“漢方”は日本の文化~NHK「夜なのに朝イチ~漢方スペシャル」より
NHK「夜なのに朝イチ~“漢方スペシャル”」を見た(2012/02/25放送)。漢方薬については、我が家はかなりお世話になっており、ピンチの所を救ってもらったりもした。当サイトにも色々書いている。(ここ等)
少しは漢方の“通”のつもりで見た番組だったが、ヘエーという事が色々あった。今日はそれのメモ・・・
この番組については、NHKのサイトに詳しい(ここ)。このくらい詳しくメモしてくれていると、録画をしていなくても、後から調べられるので非常に助かる。
まず、
「<漢方薬を処方していますか?>
・はい・・・・・・・・ 86.3パーセント
・いいえ・・・・・・・ 3.7パーセント
・過去に使用・・・10パーセント
※ 「漢方使用実態及び漢方に対する意識調査」(日経メティカル開発 2010年3月)」
という調査にはどうも納得がいかない。漢方専門の診療所がある一方で、絶対に漢方薬を使わない医師も多い。9割近くの医師が漢方薬を使用しているという結果は、どうも・・・
でも、漢方薬の使用が増えているのは確かなのだろう。もう10数年も前だが、慶応大病院に行ったときに、確か地下だったか、漢方と書いた部屋があり、“ヘエー、大学病院でも漢方をやっているのか・・・”と思ったもの。
この番組にも、慶應義塾大学医学部漢方医学センターの先生が登場していた。その他、この番組に出ていた大学病院は下記だが、色々な大学病院で漢方治療が行われているらしい。下記が紹介されていた。
東京女子医科大学 東洋医学研究所(ここ)
北里大学東洋医学総合研究所(ここ)
島根大学医学部付属病院(ここ)
そして「漢方」とは日本固有の医学だという。今まで自分は、漢方とは中国の医学をそのまま日本に持ってきたもので、本家は昔も今も、てっきり中国だとばかり思っていた。しかし、1400年前に中国から伝わった医学を日本で独自に体系化したものが漢方医学で、漢方という名も、江戸時代に西欧医学を蘭方と呼んだのに対応して漢方という名が付いたという。中国では中医、韓国では韓医と呼ばれている。お腹を押して診察する腹診も日本で進化したもので、中国では今は行われていないという。
しかし生薬は、さすがに本場中国では3000種あるというが、日本で使われているものは300種だという。
漢方治療をする医師は、全員医師免許を持っている事は当然だが、街の漢方薬局と健康保険内での治療の値段の差は大きい。保険診療は数千円だが、街の漢方薬局は数万円がザラ。それでも自分は10数年前に街の漢方薬局に助けられた事があり、その時は有り難かった。当時は、自分も「医者からは、漢方薬は貰えない」と信じていたので・・・。時代が変わったのか・・?
それと、日本の漢方薬の飲みやすさ。番組でも紹介していたが、上海のセレブ医院では、患者は大量の薬草を持ち帰っていた。それを自宅で煎じて飲むのだそうだ。それに対して、日本の(たぶん)ツムラの工場を紹介していた。薬草を煎じた液を大きな釜で粉末にして、しかもそれを飲みやすく味付けをしているという。
今までもらっていた漢方薬は、ツムラの**番という調合済の漢方薬の名が付いているもので、それが当然と思って飲んでいたが、中国の病院から薬草をもらって帰る人を見ていると、日本のツムラのパッケージ化された薬(漢方製剤)を飲めるありがたさを感じる。実に日本的だ。
それと、番組で「“なんとなく不調”に強い漢方~男性が主に飲んだ漢方薬・・・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」が紹介されていたのには笑った。前に自分も「我が家の秘薬~桂枝加竜骨牡蛎湯」(ここ)という記事を書いたことがあったので・・・・。
また、島根大学医学部精神医学講座堀口教授が注目する、認知症にも効くという「抑肝散(ヨクカンサン)」(これ)が紹介されていた。そのうち自分も使おうかな・・・!?
それにしても、番組のバラエティーさには参った。バラエティー番組は民放の十八番(おはこ)とばかり思っていたが、どうしてどうしてNHKも何と騒がしい・・・。内容はともあれ、タレントが大挙出場した騒がしい番組作りには閉口した・・・・。
ともあれ、“なんとなく不調”で困ったときにも、何か手はあるものだ・・・
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我が家の秘薬~桂枝加竜骨牡蛎湯
不思議な漢方医
●メモ:カウント~265万
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コメント
我が家は従来漢方薬にはお世話になっていません。2月25日に「柳肝さん漢方薬」
とかの放送をみました。興味を持ち手帳にメモしました。いまIEでNHKから見つけ、早速保存したく思います。
【エムズの片割れより】
漢方薬も、使いようで結構役に立ちます。
投稿: 松下米太郎 | 2012年6月 8日 (金) 08:40