画家・中島潔氏の話
NHKラジオ第2を聞くようになったことは、前に書いた。(ここ)
半月程前だが、NHKラジオ第2で放送された日曜カルチャー「人間を考える~ともに支える~画家…中島潔」を聞いた。(2011/08/14放送)
画家・中島潔については、前にNHKヒューマンドキュメンタリー 「風の画家 “いのち”を描く」(20010/12/23放送)を見て知った。その絵は良く目にするものの、この番組は鰯の大群を一つひとつ描いている姿が印象的で、よく記憶に残っている。(今更ながらこの番組の録画を消してしまったことが悔やまれる)
そう言えば、今年の2月に金子みすゞ展に行ったとき(ここ)、初めて中島潔の原画を見た。その絵の繊細さに圧倒されたものだ。(写真はクリックで拡大)
そんな前知識のもとで聞いたラジオ番組だったが、画家・中島潔について、その経歴の特異さに益々興味が湧いてきた。なぜかというと、・・・・
「氏の絵を続けさせた原動力は、氏が18歳の時に亡くなった母親に対する思慕と、新しい母を迎えた父親に対する憎しみ、反抗心だったという。もっと良い絵を描いて、父親に“どうだ”と見せたかった。
その後父親に会いに行くようになったが、父親は酒浸りだった。その原因は自分だと思った。それで毎日酒を持って父親の所に通った。その酒ばかり飲んでいる父親の姿を見て、壁にはね飛ばされた。自分の至らなさと、わがままと、思慮の無さに気付いて・・・。
父親の最後の10年間は父親に対する借財だった。
危篤の時に、父親が自分を呼んだ。「潔、すまなかった」と謝ると思って、これで心も晴れるなと思ったら、何と「潔、オレ熱いから火葬はいやだ」と言った。これを聞いて、良かった、良い人生を送ってくれた、と思った。・・・・」
少し聞いてみよう・・・
<画家・中島潔氏の話(前半)>
<画家・中島潔氏の話(後半)>
この話を聞くと、先日の森英恵さんと同じく、成人してからでも自分の努力次第で、自分の天性を開花させることが出来る、ということが分かる
まとめて中島潔の作品を見たいと、本を買ってしまった。でも所詮印刷物。前に書いた金子みすゞ展での原画の素晴らしさが忘れられない。これは音楽の生演奏に似ている。録音とナマとは圧倒的に違うのだ。
・・・と展覧会は無いのかと探すと、唐津市近代図書館で「風の画家 中島潔が描くまなざし」が、2011年10月22日(土)~11月20日(日)に開催されることが分かった。(ここ)
まさに地元での開催だ。しかし佐賀は遠い・・・。八王子から遠い・・・・。
他に無いのかと調べると、
「清水寺成就院の襖絵は東京のほか、2011年中に佐賀(佐賀県立美術館:4月9日~5月8日)と福島(福島県文化センター:8月13日~9月19日:中止)で、 2012には山形(山形美術館:4月12日~5月13日)、長野(水野美術館:8月4日~9月9日)、福岡(福岡アジア美術館:10月10日~11月25 日)で順次公開される。」という一文を見付けた。
近くても長野か・・・・!
しかし、この襖絵こそ中島潔の真骨頂。ぜひ見たいもの・・・。
他には、旅行会社のツアーでも、清水寺成就院の襖絵を見るコースがあるらしい。
何とか原画を見たいので、NHKの先の番組とともに、いつか実現したいと思う。
最近の我が家のモットーは「念ずれば通ず」。NHKの再放送も、中島潔の展覧会も、実現するものと信じて機会を待つ。
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コメント
その節は「ポンポン大将」有難うございました。「念ずれば通ずる」3年前日曜美術館で
みた高島野十郎展待ちました。本年7月
福岡美術館 石橋美術館ダブルで開催。
新幹線フンパツ行きました。
次回は関西でお願いしたいです。
「みすずさん」大好き。
【エムズの片割れより】
当方も、じっくりと待ってみます。それでダメなら京都まで行ってみようかな・・・
投稿: popuri | 2011年9月 5日 (月) 17:22