息子の手術
今日は、息子の手術があり、カミさんと一緒に病院に行ってきた。結果は成功裏に終わったが、何ともこればかりはツライ話・・・。
あまりプライベートなことので、詳しく書けないが、1ヶ月ほど前、息子からの電話で、ある発作が起きたとのこと。2度目である。前と同じ近くの大学病院に行って薬で止めた。その時に、教授から「手術で根治することを強く勧める」という話があったとのこと。Netで色々調べてみると、この病気は手術による根治術が確立されているので、既に治療の第1選択肢が薬ではなく手術になっている。そして教授が言うには、「成功の確率は95%」・・・
でも手術を聞くとビビる。その時は随分と家族でも相談した。95%をどう捉えるか?放っておくと、また発作が発生する確率は数年に1度だろうが、でもその時は、また救急外来に駆け込まなければならない。しかし手術をしてしまえば、根治する。でも成功の確率は95%・・・。教授は自信たっぷり。しかし「教授が執刀してくれるのか?」と聞くと「チームで対応する。ウチのスタッフは優秀だから・・・」。
結局、2泊3日の手術で、その不安が払拭できるのであれば・・・、ということで今日の手術日を迎えた。
しかし家族の手術はイヤなやもの。手術日が決まって以来、何か落ち着かない。昨日の入院の日には、医師から同意書へのサインのとき、最悪の時の確率が説明されたとか。0.1%の確率で、**が起こる可能性。0.5%の確率で**が起こる可能性・・・・・。今頃説明を受けても、引き下がるワケにも行かず・・・・。
まあ病院側の“逃げ”(裁判回避)であることは良く分かるが、それはまあ徹底している。
そして今日の手術日。午前中は面倒な手術があり、それが終わった後の午後に予定されていた。どうせ遅れるだろう・・・と思っていたが、案の定、2時20分入室だと連絡があった。
手術の予定時間は2~3時間。もし手術を開始後、状況が悪かったら、2時間×2倍程度かかる可能性も。それでもダメな状況なら、諦めて処置しない可能性も・・・・、という。
そして息子は手術室に・・・・。誰もそうだと思うが、手術が始まってからは、なおさら落ち着かない。「どうぞ無事に終わってくれますように・・・」「手術が無事にさえ終われば、あとは何も望みません・・・」。頼むのは観音さまか、はてまた薬師如来さまか・・・・?いやいやキリストさま?・・・(←その場しのぎで、いい加減なものだ)
1時間が過ぎ、2時間が過ぎる。自分は、時間がバロメータだと思っていた。長時間かかれば悪い知らせ、早く終われば良い知らせ・・・。
そして2時間10分を過ぎた頃、カミさんにナースセンターに様子をうかがいに行け、とけしかける。うなずいたカミさんがナースセンターに行くと、何と、息子がちょうど手術が終わって帰ってきたところだったという。予定時間通り。自分お予想よりずっと早い。これは良い知らせ・・・!!
病室の前で待っていると、医師が来て、手術が無事の終わったと、話をしてくれた。
ホッとすると同時に、自分の意識は現実に・・・。つくづく「のど元過ぎれば・・・」という諺はホントウだと思う。さっきの「手術が無事にさえ終われば、あとは何も望みません・・・」なんていう気持ちはあっと言う間にどこかに吹っ飛び、現実に・・・・
まあカモフラージュして書くとこんなワケが分からぬ話になるが、それにしても今日は心が疲れた・・・・
正岡子規が「病状六尺」(ここ)の六十九で、「一家に病人が出来たといふやうな場合は丁度一国に戦が起つたのと同じやうなもの」と書いているが、ホントウだ。家族の病気は、まさに国が戦争に突入したかのごとく、家族全員の気持ちをその一点に釘付けにする。
それほど家族の病気はイヤなもの、そして出来るものなら避けたいもの・・・。
ともあれ、ここ1~2カ月、心に引っかかっていたものがやっと晴れた(はず)。終わってみると“根治”療法という言葉がどれほど清々しく、有り難いことか・・・・(合掌)
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コメント
息子さんの手術が無事に終わりよかったですね。今後は、術後の回復を待つばかりですね。「成功の確率は95%」と言われたとのことですが、御心配だったことでしょう。
我が家では、昨年夫が心臓の手術をしました。手術の説明の時、お医者さまから同じようなことを言われました。その時、夫が先生に言うには、「私は小学校のころから、何かあるとその残りの数%に入る方でねえ・・・・。」と、言ったのを思い出しました。それは冗談のように笑えるたとえでしたが、内心は相当なものだったと思います。もちろん家族も・・・。
でも、無事に手術は済み、今はお蔭さまで前以上に元気にしています。
息子さんも今後心配なく暮らせることと思います。
【エムズの片割れより】
ありがとうございます。でも病気なんて皆そうですよね。何万人に一人の難病でも、かかるときは罹る。5%も20人に1人が・・と考えると心中穏やかではありません。これからそんな場面が増えるのでしょうね。
投稿: ジャン | 2012年12月 1日 (土) 01:04
さぞかし、お心疲れのことだったでしょう。無事に終わって何よりです。
【エムズの片割れより】
おかげさまで・・・
投稿: Tamakist | 2012年12月 1日 (土) 21:17
手術無事終了で何より、術後経過良好なる事を祈念します。以前、小生も執刀医の立場でしたが、患者さんには十分に術前・術後説明をしました。承諾書に署名しても法的効力は無いらしいですが。しかし医療行為とは言え人間の仕事ですから、残念ながら意図しない結果に終わる事も有り得ます。医師は常にこの事を肝に銘じて治療に当りますが、プレッシャー大です。無事終了した時には、これで当然、の心境ですが、また達成感もあります。
【エムズの片割れより】
そうですか。お医者さんでしたか・・・。
昔と違って、モンスターペアレントならぬモンスター患者も多くなっているようですね。
よって日本でも、医師は常に訴訟を意識せざるを得ないとか・・・
そしてこれからは、自身の病気についても**%という言われ方をするのでしょうね。その時、どう捉えたらよいのか・・・
所詮、人間は死ぬ・・と考えれば、どうでも良いのでしょうが、まだまだその域には達していません。
投稿: メメント・モリ | 2012年12月 2日 (日) 19:59