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2013年2月11日 (月)

TOKYO FMのアンテナが東京タワー頂上に!~今一息

TOKYO FMのアンテナが、今日(2013/02/11)AM4:55より、東京タワー頂上に変更になった(ここ)。従来の地上高180~220mから308~333mへ、100m以上高くなったのである。そして最大実効輻射電力も、従来の44.1KWから120KWに大幅にアップしたという(ここ)。

さて、どの位改善したか・・・? マルチパスがひどい当八王子での「TOKYO FM」の試聴レポートである。“百聞は一見にしかず”ではなくて、“百見は一聞にしかず”である。まず聞いてみよう。(FMチューナーはKENWOODのL-02T)

(TOKYO FM)
<従来アンテナ(2013/02/10 22時)の音>

マルチパスで、サ行の音が気になる。

<東京タワー頂上のアンテナ(2013/02/11 am5時)>

だいぶん改善されているが、まだ少しマルチパスノイズが残る。
スカイツリーのNHK FMではどうか・・・

<スカイツリーのNHK FMの音(2013/02/11 am11時>

さすがに、スカイツリーは、マルチパスノイズは気にならない。
比較の音源として、一番分かり易い時報の音で比べてみた。いつもの通り、フリーソフト「mp3DirectCut」で時報のポーンという880Hz部分を切り取り、「Audacity」でスペクトラムを比較してみた。(写真はクリックで拡大)

(旧アンテナ)    (新アンテナ)    (NHKスカイツリー)
130211am01ji 130211tokyofm2013_02_1810_00pmpon 130211nhk2013_02_1802_00pmpon_2

これを見れば一目瞭然。「TOKYO FM」はアンテナ高が高くなった分、電波の質が良くなり、130211nhk1204180500 だいぶん余計な周波数成分が減ったが、ピュアなスカイツリーのNHKには、遠く及ばないことが分かる。ちなみにNHK FMも、東京タワーの時は左の写真のようにマルチパスがひどかった・・・
*(旧アンテナ)及び(左)の写真は、L-02T ⇒ OLYMPUS VJ-10で録音。15KHz以上の波形はVJ-10によるエラーなので無視。(新アンテナ)及び(NHKスカイツリー)の写真は、L-02T ⇒ NAC-HD1で録音。
*またTOKYO FMの時報(880Hz)のレベルは、NHK FMの時報のレベルに比べて、4.5dB高かった。TOKYO FMの放送レベルは高いのだろうか?

しかし、電波が強くなったせいか(公式な測定器が無いので、強さの測定は出来ていない)、ノイズ量が極限まで少なくなった。
測定方法は、時報のポーンという880Hzの部分と、その直前の無音部分を「mp3DirectCut」130211sn1 で切り出して、「MP3Gain」で測定してその差を比較してみた。放送の音量は、何を基準に比較するかが難しいが、とりあえず時報のレベルとノイスレベルの差をS/N比と定義してみた。NHKは試験放送の1KHzが時報より1.8dBほど高いようだが、今回は無視した。
結果は、新しいアンテナになって、ノイズ量が激減した。S/Nが66dB(補正を入れると68dB?)とは、大満足の世界。ほぼ自分の機械の測定限界である。たぶん電界強度が相当強くなったのだと思う。
また、上記は自分の持っているL-02Tの予備機を使ったが、感度が約1dB良い現用機で、アンテナを10素子にしてみると、時報レベル93.2dBに対してノイズ量は25.3dBだった。何とS/Nは67.9dB!!デジタルFMチューナー(ここ)にも匹敵する限界の値である。やはり電波が非常に強力・・・

それにしても、新宿副都心の高層ビル群はなかなかやっかいらしい・・・。ビルによる電波の乱れは、その上を通すしかない・・・?
よって、この東京タワーの330mに対し、スカイツリーの550mは、やはり圧倒的な存在感。
ピンポイントでの評価ではあるが、当八王子(東京西部)における「TOKYO FM」の電波の質は、今回大分改善したものの、スカイツリーに比べると、もう一息・・・。しかし、他の地域では、電界強度が強くなったため、ノイズ量の低減など、大幅な音質の改善になったものと思われる。

(関連記事)
NHK東京FMのスカイツリー移転で電波状況が大幅改善 
スカイツリー/東京タワー/フレッツテレビのFM電波の差 
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コメント

市川市在住です。Part 2
前回に引き続き計測しました。
(VICTOR FX-711)

2012年12月10日 測定
 TOKYO FM 42~43dB
 J WAVE 66~67dB
NHK FM 66~67dB

2013年2月20日 測定
 TOKYO FM 56~57dB
 J WAVE 60~61dB
 NHK FM 60~61dB

①TOKYO FMの送信アンテナ位置が高くなり、最大実効輻射電力がアップした分、約14dB上がったようです。
②しかし、JWAVEとNHKFMの入力レベルがどんどん落ちていく理由は分かりません。スカイツリー移動時は約70dBもありました。測定器の劣化か送信側の問題かはよく分かりません。

KENWOOD KT-1100D、SONUS FABER MINIMA FM2、KEF iQ3が新たに仲間入りしました。

FM放送番組の中でお薦めの高音質番組があれば情報をお願いします。

【エムズの片割れより】
慌ててスカイツリーの最近4日間のノイズ量を測ってみましたが、2012年7月の時のデータとまったく同じでした。時報の前の無音時、28.2dB、時報の880Hz 91.5dBで、ほとんど変わっていません。
当方、電界が強力なので、多少の変化では、ノイズ量に影響が無いのでしょうが、市川も強電界域のはず・・・。レベル低下の原因は分かりません。
自分が好きな高音質番組は、オーディオドラマ。(月)~(金)22:45~23:00と、(土)22:00~22:50の番組が好きです。

投稿: 工藤達也 | 2013年2月21日 (木) 21:04

市川は強電界です。
東京FMが強くなったことで多局のレベルを下げているんだと思います。
また周波数は近い方が影響を受けます。

ここは船橋市東部なんですけど、FM-FUJIが開局したときに、NHK甲府(三つ峠)よりも強くなるかと思えば、かなり弱かったです。
原因は78,0のベイエフエムですね。
本当は出力の大きなFM-FUJIが強いはずですが、チューナ内部(受信側)の環境問題なのですね。

市川は東京が近く、市川FMやNACK5、FM江戸川もあり、チューナ内部が騒がしくなっていることでしょう。

【エムズの片割れより】
自分はFMチューナーのメータは、経験上信用しなくなりました。特に古いので・・・。

投稿: 日下宏 | 2013年2月22日 (金) 18:57

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20130222-OYT1T01643.htm
まぁ、デジタルにするよりかはFMにしたほうが安上がりなのは前々から分かっていたことですが・・・
そもそも、今までの受信機自体使えなくなってしまうのは聴収者にとっても痛手になりますし。
でも、在京局は関東一円に飛ばすとなると、タワーやスカイツリーからといった感じにしないとできないのでは?

ちなみに、紙面のほうでは記事が続いています。
以前は1局1波しかできませんでしたが、2011年に省令が改正されて、1局4波まで持つことができるようになったのです。
また、送信所の更新もFMのほうが安上がりということで、
FMでサイマル放送するというのが現実的だそうです。
なお、デジタルラジオはTOKYO FMなどが積極的なため、
これらの局などで引き続き議論されるそうです。

【エムズの片割れより】
非常に貴重な情報をありがとうございます。知りませんでした・・・。
でもFMに移ったらラッキーです。これをネタに記事を書こうかな・・・

投稿: マッノ | 2013年2月25日 (月) 01:05

市川市在住です。Part3
エムズ様、皆様、アドバイス願います。

VICTOR TUNER FX-711がJVC KENWOODからオーバーホールされて戻ってきました。
この時点で、音質に問題はありませんでした。しかし地デジのスカイツリー移転後(約1ヶ月ぶりに帰国)、FM放送を聴いたら音に元気が無く、念の為、チューナーで入力レベルを測定したら、
NHK FM, J-WAVE : 45~46dB
TOKYO FM : 41~42dB
となり、前回計測より約15dB下がっていました。
FMの音にノイズ等はありませんが、元気の無い音(リアリティが無い)となってしまいました。FM放送離れを起しそうな、つまらない音質(ラジコのような)です。

①地デジのスカイツリー移転の影響か
②アンテナの不具合か(7素子を戸建ての2階に上げ、同一マストに地デジアンテナとFMアンテナを上下で取り付け)
③固体チューナーの問題か
④聴覚が衰えたのか

皆様、アドバイスお願いします。

【エムズの片割れより】
まず変化点ですが、地デジのスカイツリー移転がありますが、FMはブースターを通っていませんよね。
もしFMもブースターを通っているとすると、スカイツリーでブースターが飽和しているためかも知れないので、アンテナ直とする。
アンテナの設置は問題なし。
一番可能性があるのは、個体の故障でしょう。当八王子の5素子でもNHKFMは77dBあります。現象が連続して出ているので、原因は直ぐに分かると思います。(ウチのL-02Tは、“たまに”レベルがガクンと落ちるので、原因究明が大変でした。結局、アンテナ入力の所のプリアンプへの電源ケーブルの接触不良でしたが・・・・)
こんな見立てですが、いかがでしょう?

投稿: 工藤 | 2013年6月 6日 (木) 08:57

エムズの片割れ 様

情報有難う御座います。
FMはブースターを通していません。
接続ケーブルを確認してみます。
それでもダメな場合、メーカーに
オーバーホールを再度依頼してみます。
中古器機は、維持費が掛かりますが、
好きなチューナーですのでこれからも大切に使っていきます。

【エムズの片割れより】
チューナーの入力レベルが下がっていますので、アンテナケーブルの接触不良の可能性もありますが、それだとノイズだらけになるはず・・・
RCAケーブルの接触不良でも音が悪くなりますが、それだとアンテナレベルが下がっていることが説明付かない・・・
話は違いますが、自分は「ナノカーボン」という導通改善材を使っていますが、RCAコネクタをこれで掃除すると、音が良くなる気がするので、不思議です・・・。

投稿: 工藤 | 2013年6月 6日 (木) 14:14

どちらに投稿したらいいのか分からなかったので、こちらに投稿します。
ご了承ください。

FMヨコハマは送信所を移転したようですね。
今までの円海山は標高が150mほどでしたが、今度の大山は1200mもありますからね。
どうやら、埼玉や北関東方面で受信が良くなったようです。
http://www.fmyokohama.co.jp/topics/detail/info_0624_ooyama/index.html
http://www.fmyokohama.co.jp/corp/pressrelease/2013/0624_ooyama.pdf

【エムズの片割れより】
情報ありがとうございました。

投稿: マッノ | 2013年7月 7日 (日) 11:18

エムズの片割れ 様

市川市在住 Part4
エムズさんのアドバイスに従ってチューナー(FX-711)の故障を疑い、JVCケンウッドに修理依頼をして、約50日ぶりに手元に届きました。
やはり故障していたようです。(電解コンデンサー数本)。今ではチューナー直読でNHK-FMが72dBで満足しています。

有り難う御座いました。

又、20年以上前のオーディオを修理して頂き、この場を借りてJVC KENWOODに感謝します。

【エムズの片割れより】
機械的に8年で修理を一方的に打ち切るSONYに、ぜひ見習って欲しいですね。

投稿: 工藤 | 2013年8月 4日 (日) 06:52

InterFMが2月20日から東京タワー頂上付近から試験電波を出しているようですね。
ただし、周波数は89.7MHzで、24時間出しているというわけではなさそうです。
去年の11月には移動するのかなといわれていましたが、
ここに来てようやく動き出したようですね。

【エムズの片割れより】
そうですか・・・。情報が早いですね。

投稿: マッノ | 2014年3月 1日 (土) 16:17

http://www.tfm.co.jp/blog/info/index.php?itemid=103571
こちらの中継局、千葉の北西部や茨城の南西部でもよく聴こえて来ますよ。
やっぱり、標高をかせげているからでしょう。

【エムズの片割れより】
各局、色々手を打っていますね。ただし、アンテナの方向があるので、リスナーの切り換えは大変かも・・・

投稿: マッノ | 2015年12月 8日 (火) 22:02

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