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2011年12月 6日 (火)

オフレコとは?~前沖縄防衛局長の不適切発言

今朝の日経新聞の「春秋」に、少し考えさせられる事が載っていた。曰く・・

「この一週間、喉に骨が引っかかったような感覚が抜けない。一川保夫防衛相の進退が取り沙汰されているが、その発端にもなった前沖縄防衛局長の不適切発言に関してである。あの暴言を明るみに出したメディアは正しかったのか――。
中身はもうよかろう。沖縄県知事は「口が汚れるからコメントしない」と吐き捨てた。こちらも紙面を汚したくはない。気になるのは一点、暴言がオフレコの場で出たということだ。オフレコとは、発言を記事にしないとの約束を前局長と記者たちが前もってかわしたという意味だ。そして約束は守られなかった。
「権力をチェックする立場でそんな約束をする方が悪い」と叱られるだろう。その通りだ。聞いたら書くのが記者だ。前局長の発言をはじめに報じた琉球新報は、発言を沖縄県民に伝えることを優先した。「報道には公共性、公益性がある」。そんな考え方もよく分かる。それでも腑(ふ)に落ちないものが引っかかる。
過ちかもしれないが、約束はしてしまった。ならば、相手が市民であれ官僚、政治家であれ、守る。そういう原則を貫くことも大切ではないか。喉の骨はそう訴えてうずき続けている。前局長は記事にしないという約束があって記者に話した。この事実はどこまでもついて回ると思うが、どうだろうか。」(2011/12/06付「日経新聞」「春秋」より)

「ここだけの話」とは良く聞く言葉。しかし・・・・
前にカミさんが言っていた。女性の世界で、旅行などで一緒に泊まる時など、「内緒の話だけど・・・」と始まる話は、いつも盛り上がり、そしてその話は直ぐに内緒ではなくなる。しかも、それらは当たり前の事だという。「内緒」という意味は「誰かに話してね!」という意味だそうだ。だから話す方もその話がバラされる前提で話すし、聞いた方も直ぐに誰かに話す・・・。これはお互いが合意なので問題は無い。
では男性ではどうか・・・・。
シルバー世代に達してみて、人生を振り返ってみると、「ここだけの話」「オフレコ」はほとんど存在しない、との悟り・・・・。
「誰にも言うなよ」と言っても、必ずそれは漏れた。「誰にも言うなよ」と聞いても、“良かれ”という言い訳の元、「誰にも言うなと」と言いながらしゃべった・・・。
特に人事情報のウワサはその冴えたるもの・・・。まあ流す方もジャブを打っているのだが・・・
しかし現役時代は、そこはベテランサラリーマン。もちろんわきまえるべき所は、わきまえた。

先の春秋の話はどう捉えるか? 幾らオフレコと言っても、やはり漏れないと思ったのは甘かった。人間、一旦自分の口から出た言葉は、どこにでも流れて行く事を覚悟すべきで、どんな状況での言葉にも責任を持たされる。それが現実・・・。
ふと、前にコロムビア・トップがバラして、首相を辞めさせたことを思い出した。WIKIを引くと「1994年3月に当時の細川護煕首相と会食した際、首相が「辞めたい」とこぼした事を報道陣に暴露し騒然となる。細川は一月後退陣に追い込まれた。」・・・
この話を聞いた時は、「何という裏切り者!」と思ったもの。でも野田総理が極端に警戒している通り、ちょっとした言い方で直ぐに辞任問題に発展することも今の政界の現実。・・とすると、“ダンマリを決め込む”しかないか・・・・

でも、とにかく「口は災いの元」だけでなく、「覆水盆に返らず」だし、「物言(ものい)えば唇(くちびる)寒し秋の風」なので、お互い注意しましょう。

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