「わびとさび~その違いわかりますか?」
自分も日本人を60年以上やっているが、日本語として当たり前の言葉が、意外と自分に馴染んでいないことに気付く。そんな一つが“わび”と“さび”・・・。
先日の新聞にこんな記事があった。
「わびとさび~その違いわかりますか ~質素ゆえの趣を古さゆえの静
日本独特の美意識、わびとさび。先日、外国人にその違いを聞かれて、答えに窮してしまった。現代では「わびさび」とセットで語られることが多いが、本来は別の概念であったとか。
わび(侘び)とは、質素ゆえにかえって趣のあること。もともとは貧しい状態、物が不足することから起こる寂しさを表す言葉だった。これが中世以降、禅宗などの影響もあって、肯定的にとらえられるように。やがて華美を排した閑寂なさまを積極的に楽しむ境地として使われるようになる。とりわけ茶の湯の世界は、この美的感覚を重視。簡素な茶室や茶わん、掛け軸が好まれるようになった。
一方のさび(寂)は、時の経過によって古びたために生じる枯れた渋みのこと。転じて、人気(ひとけ)のない静謐(せいひつ)な状態をいうようにも。さびの象徴例としてよく挙げられるのが、コケむした石だ。風雨にさらされ年月を経た石は、緑のコケをまとうようになる。昔の日本人は、これを石の内部からにじみ出てくるものと見立て、そこにさびの本質があるとしたのである。さびは松尾芭蕉以降の俳句の世界で、中心的な理念となっていく。
粗末で寂しいわび。古びて静かなさび。どちらも飾りけのないものに風情を見いだす、実に高度な美学である。(ライター松田亜希子)」(2012/12/15付「日経新聞」Ps3より)
わびとさび・・・。こんな言葉を聞くと、やはり直ぐに思い浮かべるのが、利休の茶室・・・
質素な茶室と、苔むした庭の石・・・・
考えてみると、シルバー族の我々の周囲には、“わび”の世界が何と多いことか。建てて数十年経った我が家は、もはや“さび”の風情だし・・・・。
風呂に入るときに鏡に映る我が肉体は、これまた質素な“わび”の風情から、こけが生えそうな“さび”の雰囲気に・・・。
寝るときに気になる、足の乾燥した肌も、コケはまだ生えないとしても、わびの肌!??
考えてみると、シルバー族にとってはイヤな言葉なのかも・・・
まあこれも諸行無常。すべては移り変わって行く・・・。
あと1週間で今年も終わるとは・・・・。何とも月日が経つのは早いね・・・・
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コメント
エムズさん、今年はFPGAチューナーでお世話に成りました。私の【わび】は、侘しさその物です。でも来年も生き続けます...あまり人生を難しく考えずに....。
PS:
昨日早朝4時から5時少し前まで、東京FMのタワー最上部からの試験放送を受信しました。マルチパスを殆ど感じませんでした。矢張り100M程上がると、効果はてき面の様です。来年からの本放送が楽しみです。エムズさんは、受信環境が良いので余り感じないかも知れませんが。良い年をお迎え下さい!!
【エムズの片割れより】
そうですか。いよいよ東京FMが試験放送を始めましたか・・・。アンテナが100m上に上がると、マルチパスは無くなるのでは??
本放送が楽しみですね。
投稿: アルプス | 2012年12月25日 (火) 18:03