子どもの難読名が急増中
最近の子どもの名前のメチャクチャぶり(失礼!)にはビックリする。もちろんこれは自分のような、昔の価値観であるシルバー族の言い草だが・・・
先日、朝日新聞に「子どもの難読名が急増中」という記事があった。少々抜粋すると・・・
「子どもの難読名が急増中
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次の名前は、何と読むでしょうか? ①笑②勇敢③圭寅④夢大⑤明日⑥勝利生⑦燃志(いずれも男の子)⑧香魚⑨朱光⑩路衣奈⑨暖乃⑩美栞⑩夢紅⑩響(同女の子)。
これらは『子供の名前が危ない』の著作がある、命名研究家の牧野恭仁雄(くにお)さん(68)が実際に受けた相談で、候補に挙がった名前だ。
順に①えるく②かりぶ③けいん④さんた⑤ともろう⑥まりお⑦もやし⑧かな⑨すぴか⑩じいな⑨のんの⑨みかん⑩むく⑨りずむ、と読む。
・・・・ 「あまりにも奇抜な名を考える親は、名付けという行為で自分の力を実感しているようにも見える」と、牧野さん。名が表すのは、子どもの本質でも、その未来でもないという。「名前とは親を知る手がかりなんです」
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奇抜な名付けは、なにも今に始まった話ではない。
1924(大正13)年の東京朝日新聞夕刊に「珍名奇姓録」という記事が掲載されている。
記事によると、十数年来、趣味で変わった姓名を収集していた検事がまとめた奇姓録を「無理やりに拝み倒して、ソッと借用した」ところ、兄が「高倉打出見れば白妙(しろたえ)」、妹「高倉富士の高根」の百人一首そっちのけの兄妹が出てきた、とある。
他にも「岡崎鬼退治」「浦島亀太郎」「日本無比」「風呂太久蔵(ふろたくぞう)」「金殖(かねふやす)」「梶左・梶右」父子などと紹介が続き、「木暮!(すすむ)」に至っては「もう字の域を脱している」と解説、「一二三五六」は「どこまでが姓名か解しかねる」で、記事は締めくくられている。
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「どの名前にも親の願いが込められている。でも、オンリーワンを意識して加えたアレンジが、上の世代からは『おや?』と思われてしまうのかもしれません」(藤森さん)。
『名前の日本史』の著書がある評論家の紀田順一郎さん(76)は言う。「誰でも読み応えのある、一生飽きない本を一冊持っている。それは自分自身の名前である」。あなたの名前には何か記されていますか?」(2012/04/15付「朝日新聞」b4より)
上の「生まれ年別人気の名前」を見ると、さすがにどれも良く聞く名前。ほとんどの名前から、知った人の顔を思い浮かべることが出来る。しかしそれは、自分の場合1970年代まで。80年代から90年代以降になると、もう付いて行けない。読み方すら分からない。もちろん顔も浮かばない。
自分の世代では、女子では○○子が当たり前。男子は○男(雄、夫)や一文字の名が多かった。言うまでもなく、名前は本人とは関係無い。本人は命名にタッチしていないので・・この記事のように、子の名前は親の願いの凝縮。その点では「金殖(かねふやす)」という名は正解かも!?
誰も、最初の子どもの名前は、色々と考えて“凝る”もの。しかし二人目は“だいたい”・・・・
その昔、自分が子どもの名を考えたころは、姓名判断がはやっていた。今はどうなのだろう?
自分は姓名判断は一切考えなかった。考慮したのは、誤読がないこと、電話で説明し易く、と考えたつもりだが、さてどうだったろう・・・
ふと、赤ん坊の時ではなく、充分に育った今(元服に際して?)改めて息子に名前を付けるとするとどうなるだろ・・・と想像すると楽しい。
先に日本人に帰化したドナルド・キーン氏は「鬼怒鳴門(きーん どなるど)」だそうだ。
さしずめ、我が家では「出界(でかい)」と「平曽魔我理(へそまがり)」かな・・・? 長男はとにかくデカイ。次男はヘソ曲がりなので・・・
既に“世の中から大幅に取り残されている”と思い知らされる、最近の子どもの名前である。
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コメント
役所勤めです。出生届を見ていると、この漢字でこんな読み方するの、と思うことがあります。
【エムズの片割れより】
名前は子どもが一生背負っていくもの。それが、親の趣味で勝手をされているとすると、不幸ですね。
投稿: 役人 | 2012年8月23日 (木) 05:05