「いびつなWBC ただそう」
昨日の昼、会社の近くのそば屋に入って、ふとテレビを見たら、何とイチローがヤンキースに移籍だという。記者会見の場にスーツ姿のイチローの姿。こんなことが突然あるのだ・・・。
大リーグと言えば、先日の日経新聞「選球眼」というコラムに、こんな記事が・・・・
「いびつなWBC ただそう 島田 健
日本プロ野球選手会が来年3月開催予定の第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加しない方針を決めたのは、英断だと思っている。
2006年の第1回大会の概要が発表されたとき、ロゴを含めたユニホームを作成してくれて、各国・地域代表は選手を派遣するだけでいいというので驚いたが、その心はユニホームなどのグッズの権利まで全て、運営会社のWBCが一手に握るというものだった。
大会のスポンサーに日本企業がなっても、その収入はすべてWBCに入る。
一部の関係者は参加に反対したが「形はともかく世界一決定戦という試みには賛成」という王・ソフトバンク監督(当時)などの意見が大勢を占めて参加が決まった。不合理なところはこれから改善していけばいい、と甘く考えていた。
WBCは米大リーグ機構(MLB)とMLB選手会が設立したもの。目的は米国内で頭打ちになった収入を、世界をマーケットとすることによって伸ばすことにある。そんな営利企業に対して条件の改善を求めても簡単には改まらない。日本への利益配分は優勝しても13%だった。
「世界一」にしても春季キャンプ中に開催すること自体ふさわしくないが、米国チームなどは代表辞退が相次いで最強とはいえない布陣、週手たちも完全に調整のひとこまと捉えている。投手の球数制限などそれを表すものだろ
世界一という題目に名誉を感じて日本や韓国はベストメンバーで戦ってきたが、米国での関心の低さは驚くほど。シアトルから来日した熱烈なマリナーズファンの米国人男性は「WBCなんて聞いたことがない」と語っていた。
極端にいえば名前に踊らされてMLBの収入増に貢献してきた格好の日本選手。これからでも遅くはない。選手会には徹底抗戦してほしいと願っているが、どうなるか。(編集委員)」(2012/07/23付「日経新聞」p35より)
ワールド・ベースボール・クラシックでの不公平については、今まで何度となく報道もされてきた。前回大会でも、対戦組み合わせを一方的に決められてしまうため、同じ韓国と何度も対戦することになったり・・・。
しかしこの大会を、MLBとMLB選手会が設立した興行主による単なるイベント、と捉えると、全てのことが氷解する。決してこの大会は、世界が認めるオリンピックの代替大会では無いのである。よってそれに対しては、参加するかどうかを自主的に判断するしか無く、今回の決定は妥当なのだろう。
それにしても日本は、自主の判断は苦手で、世界大会のような名目が好き・・・。つまり自分たちの価値判断ではなく、外からの評価に一喜一憂する。それに踊る・・・。
つまり、世界遺産に登録されるとともに観光客が激増したり、高尾山のように、ミシュランに載るや、急に長蛇の列・・・・・。
日本人は、なぜこうも自分たちの価値観に自信を持たないのか・・・。海外に評価されると、なぜこうもたやすく自分たちの評価を変えるのか・・・・
そんな意味で、今回の選手会がWBCに不参加を決めたのは、“良くやった!”と、溜飲が下がる思い・・・。
何だって? 自分がWBCに詳しいのかって? いや、自分は典型的ミーハー。世の“一般ピープル”と同じく、勝ったと言えばワイワイするだけの立場・・・。ついでに言うと、この世界遺産の議論も、夕飯の時にカミさんが言っていた言葉のぽったくり・・・。(←カミさんに「また私の言った言葉を自分の考えのように使って・・」と文句が出そうなので、事前に白状・・・)
(2012/07/26追)
今朝のニュースでこんな報道があった。
「米大リーグのレイズが、松井秀喜外野手(38)に戦力外通告を行った。今後は10日以内に球団がトレードか自由契約にするかを決める。松井はチームを離れ、本拠地タンパへ向かった。松井は4月30日(同5月1日)にレ軍とマイナー契約、29日(同30日)にメジャーに昇格し本塁打デビューを飾ったが、その後は不振が続いていた。レ軍では34試合に出場、95打数14安打で打率・147、2本塁打、7打点だった。」(ここより)
イチローのパワーダウンとともに、最近の不振を伝えられていた松井も、とうとう・・・。今後松井はどうするのだろう。
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