「才能は高齢でも開花する」
昨日の日経新聞夕刊に「抗加齢を学ぶ」というコラムに「才能は高齢でも開花する」という記事があった。曰く・・・
「才能は高齢でも開花する
定年後や年を取ってからも仕事を続けたり、現役の時以上に活躍したりする人がたくさんいる。このような人がやっている勉強や仕事は、その行為自体が楽しくて仕方ないのだ。ノーベル賞をもらった高齢の研究者も、その業績は現役のときの仕事だが、その後もずっと受賞するまで研究を続けていたことになる。
大学に籍を置いて研究したり、自宅を研究室にしたりする人もいる。一生好きな仕事を続けていて、みんな幸せなのだ。年を取ってから芸術で花咲いた人や、素晴らしい曲を作った作曲家も多い。江戸時代の伊能忠敬などは、50歳から若き日の夢を求めて天文学を勉強し始め、ついには全日本の地図まで完成させたのだ。それも近代的な測量技術もなく、ひたすら日本中を歩いて完成させている。
現代で言うならば70歳くらいから勉強を始めて、90歳を過ぎてから地図を完成させたようなものだ。トレーニングを重ねてエベレストの登山に成功したりヨットで世界一周したりした人もいる。俳句などは人生経験の多い方が内容の濃いものが作れる。要するに才能は年齢と関係なく花咲くのだ。(京都府立医科大学学長 吉川敏一)」(2011/08/12付「日経新聞」夕刊p7より)
なるほど・・・・
一方、先月の朝日新聞(2011/07/23付b10ページ)に「定年を過ぎても働き続けたい?」というアンケート結果が載っていた。(写真はクリックで拡大) それによると、7割の人が働き続けたいと回答しているという。働き続けたい人の理由の①は「収入を得たい」(全体の54%)、②は「精神的に張り合いがある」(48%)、③は「社会とつながっていたい」(35%)、④は「体の健康につながる」(29%)。
一方、働き続けたくない人の理由の①は「自分の時間が欲しい」(35%)、②は「しんどい」(16%)、③は「家族と過ごしたい」(15%)・・・か。
理由はどれも分かる・・・
確かに、先の記事の伊能忠敬のように、引退後にその才能を開花させた人も多いが、それらは、詰まるところ本人のやる気・・・。
我々サラリーマンの場合も、リタイア後(定年後)の時間の過ごし方が、まさに人生で初めて「人間として生きる」期間なのかも知れない。つまり、現役サラリーマンの時期は、時間がまったく自由にならない。極点な言い方をすると、時間を会社に売って生活費を稼いでいた。その呪縛から解かれて自由になるのが、まさに定年後の時間。考えようによっては、“時間を自由に出来る時期”を得るために、現役時代に働いてきたのかも知れない・・・。
つまり、その過ごし方如何で、別の才能が開花するかも知れないというのだ。言われてみると当たり前の事だが、でも元気の出る言葉だ。
最近思うことがある。何かにワクワクしていること、それが重要ではないか・・と。それはほとんどの場合、趣味に関すること。それでも良いではないか・・。このトシになってもワクワクすることがあるのは、嬉しいことでは?
それにワクワクすることがあれば、少なくても頭がボケることはあるまい・・・。
何? 今自分がワクワクしていること?
それはSONYのPCM録音機の「NAC-HD1」(ここ)に、CDの原音を録音して、色々な音楽を良い音で聞くこと。MP3では、“歌”だけでも音源を6000曲ほど集めたが、今度はオリジナルの音源で集め直し始めた。そして、それをどんどんNAC-HD1に収録している。
MP3で当たり前のように聞いていた色々な歌が、改めてCD音源で聞くと、素晴らしい!
そしてCDが手に入らない音源は、FM放送からも録音している。つまり、今まではもっぱらMP3で録音していたFM放送だが、今はNAC-HD1でリニアPCMで録音している。これがまた良い音なのだ。
それに、ここ数年付き合いがなかったCDレンタル屋からも、またCDを借り始めた。目的は前のMP3録音用ではなく、オリジナルのCD音源の録音・・・。
このワクワクも、歌の数がエンドレスなので当分楽しめそうだ。
ただ、それが先の記事のように、自分の何かの才能を開花させているかというと、単なる時間つぶし!?それが問題だ。
サラリーマンの場合、学者と違って仕事の延長線上での“何か”を見付けるのは至難。でも自分も、もっと別な高尚な(!)没頭できることを見付けねば・・・・!?
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コメント
こんにちは
私の場合はヤマハのCDR-HD1500のHDDに
CD規格で録音して楽しんでいます。本来はCD-Rに焼くための一時保管なのですが
500時間以上録音できるので事実上ストックになっています。ソニーもなぜやめてしまったのでしょう?
現在TASCAMのレコーダーに注目しています
ハイビットハイサンプリングのデジタル入力をHDD、DVD-R,DVD-RWに劣化なく録音できます。ただし自己録再条件になります。
T-1100は24BIT48Kで出力しています。
話は変わりますがにほんのうた世界の歌で
LIBERAを特集していました。
私はLIBERAの大ファンでCDもよく聞きます
ヤマハに取ったオンエアーとCDと聴き比べるとCDのほうがさすがに良かったです。
しかし鮮度は高かったです。
まだ佳曲が沢山あるので近じかまた特集してもらえるかもしれません。
いい年をしてボーイソプラノユニットのファンとは・・・とおもわれるでしょうが
率いているRプライズマンが私と同年齢なのです。いい曲が沢山あるのでエムズさんも聞いてみてください
T-1100やL-02Tで直接聞けばもっと肉薄するとおもいます。だからTASCAM検討中です(留守録が不可能なのが痛いですが)
ぜひ購入の際はご意見うかがいますので
よろしくお願い致します
【エムズの片割れより】
LIBERAを初めて聞きました。なーるほど・・・
いやはや歌の世界は無限・・・・
PCM録音機は、ヤマハとSONYの2機種しかありませんね。タイマーの関係で、自分はSONY・・・
その他、色々とお詳しいようですので、また教えて下さい。
投稿: 風鈴崋山 | 2011年8月14日 (日) 08:08
以前、映画監督の新藤兼人さんの日常生活をドキュメントした映像が流れた事がありました。当時94歳で生気が横溢していました。70歳から始めたという英会話の勉強風景も放映され、驚嘆しました。私の友人にも、驚くべき人が数人居ります。85歳から蛍の飼育を始められたUさん、89歳から始められたHさん。その人達は年々若くなられるように思えます。81歳で心臓の弁膜症の手術をされたIさんは死ぬまでにやりたい事が山ほどあるため、まだ死ねないと、手術をされました。まあまあ、すごい人は沢山いるようで嬉しい限りです。
【エムズの片割れより】
確かにスゴイ人は幾らでもいますね・・・。それにビックリしているだけではなく、自分も道を見付けて進まないといけないのですが・・・・。
ホホホ・・。
投稿: 中野 勝 | 2011年8月14日 (日) 20:05