「世界の年金制度ベスト18」~日本は下から2番目
先日の日経新聞に、年金制度についての世界ランキングがあり、日本の年金制度は世界的に低評価だという話が載っていた。曰く・・・
「日本の年金制度、世界で評価低く 米社調査
日本の年金制度への評価が世界各国と比べて低い。年金・人事コンサルティング世界大手の米マーサーグループが世界18カ国の年金制度を調査したところ、2012年度の日本の総合ランキングは17位と下から2番目だった。少子高齢化で現役世代の負担と、受給者世代への給付のバランスが崩れ、制度の持続可能性を厳しく採点された。
評価基準は持続可能性のほか、公的年金が老後の生活に十分なだけ支払われているかという「十分性」、制度の統治がしっかりしているかという「健全性」の3つ。日本は持続可能性で17位、十分性で15位、健全性で14位だった。将来の年金給付に備えた十分な積立金があり、給付水準も高いデンマークが総合ランキングで首位だった。
調査は2009年から始めて今回が4回目。西欧各国では高齢化にともない、公的年金の支給開始年齢を67~70歳に引き上げる動きが相次いでおり、日本でも65歳からの引き上げが検討課題になっている。」(2013/02/23付「日経新聞」p5より)
この評価も面白い。他の国はどうか・・・と、原本をNetで調べてみた。すると資料はどうもこれらしい・・・(ここのこれ)。それによると・・・、
<世界の年金制度ランキング>(100点満点)
①デンマーク 82.9
②オランダ 78.9
③オーストラリア 75.7
④スウェーデン 73.4
⑤スイス 73.3
⑥カナダ 69.2
⑦イギリス 64.8
⑧チリ 63.3
⑨アメリカ 59.0
⑩ポーランド 58.2
⑪ブラジル 56.7
⑫ドイツ 55.3
⑬シンガポール 54.8
⑭フランス 54.7
⑮中国 45.4
⑯韓国 44.7
⑰日本 44.4
⑱インド 42.4
このランキングを眺めていると、面白いと言うより、怖い・・・。 日本の年金制度への評価は、欧米とは比較にならず、中国、韓国よりも下位で、やっとインドを抜いた程度とは・・・(写真はクリックで拡大)
それにしても、これほど日本の年金制度が破綻しているとは思わなかった。日本は良い国・・・とばかり思っていたが、こと福祉・年金について言えば、日本は“最後進国”だということ。
先日、NHKラジオ第2の“「美しい村に放射能が降った」菅野典雄(福島県飯舘村村長)”(2013/02/17放送)で、こんな言葉を聞いた。
「スペインの諺で、“多く持っていない人が貧しいのではなく、多く欲しがる人が貧しいのだ”というのがある」
「デンマークの諺で、“年寄りたちが犯した罪の罰を、子供たちが受ける”というのがある」
我々団塊の世代は、“逃げ勝ち”世代と言われる。「後の世代のために、年金を減らせ~~!」とも言いたくないので(ゴメン!)、せめて負担が大きい後の世代に、少しでも何かを残せると良いのだが・・・。
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コメント
福祉レベルだけではなく食糧自給率の低さも異様です。
こんな状態なのに「先進国」だとどうして言えるのか不思議です。
【エムズの片割れより】
世界の基準で見ると、今まで当たり前と思っていたことでも、色々と不思議なことがあるようで・・・
投稿: 通行人 | 2013年2月28日 (木) 11:43