「技術貿易、日本は黒字」~色々なグラフが物語るもの
先日の日経新聞の「アジア跳ぶ」という欄に、日本の技術貿易についての記事があった。曰く・・・(写真はクリックで拡大)
「技術貿易、日本は黒字 10年で4倍、米に次ぐ
日本の技術力が高いことは、知的財産権の使用料などの国際取引である「技術貿易収支」から見て取れる。自動車産業を稼ぎ頭に、米国に次ぐ黒字額を誇る。アジアを含む世界市場で存在感を保つには、技術で稼げる産業の裾野をさらに広げる必要がある。 経済協力開発機構(OECD)によると、日本の2011年の技術貿易収支は246億9千万ドル(約2兆3200億円)の黒字。350億ドル超の黒字だった米国との差は大きいが、黒字額は10年前の約4倍に膨らんだ。
総務省の「科学技術研究調査」によれば、11年度の日本の技術輸出額は2兆3852億円。最大の相手国は米国だが、アジアとの取引も活発だ。中国から3067億円(全体の12.9%)、タイから2093億円(同8.8%)を受け取った。
産業別では、自動車を中心とする「輸送用機械器具製造業」が1兆2111億円を稼ぎ、輸出額の50.8%を占めた。「医薬品製造業」(12.1%)、「情報通信機械器具製造業」(11.4%)など自動車に続く分野の育成が課題だ。」(2013/02/17付「日経新聞」p3より)
このグラフ、なかなか元気の出る曲線ではないか? あの米国の7割、ドイツの3倍超という数字は、日本が健闘している、と言える。それにしても、日本が近年健闘しているとは言え、老大国イギリスにずっと負けていたとは意外。そしてベンツのドイツが低位置なのにも驚く。そして韓国は案の定、マイナス。結局、自国開発の技術よりも、他国の技術導入によって経済が成り立っている、ということか?
ついでにもう一つ、面白いグラフを見付けた。何と、日米の退社時間の統計である。出典は 2013年2月19日付「日経新聞」の「経済教室~働き方を変える」(ここ)である。
よくもまあこんなグラフが出来たものだ・・・とビックリするが、これがなかなか面白い。アメリカでは、男女とも午後5時の定時で多くの人が退社しているのが分かる。そして、パートの多い(?)日本・妻も、5時か6時には退社。そして夫・日本は午後8時がピーク・・・。まあ、そんなものだろう・・・。
かつて“働き過ぎ”と言われていた日本人だが、今はどうなのだろう??
ついでにもう一つ。女性の就労率のグラフだ。こっちは2013年2月14日付「日経新聞」の「成 長は女性・若者から」という記事から。
前に「少子高齢化~女性労働力の活用」(ここ)という記事を書いた。これからの“高齢化社会日本”の挽回策は、女性労働力の活用だ、という記事。つまり自分は、日本の女性はあまり働いていないと思っていた、しかしこのグラフを見る限り、どうしてどうして、G7諸国とあまり差異は無いではないか・・・!?
確かに子育ての時期は低下しているが、子育てが一段落する45歳以上では、平均値。このグラフから、やはり対策のキーワードは「保育施設の充実」だという事が分かる。それにしても韓国の女性就労率が低いのはどのような文化の違いか??
スウェーデンの就労率が高いのは、前に「「スウェーデン」高福祉国家の仕組み」(ここ)で書いた通り、国としての仕組みがある。
ともあれ、新聞に出ている色々なグラフ。眺めているとなかなか面白い。
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