないはず・・・。すると、間に何かが入った??
それで、近くにビルがあるので、その影響かとも思って地図で調べてみたが、方向的にはかえってそのビルからは離れて、直線上に無い。その遙か向こうに何があるかは分からない・・・。

まあ、そのうちに電話が掛かってきて、日程調整の上、工事屋さんが来てくれるのだろうが、対策は? 信じられないが、電波が弱いとすると、ブースターのレベルを強引に上げる?? アンテナの方向を変える?
もしかすると、近くのサテライト局にアンテナの方向を変えるかも?でもそっちの方向には山があるし・・・

とにかく工事屋さんがきたら、何でこんなにもレベルが下がるのか、理由を聞いてみよう。
1)既にスカイツリーから本放送をしているTOKYO MX(16CH)の電波が、東京タワーと同じレベルで、ちゃんと届いている。それなのになぜ他の局の試験電波のレベルが低い? 試験放送のレベルは、減力中で1/30になっている東京タワーからのTOKYO MX(20CH)と同じレベル。
2)そのスカイツリーから放送しているTOKYO MX(16CH)の電波が、試験放送中になぜ18に下がる? スカイツリーからのTOKYO MX(16CH)の電波をその時に止めたのなら分かる。
3)試験放送中に、TVKもチバも放送大学も映らなかった。これはなぜだ?

ともあれ、盲信は禁物だった・・・。原因は工事に来た人に聞くしかないが、スカイツリーから電波が出ていない状況で、どのような工事をして正常とするのだろう?
でも何か自分は、こんな話になると、何かワクワクして夢中になってしまう・・・。ま、好きなんだな~・・・。結果は、追而・・・

(2013/04/05追)
ブンさんから「ブースターの飽和が原因だろう」というコメントを頂いた(ここ)。なるほど。試130329cn 験電波発射中にTVKなど他の局がダメになるのも、それが原因だとすると理解出来る。スカイツリーのMXが正常に受信出来ているので、飽和など、全く思っていなかった・・・。試験電波は10KWで、MXは3KWなので飽和せず、現象が出なかった訳だ。

(2013/04/21追)
詳細は(ここ)に書いたが、対策工事の結論は、「地デジの電波は40~75dBμVが最適だが、我が家の電波は82.5~84.8dBμVと高かったため、ブースターのボリュームを最小にして、70.2~70.3 dBμVに下げた。」
東京タワーから放送されている放送大学が一番分かり易い。スカイツリーからの試験放送時、ウチの場合、放送大学のレベルが急減して映らなくなるが、ブースターのボリュームを、目盛で最大の10から3以下に下げると、急激にレベルが上がって映るようになる。つまり、やはりブースターの過信号入力によるアンプ回路の飽和が原因だったようだ。

●(2013/12/21追)解決
今更ながらで言いにくいが、全ての原因は“ブースターに入れるアンテナからの信号が大きすぎた”ため、だった。よって、アンテナから来たケーブルに、10dBのアッテネータ(減衰器)を入れてからブースターの入力につないだら、ボリュームがリニアに可変するようになり(ブースターがまともに動くようになり)、全ては解決した。
我が家のアンテナ入力は充分に強く、そのままだとブースターは不要で、2分配して1台のテレビはそれで見ている。しかしもう1分配側を各部屋に分配すると、当然弱くなってブロックノイズが出る。よってブースターが必要になるわけだが、テレビの前にブースターを入れるのなら何でも良いが、各部屋への分配器の前に入れる場合は、30dBのブースターにつないでも、そのまま30dB上がるわけではなく、あくまでもブースターの許容入力レベル以内の入力にしないと、信号が飽和して30dB増幅しない。
つまり、今まではアンテナからの入力レベルがブースターの許容入力レベルを超えていたため、入力回路が飽和し、ボリュームが最小近くでは何とか歪まない信号が出たが、少しでもボリュームを上げると、出力が歪んでテレビの受信レベルがさがっていた。
それを今回、10dBのアッテネータを入れてブースターの入力を、許容入力以下にしたため、ブースターがちゃんと30dBの増幅を行い、各部屋のレベルがあがったというわけ。
反省として、測定に来て貰ったときに、ブースターの前のアンテナレベルそのものを測っていたら、ブースターの入力許容レベルを超えていることが分かったかも・・・

(関連記事)
スカイツリー・地デジの受信不良対策工事~ブースターの調整で完了  

130329bigpicture <付録>「スミソニアンマガジン2012写真コンテスト」の写真集は(ここ
boston.com/bigpicture 2013年3月22日より
~リンク先をクリックして、当サイト推薦の素晴らしい写真をぜひご覧下さい!

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コメント

エムズの片割れ様
テレビの受信ブースターがスカイツリーの電波で飽和してますね。過大入力です。ブースターのゲインを下げるか、アッテネーターを使用することになります。多分これでOKでしょう。
我が家は、同じ八王子市内でも受信アンテナはスカイツリーとひよどり山の八王子中継局が同じ方向になるため、デジタル混信が東京タワー波よりひどくなり受信できないチャンネルが出てきます。アンテナの方向調整やブースターの調整では対策できません。移行推進センターの業者の人があきらめてました。ツリー波と中継局の物理チャンネルが同じためです。
対策は、CATVを利用するか引っ越すしかありません。結構多いようです。
MXは20chで八王子中継局で送信していますので東京タワー波が減力しても映ります。
参考までに。

【エムズの片割れより】
「目から鱗」です。スカイツリーのMXの20CHがOKですので、ブースターの飽和など、思ってもいませんでした。
なるほど・・・。試験電波時に、他の局がダメになるのも、飽和とすると解せますね。スカイツリーからのMX20CHは3KWと、試験電波の10KWよりもだいぶん弱いので納得・・・。
アドバイス、ありがとうございました。
ところで、もしNetがNTTでしたら「フレッツテレビ」が便利ですよ。月に700円必要ですが、FM・BS・CSを含めて全ての局の再送信をしています。

投稿: ブン | 2013年4月 4日 (木) 23:25

無線に詳しいものからしてみると、「こんなの電波障害が起きるに決まってるじゃん」(友人談)だったらしいです。
送信所からの距離が同じだと、
送信点の高さが2倍になれば、電波の強度も2倍になります。
電波というのは「過ぎたるは及ばざるがごとし」なんです。
弱過ぎてはだめですが、強過ぎてもだめなんです。
たぶん「上」の人達は「強ければ強いほどいい」と思っていたのではないかと?

あと、MX以外にも他県の県域局を受信しているようですが(スピルオーバー)、
その場合、調整で映らなくなっても保証はしないそうです。
この対策はあくまでNHK+キー局が移ればよいという話なので。

なお、NHKとキー局の取り組みの姿勢には温度差があるようです。
NHKは受信料を取っている以上、何としても本格移行までには対策を終えたいと考えているようです。
一方、キー局は積極的ではありません。
CM(スポンサー)のこともあって、そういうことはなるべく避けたいそうで。
あるテレビ局の幹部は「完全移行してからでも(調整するのは)いいじゃん」だそうです。
意見が一致しているのは、もし5月にできなかったとしても、参議院選(7月)までには絶対に移行するそうです。

長文、失礼しました。

【エムズの片割れより】
なるほど・・・。だいぶん状況が分かりました。電波障害のほとんどはレベルオーバーのようですね。情報、ありがとうございました。

投稿: マッノ | 2013年4月 6日 (土) 01:22

エムズの片割れ 様へ

本日、FMアンテナの方向調整とブースターの
利得調整前の状態で、4時間に渡りエア チェックを実施しました。

既に、投稿レポートでの記載のごとく NHK FM
82.5MHz の試聴はスカイツリー移転効果が検知できました。聴きやすい 良い音でした!

FM放送機器は、新規に設置し チューニング等も上手くいっているものと思います。

後は、地上波デジタル放送 アンテナ間の干渉調整があるのではないでしょうか?

1.CS音楽放送番組 PCM(Bモード)と同レベルの音質でした。

2.但し、放送方式による音質比較は 周波数特性 ダイナミックレンジ S/N比 空間再現性 情報量(但し、FMはアナログの為なし)でのデーター上 大きな差異はありますが、私の
拙い耳では殆んど解かりませんでした。

一方、当然の事ですが生音楽演奏会とは比較のしようが ありません。次元が違い過ぎます。

○エムズの片割れ 様からの調整に関するご助言を、お待ち申し上げます。

【エムズの片割れより】
Hinomotoさんはハムの免許をお持ちなので、釈迦に説法だとは思いますが、自分の経験談を少し・・・。
このサイトに何度も書いていますが、「FMを良い音で」に対する自分の“思い込み”をまとめると・・・
・NHK FMは、CDにもせまる良い音。特にスカイツリーに移ってからは文句なし。
・FMを良い音で聞くには、「電波の質」と「チューナーの性能」が要。
・電波については、強さとマルチパスが重要で、そのためにも指向性の高い(素子のなるべく多いFMアンテナ)をキチンと屋根に設置。2段アンテナの性能を出すのは、素人ではムリ。
・チューナーのレベル計(電波の強さ)は信用しない。(L-02Tのレベル計で懲りました)電波の強度(レベル)はあくまでアンテナ工事屋が持っているレベル計で測定しないと分からない。
・ブースターは使用しない。ノイズも一緒に増幅してしまい、音質の改善にはつながらない。(さんざん実験しましたが・・・)
・電波の強さは再生音のS/Nに直結する。よってノイズが最少になるような電波を求めることになる。ノイズ量を定量的に把握するためには、いったんMP3で時報などを録音して、フリーソフトである「mp3DirectCut」で時報の前後や曲間の無音部分を切り出し、「MP3Gain」でレベルを読んで、時報のポーンのレベルと比較すると、S/N比が分かる。これで、チューナーの性能(ノイズの少なさ)や、ケーブルロスを含めての電波の質が一目瞭然。
・マルチパスについては、同じく時報のポーンを切り出し、やはりフリーソフトの「Audacity」のスペクトラム解析でみると、これまた一目瞭然。
・NTTのフレッツテレビのFM波は、良い音で、という拘りからいうと、いまひとつ。(前に記事を書きましたが、自分は解約)
・チューナーによる音質の差も大きい。これは好みの問題なので論ぜず。
・自分の場合、同じ屋根のポールに10素子と5素子のFMアンテナを立てていますが、その差は歴然です(強さ、及びマルチパスで)。
(カテゴリ「FM・パソコン・家電品他」に色々と書いていますので、良かったら参考にして下さい)

投稿: Hinomoto | 2013年4月21日 (日) 18:49

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