FMシアター「つづれ織り」
我々シルバー世代にとっては、甘酸っぱいドラマを聞いた。2012年3月10日にNHK FMで放送されたFMシアター「つづれ織り」である。
この番組は前にも何度か紹介しているが(ここ)、良質の品のあるラジオドラマで毎回楽しみに聞いている。今回は、ある男女の巡り会いと再会、そして・・・。それをキャロル・キングの歌とひと言の言葉を軸に物語が進む。
NHKのHPには、こうある。
「あらすじ:心に残る言葉というのがある。人それぞれ、それは違う。人生訓のような立派な言葉が、心に残るとは限らない。何の変哲もないひと言が、その人の人生を大きく左右することもある。男は女から言われたひと言を事あるごとに思い出す。それは男にとって大切なひと言だった。そのひと言とは・・・「自分を曲げたら、つまらんよ」。言った本人さえ記憶のかなたに行ってしまったその言葉は、男の心の中で、言霊のように節目節目に現れる。30数年ぶりに再会した2人は、夜が明けるまで海辺で語り合う。その数時間をキャロル・キングの『君の友達』のメロディーとともに綴る物語。」(ここより)
<FMシアター「つづれ織り」>
ところで、「つづれ織り」という言葉を自分は良く知らない。広辞苑を引いてみると、「つづれ‐おり【綴れ織】経糸たていとで緯糸よこいとを包み覆ったような外観を呈する織物の組織の名称。」だそうだ・・・
調べてみると、この『君の友達』が入ったキャロル・キングの「つづれおり(Tapestry)」というアルバムは、1971年にリリースされたアルバムで、世界中で延べ2,200万枚を超える歴史的名盤だそうである。自分は門外漢で分からないが・・・・
その歌を別にしても、このファンタジーは、なかなか趣がある。中学時代に出会い、同じ高校から、彼女を追って同じ大学に進み、会い、別れ、また40年目の再会・・・。彼女の言霊「自分を曲げたら、つまらんよ」・・・が人生を貫く。
妻以外に、これだけの影響を与え続ける女性の“存在”・・・。何と“羨ましい”ことか!?
還暦をとうに過ぎた我々シルバー族にとっては、これは憧れの世界かも知れない。
我々の日常は、あまりにもリアリティがあり過ぎる。たまには、こんなファンタジーでも聴きながら、有り得ぬ世界(←既に自分は諦めの境地!?)に浸るのも一興では・・・?
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コメント
こんばんわ
ついつい全部聴いてしまいました。
ラジオドラマっていいですね~。
九州の中学、高校、大学とわたしたちの時代
にいろいろリンクします。
いやー、有難うございました。
東多江子さん、原日出子さんに聖徳太子みたな風貌になっている国広富之さんの顔も確認しました。
【エムズの片割れより】
我々世代にはフィットするドラマですよね。しかし国広富之さんも貫禄が付いて・・・
投稿: 小父さん | 2012年3月13日 (火) 00:08
私もFMシアターのフアンです。このドラマのように、配偶者以外の異性の友人と生涯を通じたつながりを持つことが出来る人なんて幸福者ですね。豊かな人生になります。私は高校時代に放送部に所属しており、西新宿にあった工学院大学で開催された放送劇コンテストに参加した思い出があります。ラジオドラマは、想像力を豊かにさせてくれます。同番組をラジオレコーダーで録音しては、眠れない夜などの寝床で聞いています。視聴をお勧めします。
【エムズの片割れより】
自分も、イヤホンを付けてベッドの中で聞くのが好きです。とにかく音が良い・・・。
それに比べ、テレビのどぎついドラマは疲れます・・・
投稿: カウカウ | 2012年3月13日 (火) 01:01
ラジオドラマ、放送劇という言い方の方がなじみ深いような気もします。
昔はよく聴いたのですが、TVの出現とともに疎遠になりました。
キャロル・キングはあまり馴染みはありませんが、つづれおりは持ってます。
この曲はなかなか良い曲ですね。
でも、キャロルはニール・セダカの彼女としての方が親近感があるんですよね。
ニールのヒット曲「おおキャロル」は有名だし、キャロルもアンサーソングで「おおニール」というのを歌ってます。
【エムズの片割れより】
そうですか・・・。自分はこのジャンルはさっぱりです。でも(誰かと)共通の好きな歌手がいるというのは、いいですね・・・
投稿: 通行人 | 2012年3月13日 (火) 13:56
こんばんは。
遅ればせながら、ご子息の御結婚おめでとうございます。
お孫さんの誕生が楽しみですね。
私ごとですが、愚息は2浪目を決め込みました。
さて、今夜も音源をお借りして「つづれおり」を楽しませて頂きました。
こちらをお邪魔することで、新たな発見や楽しみを享受できて、感謝しております。吉田拓郎の別れの唄に「傷つけあって生きるより、慰めあって別れよう」というフレーズがありますが、女性を傷つけたままの別れしかしてこなかった私にとって、過去を思い出すには、つらい物語でした。
レコードのスクラッチノイズで、高校時代に擦り切らして聴いた「つづれおり」に想いがはせました。
今夜もありがとうございました。
【エムズの片割れより】
大学受験を控えていると、まだまだ大変ですね。当方は、色々な意味でヤレヤレです。
投稿: CITROEN | 2012年3月16日 (金) 23:28
有難うございました。
「つづれ織り」が再び聴けることを感謝いたします。
当日は車の中で聴きました。今もそうなのですが、知立市と鈴鹿市、車で2時間弱の距離と近いのですが仕事で単身赴任しています。
土曜の休日サービス出勤、もっぱら管理職、「毎日、好きなだけ働け~」ですが、…
仕事も片付き自宅へ帰る車の中、「ラジオドラマ!、懐かしい~、まだ、こんな文化が在ったの?!」てな具合で「つづれ織り」は、たまたま聴いたドラマでしたが、放送終了5分前頃、自宅へ到着、車から降りずに終了まで聴き続け、放送終了後「音の風景」になっても車から降りれず「ハァ~、…、」と感慨に更けった次第でした。
テレビでは表現出来ないラジオ独特の時空を瞬時に越えれるドラマ展開も然る事ながら、本当に充実した50分を感じました。
その後、ネットで「FMシアター」を検索すると、結構、ファンの方が居られ、なんだか嬉しく思いましたが、なかなかネットする時間も持てず、ようやく1年経って、この「エムズの片割れ様の つづれ織り」をヒットさせ聴くことが出来、感激した次第でした。本当に有難うございました。
お願いです。数人の友達(共感してくれそうな3・4名)にこの「つづれ織り」を紹介したいと思っています。
ご了解、頂きたく何卒、宜しくお願い申し上げます。
【エムズの片割れより】
時代的に取り残されそうなラジオドラマ!? こんな番組を聞いて、少しでもファンが増えると嬉しいですね。
懇切丁寧なTVドラマと違って、想像力が活かされるラジオドラマは、まだまだ現役だと思っていますが・・・
投稿: 池鮒鯉の蛙 | 2013年2月24日 (日) 11:43