「悩みを仕分ける~解決の糸口 ひとつずつ」
これも昔の記事の話題で恐縮だが、先日の日経新聞「こころの健康学」に、悩み解決についてのこんな記事があった。曰く・・・
「悩みを仕分ける~解決の糸口 ひとつずつ
私たちの気持ちは、考え方でずいぶん違ってくる。だからつらいときは、考えを切りかえるようにするとよいのだが、それがなかなか難しい。
考えを切りかえようとすればするほど、その考えに縛られてしまう。また、切りかえることさえできない自分を責めるようになり、つらくなる。
そんなときは、何を悩んでいるのか、悩みのもとをはっきりさせるようにする。悩み事がたくさんある場合も、1つ1つ具体的に書き出す。そうしないと、あるひとつの出来事に対する考えをすべてに当てはめてしまい、身動きができなくなる。
取りかかった仕事が思うように進まないと、「やはり自分は仕事ができない人間なんだ」と考えて落ち込むことがある。その仕事が進んでいないのは事実だが、他の仕事も同じようにできないかというと、必ずしもそうではない。
できていることもあれば、できなさ加減にも違いがある。ところが私たちは、何かうまくいかないことがあると、それだけに目が向き、他のことも同様にできていないと考えてしまう。
悩みにもそれぞれレベルがある。悩みの背景も解決までの道のりも、それぞれ違っている。それをすべてまとめて同じように考えてしまうと、解決の糸口がつかめなくなる。
そうならないためには、問題を細かく仕分けし、それぞれに具体的な解決策を考えていくようにするとよい。(国立精神・神経医療研究センター 大野 裕)」(2012/10/19付「日経新聞」夕刊p7より)
この話は良く分かる。“今は昔・・・”の話になってしまったが、現役時代、よく部下の相談に乗った。会社を辞めたい・・という相談や、仕事が進まない・・・等々。
そんなときに、よくこの話と同じような話をしたもの。つまり「ある瞬間を捉えると、人間はひとつの仕事しかできない」「だからたくさんのやる事があっても、順番にやるしかない」「どの順番でやるかは、やるべき事を紙に書いて、重要度の順に並べ、その順でやるしかない」「すると、優先度の低い仕事は、やらなくてもどうってこと無いかも・・・」
まあ、無責任な言い方だが、自分の現役時代のモットーは「詰め込め。さらば高効率で組織は動く・・・(←やらなくても良い事は自然と皆がサボる意)」
これも今は昔の話だが、現役時代の12月頃から3月までの、いわゆる期末の仕事の集中度は、半端ではなかった。官公庁の仕事の納期が期末に集中していたためだ。この2~3ヶ月で、年間の半年分以上の仕事をこなす。それが当たり前の時代だった。
全ての組織はそれをこなすために動いた。会社もイベントは無しで、ライン業務に専念。そしてラインの全ての人は、煽られる順に仕事をした。つまり重要な仕事の順に・・・。そしてたぶん下位の順番になった仕事は、結局しないままで終わった。でもそれでも何とかなった。つまりヒマな時は、すべき仕事を8~9割する、しかし、自分の容量以上に仕事が入ってくると、仕事の“上澄み”分しか出来ない。結局、他部所から叱られた(つまり重要な)ことにのみ追われ、それさえやれば何とかなった。
まあ3月60日ナンテ言う言葉も生まれた時代。今思い出しても、よく仕事をしたもの・・・
でもそれが内向きになると、割り切れない人はうつ病になってしまう。今の若い人は、どうなんだろう? 仕事が輻輳したとき、ちゃんと割り切って、失速しないで対応出来ているのだろうか? もっとも、逆に「出来ません」と上司に返上してしまうのかな??
そろそろ昔で言う“期末”。しかし、官公庁の期末集中も無くなったと聞く。昔の期末の緊迫感が懐かしい。あの時は、確かに仕事をした・・・。時間の密度が濃く、生活が凝縮していた。今は??・・・
サーテ、今度はどこに旅行しよう!? ホホホ・・・
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