ピン(RCA)ケーブルでこんなに音が変わる
何度も書いているが、当サイトのコンセプトは、自分の“ヘエー”・・・・・・
今日は、自分の既成概念を完全に変えさせられたステレオ装置のケーブルの話。
自分は「良い音で音楽を聞く」という趣味で、常に何かのテーマを探している。つまり何かに凝っていないと、心が不安定!?
やる事が無くなって、今度はケーブルに目が行った。FMチューナー(L-02T)からHDDオーディオレコーダー(NAC-HD1)までのケーブルである。前に、5mほどのRCAケーブルの先のMP3レコーダの周波数特性(F特)をフリーソフト「Audacity」で測った事があり、高域が落ちている事に気付いた。それがキッカケで、RCAケーブルで音が変わる?という疑問に・・・
だいたい自分は思い込みの人間。マイクロホンなど、-40~-60dBで数百m引っ張る事もある。それなのに、たかだか数mの0dBで、音が変わるなど・・・とバカにしていた。
よって、電気店で高価な立派なピンケーブルをみても、「誰が買うんだろう?」と・・・。
そして使うのはもっぱらテレビなどに付属で付いてくる赤白黄のケーブル。長さが足りなければ、100円ショップで買った延長用のメス/メスのコネクタを使って・・・
それで今回ヒマ潰しに、一度だけ試しに“高級品”を使ってみる事にした。新品は不要なのでオークションで買おうかとも思ったが、どうもまがい品も混じっているようなので、何となく金額的に手頃で、有名そうなオーディオテクニカの「AT7A64/2.0」(2千円弱)という2mのピン(RCA)ケーブルを買ってみた。
しかし、それに取り替えての音の変化にビックリ!! 論より証拠・・・
いまでの音・・・
<テレビ付属のピンケーブル、計5m>
そして今回新しく買ったケーブルの音・・・
<オーディオテクニカの「AT7A64/2.0」2m>
前にも書いたが(ここ)、音質は人の“好み”なので、良い悪いは論じない。しかしこの音の変化、つまりサ行の摩擦音の違いにはビックリ・・・。たかだか2mでこんなに違う。
なるほど、だから趣味の人はたかだか数mのピンケーブルに、数万円も数十万円もかけているのか・・・・
結局、この音は自分の好みではないので、原点に戻ってL-02T付属のΣケーブルを使う事にした。このシステムは、原理的に、出力ピン端子の部分の信号を見ていて、そのポイントで最良となるように本体側から出力し、特性を維持してくれる。まあ30年前の機械なのでどこまで信用出来るかは知らないが、自分の好みではある。
<L-02T付属のΣケーブル 1.5m>
次に、この3種類のケーブルについて、FM放送の局間ノイズ(ホワイトノイズの代わり)でスペクトラムをみてみた。
(付録のピンケーブル)(「AT7A64/2.0」)(Σケーブル)
廉価版のケーブルに対して、テクニカはかなり高域が上がっているのが分かる(15KHzで+3.5dB)。Σケーブルは、廉価版に対して若干上がっている(15KHzで+2dB)。これはΣケーブルが正解で、廉価版ケーブルは高域が若干落ちている、ということ。
NHK東京FMがスカイツリーに移る前は、マルチパスの関係で100Km先の弱い水戸局を受信しており、L-02Tの出力は、約1dBほどS/Nが良かったを固定出力を使っていた。しかし今は電波が強いので、S/NもΣ出力で十分。つまり、今でこそ堂々と(?)原理的にケーブルのロスを補正してくれるΣ出力を使えるのだ。
ひょんな事から、原点のΣ出力を見直した。それにしても、L-02TなればこそΣ出力に戻れたが、もしそれが無かったら、たかだか2mのケーブル探しに苦労したかも・・・
いやはや思う込みは怖い。次は光ケーブル??
まさか光は信号がデジタルなので、ケーブルに依存する事などあり得ないと思うのだが、それも自分の思い込み??
マ、わざわざ何かを探しては、一喜一有しているエムズくんではある。
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