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2012年9月 2日 (日)

「葬儀に明朗会計の波~定額プラン・低コストが人気」

新聞を読んでいても、葬儀の記事はつい読んでしまう。先日はこんな記事があった。曰く・・・(写真はクリックで拡大)

葬儀に明朗会計の波~定額プラン・低コストが人気
わかりにくいと何かと評判の悪かった葬儀費用の「見える化」が進んでいる。内容をわかりやすく明示した定額プランの人気を背景に、新規参入組が活気づく一方で、既存業者側は葬儀の質で勝負する。さて、葬儀費用の相場とは?

 南関東に住む60歳代の女性は、夫の葬儀の請求書を見てあぜんとした。「費用はトータルで約170万円」。業者にそう聞いて依頼したが、請求額は260万円。食事や返礼品に80万円かかったと説明された。
120902sougi  これは今年7月、国民生活センターに寄せられた相談だが、背景には業界特有の費用区分がある。
 ①祭壇やひつぎ、人件費など、葬儀そのものにかかる料金 ②会館使用料や搬送車両費③会葬者らの飲食代 ④お布施などの宗教費用――の4種類だ。業者は①を「葬儀一式費用」などと説明することが多く、②~④を加えた総額はその2倍前後になるのが一般的だ。
120902sougi1  こうした慣例に一石を投じたのが、イオンの葬儀紹介業への参入だ。ギフト売り場で客が葬儀費用に不満を漏らすのを聞き、2009年、価格と内容を明示したプランを提供し始めた。
 現在は約460社の葬儀業者と提携し、参加人数の多少で祭壇などに差をつけた六つの「フリープラン」(29万8千~148万円)を提供し、ホームページ上で公開している。
 プランに含まれているのは①だけだが、②~④については、個別のニーズに応じる形で目安を伝え、支払総額の見当がつくようにした。これまでに約4万3千件の問い合わせがあり、取扱件数は毎月、前年同月比で倍増のペースだという。
高額に疑問
 葬儀費用は下落が続いている。日本消費者協会の2010年の調査によると、一葬儀費用の総額は平均199.9万円。前回調査の07年(231.0万円)や前々回の03年(236.6万円)から大きく減った。
 「高い費用に疑問を持つ消費者が増えている」。葬儀会社ユニクエスト・オンライン(大阪市)の田中智也社長はそう語る。
 06年に起業。通夜・告別式なしの火葬式(17万8千円)や、通夜・告別式をする家族葬(49万8千円)など、葬儀内容をシンプルにして価格を抑えた3プランを発売。いずれも食事はなしで会館使用料などを含み、追加負担が一切ないのが特徴だ。価格には含まれないお布施も定額を明示している。
 今では年間の取扱件数は約1万件に達し、取扱金額は約40億円にのぼる。
 田中社長は「価格を精査し、葬儀の相場を浸透させたい」と意気込む。
老舗は「質」で勝負
 一方、老舗の葬儀業者は、低価格路線からは距離を置く。
 公益社を傘下に持ち、首都圏や近畿で48施設を展開する燦(さん)ホールディングス(大阪市)は、首都圏などで積極的に出店を進める。1932年創業の業界最大手で、年間約1万件を取り扱い、11年度の売り上げは182億円。
 料金プランという形では明示していないが、公益社のホームページ上には、過去の事例として、80万~320万円かかったケースが紹介されている(お布施など④を除く)。
 強調するのは葬儀の「質」だ。厚生労働省が技能を認定する「葬祭ディレクター」の有資格者は、業界最多クラスの211人。遺体を防腐処置し、生前の面影に近づける技術「エンバーミング」も01年に導入し、11年度は約4千件で実施した。遺族をサポートする会を03年に立ち上げ、葬儀後の心のケアにも取り組む。 鈴江敏一常務は「葬儀には故人の尊厳を守って送り、遺族の悲しみをいやす役割がある。そうした点を大切に顧客拡大を図りたい」と話す。(木村和規)」(2012/08/25付「朝日新聞」p9より)

人口ピラミッドから言って、これから段々と増えるであろう葬儀。それらについてどう考えるかは、身近に迫ってきた(?)シルバー族全員の課題。
しかし、とにかく葬儀は高い。特に家族が突然に亡くなったりすると、混乱の中であれよあれよと進んでしまう。そして残されるのが多額の請求書・・・・。
よって若い人ならともかく、還暦を過ぎた我々は、親はもちろんのこと、自分たち夫婦の事も、いつその時が来ても良いように、あらかじめ考えておくべきことなのだろう。

先日、NHKスペシャル「最期の笑顔~納棺師が描いた 東日本大震災~」を見た(ここ)。
傷んだ遺体を、生前の写真をもとに復元する納棺師の話である。カミさんのいわゆる“女子会”でもこの話がよく出るようだ。ある友人の話によると、亡くなったお婆さんに化粧等を施した貰った結果、生前よりも美人に蘇ったという。その結果、家族がその姿に大変に感動して、復元を頼んで本当に良かったという。
家族にとって、亡くなった時の顔は永く心に残るもの。その姿がキレイであればあるほど、美しく心に残る。つまりは、遺族はなるべくキレイな姿で旅立たせてあげたいもの。
そんな話題を元に、カミさんは強く言う。「自分の時は絶対に顔を復元して!苦しい顔のままでは絶対にイヤ」と・・・・

たぶん自分が先に逝くだろうから、このことはそのうちに次世代に伝えるしかあるまい。
段々とこんな話題が会話に出てくる世代に突入・・・なのである。

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