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2012年12月 1日 (土)

「長生きへの処方箋」

いつものように、日経新聞「大機小機」からの話題。こんな保険は如何??曰く・・・

長生きへの処方箋
 50歳を過ぎると老後の生活設計を真面目に考えるようになる。50歳すぎの日本人男性の平均余命はざっと30年である。では、老後に備えるには30年の生活を支えるだけの資金計画があればよいのかというと、そうではない。自分の余命と日本人の平均余命は全く別物だからである。
 生涯60年のケースもあれば、平均余命を超えて長生きする可能性だって十分にある。よほど余裕をもった資金計画でなければ、不安なく老後を迎えることは考えにくい。
 そこで、長生きに対応できるように個人の資産を増やしていくことが必要になる。ただ、世は超低金利の時代で安全運用では資産は増えない。だからと言って、50歳を過ぎて、ハイリスク・ハイリターンの投資に走るのは危険すぎる。おのずと節約重視の資産増大策を取らざるを得ない。
 老後の不安があれば高齢者はお金を使えない。個人資産の多くを保有する50歳以上の世代が消費を抑えていては景気がよくなるはずもない。
 対策として、老後設計を念頭に置いた「長生きするほど得をする保険」も考えられる。保険料100万円の一括払い、30年満期で中途解約禁止、満期に生存している人だけで保険料元本と運用益を山分けするといった保険商品だ。原型を考案した17世紀のイタリア人の名前をとって「トンチン保険」などと呼ばれる。
 100万円の保険料を1.5%複利で運用すれば、30年で約2倍になる。元本と運用益を生存者だけが受け取る仕組みにすれば、満期保険金はさらに2倍になる計算だ。雑な計算だが50歳すぎで100万円払って「トンチン保険」を買い、満期まで生きれば約400万円がもらえることになる。80歳すぎでまとまった金額が受け取れるのならば、長生きに対して心理的に楽になれる。
 途中解約禁止でないと成立しないなどの問題のほか、「亡くなる人が多いほど生存者が得をする反道徳的商品」との批判もあり、日本では売られていない。ただ少子高齢化社会において若い世代に頼るのではなく、同世代の相互扶助制度として評価することもできるはずだ。
 「トンチン保険」は議論を始めるにあたっての一例だ。常識にとらわれず。長寿社会に対応した処方箋を金融の面からも考えるべき時代が来ている。(腹鼓)」(2012/11/20付「日経新聞」p17「大機小機」より)

この議論はなかなか面白い。“同世代の相互扶助制度”という視点が面白い。
121201syotokutosyouhi 話は飛ぶが、先日の新聞に、「年齢別の1人あたり平均労働所得と平均消費」「ライフサイクル不足と余剰」というグラフがあり、興味深く眺めた。(2012/11/09付「日経新聞」「経済教室」より)
子どもの時には親に、そして老後は国に(?)養って貰う人生!? それは現役時代の“余剰”だけではまかなえない老後の姿を示しているようで、何とも居心地が悪い。(写真はクリックで拡大)

それでも、夕食の時に良く言う。「こんな美味いものを食えるのだから、人生簡単には死ねない」。そして自室で素晴らしい録音(音楽)を聞くと、「こんな音楽が聴けるのだから、人生長生きしなくてはもったいない」と思い、旅行に行くと「こんな素晴らしい景色を見られるのだから、死ぬのは惜しい」と思う。別に病になっているわけではないのだが、全てが無になる「そのとき」はなるべく遠くに押しやりたいもの。

121201enmei 人生を楽しんでこその人生。それは決して金が絶対ではない。でもあるに越したことはない。だから上の記事のような、ババ抜きゲームの生存競争??
ちょっと味気ないかな・・・・

でも、つくづく“楽しめない人生は人生ではない”と思う。つまり、ベッドにくくられた生き地獄はゴメン・・・。自分の意志ではどうにもならないと分かってはいても、そう思うこの頃である。ぜひ終末期医療が「死に逝く人」の視点でありますように・・・(写真は2012/11/11付「朝日新聞」より)

121201ryouri <付録>「ボケて(bokete)」より

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