「大学満足度調査 ベスト10~難関校でも苦戦」
先日の日経新聞に「大学満足度調査」なる記事があった。曰く・・(写真はクリックで拡大)
「卒業生の満足度、北大トップ 本社調査、教育・学費で国立上位
日本経済新聞社と日経HRがビジネスパーソンを対象に共同で実施した卒業大学の満足度調査で、北海道大学が首位になった。2位に東北大学、3位に一橋大学が入るなど、国立大の優勢が目立つ。私立大の中では慶応義塾大学が4位と最も高かった。少子化で大学経営は厳しさを増しており、今後は満足度が低い大学を中心に淘汰が進む可能性もある。 ランキングは有効回答者数の約1%にあたる34人以上の回答が集まった大学(大学院を含む)を対象に作成。各大学の回答者に占める「かなり満足」「ある程度満足」を合わせた比率を満足度として算出した。
上位10大学のうち7大学を国立大が占めたのに対し、私立大は慶大のほか6位上智大学、8位立教大学の3大学にとどまった。満足している理由(3つまで)では、国立大は教育研究の質の高さや授業料の安さ、私立大は社会的なイメージのよさが上位に入る例が目立った。
首位の北大は卒業生全員が「満足」と答えた。満足している人に占める具体的な理由は「立地がよい」(56%)がトップ。自然が豊かな広大なキャンパスで、JR札幌駅(札幌市)に近いことなども評価されたようだ。「教育研究内容が優れている」(44%)、「授業料が安い」(31%)との回答も多かった。 2位の東北大は、満足の理由のうち「教育研究内容が優れている」が83%とランキング対象の大学の中では最多。金属材料や半導体などの研究開発で大きな成果を上げてきた実績が教育の充実にもつながっているとみられる。
大学満足度調査 難関校でも苦戦 東大は「就活支援」など不満
日本経済新聞社と日経HRが共同で実施した「ビジネスパーソンが卒業した大学満足度調査」では、入学試験の難易度と卒業後の満足度が必ずしも一致しないことが分かった。最難関とされる東京大学がランキングを作成した27大学中15位、慶応義塾大学とともに私学の雄と呼ばれる早稲田大学が20位になったのが具体例。注目点をまとめた。
東大は27大学の中では中位だが、同じ国立大だけでみると13大学中11位という結果になった。ランキング首位の北海道大学、2位の東北大学などに水をあけられただけでなく旧帝国大学の中では九州大学と並んで最下位だった。旧帝大以外では、広島大学や神戸大学などの総合大学のほか、理工系の東京工業大学にも抜かれた。
東大の卒業生が満足している理由をみると、トップは「教育研究内容が優れている」(75%)で、東北大の83%、筑波大学の77%に次ぐ多さ。2番目は「学生の質が優れている」(74%)となり、私立大を含めて最多だった。厳しい入試競争から優秀な人材が集まり、大学側も教育研究面で高い水準を確保してきた様子がうかがえる。
しかし、「奨学金制度が充実している」と「就職支援活動が充実している」を挙げる回答がともにゼロだったほか、「卒業生のネットワークが充実している」も5%と調査全体の13%を大幅に下回った。中央官庁や大企業を中心に多数の人材を送り出してきた実績がある半面、きめ細かい就職支援が手薄だったことが満足度にも影響した可能性がありそうだ。
早大が20位にとどまったことも注目される。ランキングで上位10大学に入った私立大は4位慶大、6位上智大学、8位立教大学といずれも東京都内に本部を持つ大学。しかし、上位10大学以下では、11位に関西大学、17位に同志社大学などが入っており、早大は関西の複数の有力私大と比べても満足度で下回った格好だ。
早大の卒業生が満足している理由をみると、最多は「社会的なイメージがよい」(74%)で、慶大の69%よりも高い比率となった。さらに「立地がよい」(34%)、「サークル・クラブ活動が充実している」(31%)は慶大の14%、13%を大きく上回る結果が出た。また、「卒業生の就職実績がよい」(21%)も慶大の22%とほぼ同等となっている。
一方で「教育研究内容が優れている」(29%)については慶大の47%と大差がついたほか、「卒業生のネットワークが充実している」(19%)も同53%と比べて圧倒的に低い水準だった。学生時代には活発なサークル活動を通じて先輩後輩、友人らと交流する機会が多いものの、卒業後に慶大の「三田会」のような組織的な取り組みが弱いことなどが満足度にも影響したとみられる。
このほか、回答者が少なく、同34人以上で作成したランキングには含めなかったが、国際基督教大学(ICU、回答者16人)と岡山大学(同10人)の卒業生全員が「満足」と答えたのも目立った。ICUは満足している理由の中で「教育研究内容が優れている」が81%と高い。岡山大は「キャンパスの施設が優れている」などが満足の理由の中で多かった。
また、海外大学を卒業したと回答したビジネスパーソンも33人いた。四年制大学のほか、米国のビジネススクール(経営大学院)なども含まれているとみられる。注目されるのは、満足している理由で「教育研究内容が優れている」が94%と、ランキング入りした国内の全大学と比べても最多だったこと。日本の大学は国内だけでなく海外の大学との競争が一段と激化する可能性もある。(調査概要 9月21日までにアンケート方式で実施した。対象は全国の大卒以上の学歴のあるビジネスパーソンで、有効回答者数は3417人)」(2012/11/05付「日経新聞」より)
もう自分には過去の話になってしまったが、大学の話だが、このトシになって、改めて“良い大学って!?”・・・
自分のサラリーマン現役時代は、いわゆる大企業だったが、「学閥はあったか?」と問われたら、たぶん「無かった」と答えると思う。
大きな会社だと、学閥に代表されるような姑息な評価は、上長が次々に替わる大きな組織の中では、必ず修正されていくもの。よって、真に実力がない人は、長い期間で見ると、それなりの評価になっていく。
しかし、いわゆる依怙贔屓(えこひいこ)が無いかというと、それはどの世界でも“ある”。若いときの評価は修正されていくものの、「いざ!」(例えば管理職への昇進)という時の評価は、その会社を卒業した後も、長く影響が残る。人の評価は決して公平ではないのである。出世は、上司との相性、運が大きく作用し、実力だけではないのである。たぶん・・・
さて、話を大学に戻すと、振り返ってみるに、自分としては「良い大学」とは、あまり規模の大きくない大学が良いと思う。少数精鋭の大学。今は知らないが、昔自分の居た学科は、定員40名で入学者が38名、卒業者が32名だった。そんな小さな学科にも、大企業からそれぞれ推薦依頼が来た。だから就職への競争はそう厳しくなく、何とか入れたもの・・・。
でも今は推薦制が無くて全て自由競争とすると、就職は学生自身の就活の熱意で決まる!? 確かに昔と今とでは様変わりなのだろう・・・
それと、“どうもマイク授業は頂けないな・・・”と思っていたが、よく考えてみると、自分は授業はほとんど聞いていなかったっけ。もちろん、大学時代の先生との付き合いは皆無。そう考えると、都会のマンモス大学とあまり違わない・・・!?
ともあれ、東大や早大という超有名大学が「良かったか?」というと、視点によっては、そうとも言えないらしい。
こんなデータが受験生に役に立つかどうかは分からないが、何も考えずに名前だけで大学を選ぶよりは、参考になるかも・・・ね。
●メモ:カウント~355万
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コメント
上位10大学のうち8大学の3位までの回答に「社会的イメージが良い」が入っているのには驚き。
この連中は何を目的に入学したのだろうと思ってしまう。
こんなものは一番最後の決め手だというのなら納得できるのだが、2大学で1位になっているのだから、大学へ入った目的が垣間見える。
しかも、その中の慶応は「学生の質」が2位なのだ。
一体どういう質なのだろうかと疑いたくなるのは私だけでしょうか?
【エムズの片割れより】
なるほど・・・。でも例えば今の東大生に、「何で東大?」と聞いても、シルバー族の我々が満足する回答など、出て来ない気がしますが・・・・
投稿: 通行人 | 2012年11月18日 (日) 10:20