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2012年4月 9日 (月)

「老後の整理術」~趣味やお金をどう考えるか?

雑誌「大法輪」に「老後の整理術」という記事があった。その中で「趣味やお金をどう考えるか」という考え方が気に入った。曰く・・

老後の整理術
聖路加国際病院精神腫瘍科医長   保坂隆
・・・・・
趣味やお金をどう考えるか
 「年金暮らしだから余裕がない」と生活を切りつめている人は多いはずだ。最近の日本の経済状況を考えると、老後の生活に不安を感じるのも無理はないだろう。だが、何か一つ、自分に贅沢を許すと、心がふっとやわらぐのではないだろうか。
 ひとりで老後を過ごしているある女性は、リビングルームのテーブルに、いつも花を飾っている。といっても、チューリップやスイトピーが二、三本程度。それでも、花があると部屋全体が明るくなり、心が浮き立つような気がしてくるそうだ。
 花を絶やすことがない生活など、贅沢に聞こえるが、こんなささやかな楽しみ方なら、それほどの負担にはならないのではないか。このように、ほんの小さなことでいいから、贅沢を味わう暮らしをぜひおすすめしたい。
 「人それぞれ」という言葉があてはまるのが、老後の経済事情といえるだろう。
 現在、家庭裁判所でいちばん多いのは遺産相続争いで、遺産総額が数百万円とか、小さな家一軒だけの小額遺産をめぐっての争いが本当に多いという。そんなことになるなら、「とにかく自分のお金は自分の人生で使いきろう」と考えたほうがいいだろう。
 老年期になるまでは、ほとんどの人が「子どものために」が最優先だったろう。自分のためにお金を使うことは後まわしにしてきたのではないだろうか。しかし老後になったら、自分の人生を楽しく豊かに過ごすために、お金を使えばいいのである。
 七〇歳を過ぎてから、グリーン車やビジネスクラスを利用する、ワンランク上の旅をするようにした人もいる。何も不安を感じることなく、快適な旅ができるという。
 食べることが好きな人なら、これまでは雑誌で見るだけだった老舗の鮨屋や天ぷら屋に足を運んでみるのもいい。
 「ある程度の葬式代ぐらい残しておかなければ」という人もいる。しかし、立派な葬式をするよりも、生きている間に楽しい日々を送るほうがずっと意味がある、という考え方も大切だと思う。」(雑誌「大法輪」2012年3月号p112より)

この論はなかなか“宜しい”のでは!?
確かに、子どもに「遺産(=不労所得)」を残しても仕方がない。子どもは子どもで自立して稼げばよい。お金は汗水流して稼ぐことに意味があるので・・・。よって、自分たちが稼いだお金は自分たちで使い切る・・・。なるほど・・・
でも事情は、家それぞれ・・・。大きな土地や家屋など、先代からの遺産相続がある家は、それを順に後世に相続して“家”を守る必要があるかも知れない。しかし普通のサラリーマン家庭は、四畳半一間からスタートする事が多い。(自分も、大学に入ったときの下宿は四畳半一間だった)よって、また四畳半一間(←これが老人施設だと寂しいけど・・・・)に老後の生活を縮小しながら消えて行くのも自然では・・・?

だいたい一般のサラリーマン家庭だと、子どもの方も“親からの遺産など、原理的にあるはずがない・・”と思うもの。そんなに給料が多いわけでもなく、その大半は自分たちの学費などで消えていることが分かっているから・・・・
よって、リタイアサラリーマンの財産なんてわずかなもの・・・。でも上の記事のように、要は気持ちの持ちようであろう。ちょっとしたことで“贅沢をした”と思えることで、心は豊かになる・・・。然り・・・

先日、同期会の後、店を出てからMくんが、今、奥さんが立川で娘さんと会食中で、これから帰ってくるので、駅前に停めてある車で一緒に家に帰る・・・と言っていた。そう、これも生きた金の使い方。電車に乗って、隣の街で娘さんと一緒に食事・・・なんて、まさに贅沢の極み! カネもまさに遣いよう・・・。

人によってそれぞれの“生きた金の使い方”・・。ウチもそれを実行したいが、なかなかアイテムが見つからない。まあ小旅行では、ホテルは1ランク上を選ぶようにしているものの、海外旅行は段々面倒になってきたし・・・。
寿司屋? 前に銀座のランチ1万円の寿司屋に行ったが、よっぽど「スシロー」(ここ)の方が美味い!と思ったし・・・。つまり、金額=贅沢ではないのである。
贅沢の神髄は、たぶん日常で不要なものに金を遣うこと・・・。
一番手っ取り早いのは、趣味に金を遣う・・・・

それにしても、こんな話題をもとに、「よし!贅沢をするぞ!」・・・なんて思っても、それほど出来ないのが小市民の悲しい習性・・・
話は変わるが、今更ながら“年金”は助かる。いくらお金を遣ってしまっても、毎月入ってくる年金で、何とか“食べる”だけは出来る(だろう)・・・。よって、飢え死にだけは避けられる。つまり“自分のお金は、ゼロになるまで遣える・・・”。そう思える“ゆとり”こそ、まさに最大の贅沢かもね・・・。

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コメント

初めて訪問させていただきます。
記事中、最後の5行はうなづけるものがあります。
ただ、そこまで追い込めるかと言うと、仰るよ
うに小市民的感覚ではなかなか踏み切れないといったところでしょうか。

【エムズの片割れより】
そうですね・・・
でも、このような考え方を読むと、なぜか嬉しくなります。何か吹っ切れたようで・・・

投稿: いちこさ | 2012年4月10日 (火) 09:12

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