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2011年10月28日 (金)

「肺がんX線検診 死亡率低下せず」

今朝の朝日新聞に「肺がんX線検診 死亡率低下せず」という記事があった。

肺がんX線検診 死亡率低下せず  米の研究所、15万人調査
 年に1度、X線による肺がん検診を受けても、死亡率低下にはつながらないとする大規模調査の結果を、米国立がん研究所などがまとめた。国際的に肺がん検診を実施している国はほとんどないが、日本では国が年に1度の肺がん検診を自治体に勧めている。科学的根拠がはっきりしない検診を続けるべきかどうか、議論となりそうだ。
 論文は26日付の米医師会雑誌(JAMA)電子版に発表された。
 55~74歳の約15万人を対象に、半数は4年間連続でX線検診を受けた人、半数は何も受けなかった人に無作為に分けて、肺がんによる死亡との関係を13年間、追跡調査した。
 この間に肺がんで亡くなったのは、検診を受けた人では1213人、受けなかった人では1230人と、統計的に意味のある差は出なかった。がんの進行度なども、変わらなかった。
 別の米国の研究では、X線に比べ、精度の高いCT検診を受けた喫煙者らは、死亡率が20%低かった。X線では小さな肺がんが見つけられず、早期治療につながらない可能性がある。
 日本で肺がんで亡くなる人は年間約7万人。がんの中で最も多く、40歳以上を対象に年に1度の検診が推奨されている。国の指針は、2006年の厚生労働省研究班の調査報告を参考にしているが、今回の米国での調査に比べ手法などで精度が低いと考えられている。
 厚労省の指針づくりに携わった金沢医科大の佐川元保教授(呼吸器外科)は「この結果が、システムの異なる日本でも当てはまるのか、検証が必要だが、肺がん検診のあり方に影響を与えるだろう」と話している。(岡崎明子)」(2011/10/28付「朝日新聞」p38より)

1年半ほど前、同じ趣旨の「胃がん・肺がん検診~有効性示すデータ、日本だけ」(ここ)という記事を書いた。
自分の場合、単にバリウムを飲むのがイヤ、というだけの理由で、胃のレントゲンは、2005年を最後に6年間受けていない。それに加え、先の記事などを機に、胸のレントゲンも2009年を最後にここ2年受けていない。
思い出してみると、胃のレントゲンでは、検診で初期の胃がんが見つかって手術を受けた、という同僚などの話を3件思い出す。しかし肺がんは、思い出した3件はどれも、“1年前のレントゲンではOKだったのが、見付けたときには既に手遅れ・・・”、というもの。
自分が胸のレントゲンを受けないので、“受けた方がよい”と同僚から言われることがあるが、“受けても、1年前は何もなかったが、今年のレントゲンでは手遅れ、というのでは、受ける意味がない”とうそぶいていたが、まさにそれを証明する事実が上の調査のようだ。

先日、左上の胸に痛みが走った。“ん?このところ胸のレントゲンを受けていていないので、肺がんか?”なんて口走ったら、カミさんから“肺がんが痛むわけ無いでしょ!”と言われてしまった。
X線の肺がん検診に有意差がないとすると、被爆のデメリットだけということになるが、あえてメリットを探すとすると、さっきの胸の痛みではないが、“チョットだけ安心感を与える”ことかもね・・・
ともあれ、こんな記事を読むと、自分も益々検診から足が遠のくような気がするな・・・。

(関連記事)
「胃がん・肺がん検診~有効性示すデータ、日本だけ」

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