古代のニキビ除去方?(卵の黒酢漬け)~槇佐知子氏の話
NHKラジオ深夜便で、「自然界は薬箱 古典医学研究家・作家 槇 佐知子」(2012/09/19放送)を聞いた。槇 佐知子氏は現在79歳。このほど、氏が40年をかけて現代語訳した日本最古・平安時代の医学全書「医心方」全30巻の刊行を完成させたという。
この本は、意識的に非常に難解な文字で書かれており、まずは難解な文字のルールをひもとくべく、自分用の辞書作りから始めたという。 Wikiによると、「医心方」は唐の時代に存在した膨大な医学書を引用しているそうで、氏の話によると、そこには、玄宗皇帝や曹操などが登場し、あらゆる時代の医学が書かれているため、ワクワクしながら翻訳したという。
その中で、ニキビの除去法が面白い。卵を黒酢に漬けておいて、それをニキビに塗ると、キレイに取れるという。
<槇佐知子氏の話「平安時代のニキビ除去法」>
古代の医学は、いわばカット&トライ、つまり経験の積み重ねなので、こんな方法でうまく行った例もあったのだろう。しかし誰にでも効果がある、という訳でもない。うまく行ったらもうけもの、といった位置付けか・・・?
しかし、かつて誰もチャレンジした事がないこのような仕事を、自分の生涯をかけて遂行する姿は、素晴らしい。氏はもともと古文が好きで、ほぼ独学で学んだというが、幾ら好きでも、その境地まで達するには、膨大な勉強の時間を要した事だろう。
そしてそれらの努力は、本の刊行として結実した。「医心方」の刊行も、最初は日本の出版社では相手にされず、海外での刊行が出来て、やっと日本でも刊行の運びとなったとか。
何でも日本は見る目がない。いつも自己の評価ではなく、海外の評価で動く・・・
それにしても、氏はもともと大学の研究者でもなく、この成果はいわば趣味の世界の延長!?それがこれだけの成果に結びつくとは、世のシルバー族もウカウカしていられない。
要は、やる気であり、先日の記事ではないが、まさに「暦の上の年齢がどうした」(ここ)なのであろう。反省・・・(←直ぐに忘れると思うけど・・・)
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