« 海外から見た日本のTPP対応 | トップページ | 森田芳光監督が亡くなった~「それから」と「失楽園」のテーマ »

2011年12月20日 (火)

2012年「起きろ、飛び出せ、日本」

読んでいて「然り!」と言いたくなるような文章がある。先日の日経新聞のコラム「大機小機」を読みながら、“なるほど・・”と唸(うな)ってしまった。曰く・・・

2012年「起きろ、飛び出せ、日本」
 20年もの停滞に安住し国内に引きこもる日本。数年前まで援助や技術を懇願していた途上国から「もうお金もない終わった国」とやゆされ始めた日本。CO2削減、水質浄化など最先端技術を世界に十分供給せず存在感を示せない日本。
 国民が高福祉は高負担との大原則を忘れ、国家にのみ過大な負担を押しつけ財政を大きく悪化させた日本。
 自らの国を自ら守るという独立の気概を失い、日本固有の領土の長期不法占拠を許し奪還の措置を行わない日本。世界には寝食を忘れ勉学に励む多数の学生かいるにもかかわらず、低学力の若者を量産しているだけの日本。
 政策金利がゼロ近傍に張り付き金利機能が働かない状況が15年も継続しているが、リスクを恐れ大胆な政策を全く実行できない日本。
 巨大地震、大津波、原発事故の三大災害が平安を貪っていた日本を覚醒させる絶好の機会であったが、企業も家計も政府も国会も自己変革を怠り、再び安逸な昼寝に入ろうとしている。
 この間、日本を取り巻く世界の状況は悪化の一途をたどっている。欧州連合(EU)は、先週の首脳会議で合意した財政規律確保の評価が低く、混乱は長期化する。中国、ブラジル、インドの成長率はすでに減速している。米国は二番底は回避できそうだが回復力は弱い。
 外部環境が一段と悪化する下で、引きこもりや昼寝は座して国家の衰亡を待つと同様だ。来年こそ日本は未来に向かい飛び出さねばならない。
 第1に、年初の国会で消費税率の2013年からの引き上げ、社会保障改革、国会議員・国家公務員・地方公務員の削減を決定する。第2に、普天間問題を決着させ、米国、オーストラリアと協力し、シーレーン(海上交通路)の確保に努めアジアの安定に貢献する。第3に、輸出優遇策、海外M&A(合併・買収)推進策を実行し、貿易収支の黒字、投資収益の一層の拡大を図る。海外で買収した企業に家族と共に20~30年勤務する体制を整備する。
 第4に、大学・大学院の質をさらに上げ、大学間の格差は当然のこととする。小学校からの英語と武道(柔道・剣導)教育を徹底する。第5に、1970年代まで存在した貯蓄増強運動を復活し、国債の国内消化の継続に備える。
 来年はこれら施策を着実に実行し、国家存亡の危機に備えなければならない。(恵海)」(2011/12/16付「日経新聞」p17「大機小機」より)

しかし、ここまで喝破されると、(総理でなくても)かえって気持ちがよい。この20年、まさに日本は“引きこもり”と“昼寝”の連続・・・。記事が指摘する“どう目を覚ますか?”という5つの行動アイテムが、正解かどうかは分からないものの、日本がそろそろ目を覚ませなければ手遅れであることは確か・・・

昨日の記事の、米コロンビア大教授 ジェラルド・カーチス氏の「日本はこの程度の国じゃないはず。残念だ」という言葉も、ホントウは返上したいもの・・・。でも・・・・!??

話は飛ぶが、昨日(2011/12/19)就任した橋下大阪新市長が動き出したらしい。今日は上京して与野党に挨拶。それぞれ党首級が出迎えたという。
しかし勢いというのは怖ろしい。衆議院選を控え、各党首が大阪の選挙結果を羨望の眼で見るように、与野党に大阪のような“勢い”はない。しかしその結果から、国民はリーダーに飢えているようにも見える。与野党は、それにどう対応するのか?

これからも、年末にかけて色々と出てくるであろう“1年を振り返っての断罪記事”。それらをじっくりと読んで、“色々な視点”があることを楽しむことにでもするか・・・。

|

« 海外から見た日本のTPP対応 | トップページ | 森田芳光監督が亡くなった~「それから」と「失楽園」のテーマ »

コメント

いつも見ています!

投稿: kenji | 2011年12月21日 (水) 19:33

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 海外から見た日本のTPP対応 | トップページ | 森田芳光監督が亡くなった~「それから」と「失楽園」のテーマ »