「南無そのまんま、そのまんま」~「他力の救い」ひろさちや氏の講演
先日のNHKラジオ深夜便(2011/04/23)で、宗教評論家ひろさちや氏の講演「他力の救い」を放送していた。
今年は法然上人の800回忌であり、同時に親鸞聖人の750回忌にあたる年であり、色々な行事が営まれている。番組は、その法然上人と親鸞聖人の「他力」について、実に分かり易く解説している。少し聞いてみよう・・・
<「他力の救い」~ひろさちや氏の講演>
この講演会で、ひろさちや氏は、浄土宗の法然上人と浄土真宗の親鸞聖人の「他力」を、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」や、サルの親子、猫の親子などを例に、実に分かり易く説いている。詳細は、上の全体の番組を聴いて頂くとして、この講演のキーワードは「南無そのまんま、そのまんま」。
「南無」は言うまでもなく、「南無阿弥陀仏」の「南無(=帰依する)」。よって「南無そのまんま」とは、現状肯定=“今のままで良い”という考え方・・・。
広辞苑を引くと、【他力】=「〔仏〕他人の助力。仏・菩薩の加護の力を指す。浄土門において阿弥陀仏の本願の力により往生することをいう。」とある。
ついでに【他力本願】を引くと「①阿弥陀仏の本願。また、衆生がそれに頼って成仏を願うこと。②転じて、もっぱら他人の力をあてにすること。」とある。
現代では、仏教用語の意味とは違う使い方がされている代表的な用語として、よく引き合いに出される言葉である。
書店の仏教のコーナーに行くと、ひろさちや氏の本があふれている。仏教を易しく説いているひろさちや氏は大変有名な方で、その著書は500冊にものぼるという。
この名前は、自分が仏教を勉強し始めた7年ほど前、書店に行って知った名前。でも覚えにくく、未だに「さちひろや」か「ひろさちや」か混乱・・・(失礼!)
Wikiには氏について、こうある。「ペンネームの由来は、ギリシア語で愛するを意味するPhilo(フィロ)と、サンスクリット語で真理を意味するsatya(サティヤ)の造語である。」
自分の専門の難しい知識を、専門用語で難しく表現することは誰にでも出来るが、素人に分かり易く伝えることは非常に難しいと言われる。その世界によほど精通していないと出来ない・・。
特に仏教はいわゆる哲学の世界。そして葬式仏教という言葉に例えられる、“如何に死ぬべきか・・”ではなく、“如何に生きるべきか”の世界。それだけに、仏教に縁のない人にその世界を伝えるのは非常に難しい。その橋渡しをしている代表が、ひろさちや氏だ・・。
NHKラジオ深夜便の「明日へのことば」という番組は、各界の著名人が色々な生き方、色々な“その世界”の知識を伝えてくれる非常に有益な番組で、自分は欠かさずに聞いているが、その中でもこの講演は、実に分かり易く仏教を解説してくれており、別格・・。
皆で拍手をして、アンコールをお願いしたいね・・・
現役リタイア間近、そしてシルバー世代を迎え、何か心地のよい仏教の世界ではある。
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コメント
こんにちは
聞き逃していた回でした。
助かります。ありがとうございました。
音質が素晴らしく、「らじる・らじる」と思えました。
愛機の ICR-RS110M に入れてリピート拝聴します。
ICR-RS110Mの予備機を検討していますが、
なかなか決定できないこの頃です。
今年もお元気でお過ごし下さい。
失礼致します。
【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。この録音は、歴代最高級と言われているFMチューナーKenwoodのL-02Tの音です。Netは音質的には不満ですので・・・。
投稿: CITROEN GS | 2012年1月 4日 (水) 03:17
こんばんは。
また訪問させて頂いて、貴重な音源を楽しませて頂いております。
L-02Tについては、失礼いたしました。
じっくり聞きもせずに、「らじる・・」など申しまして。
35年ほど前に友達のほとんどがバイクを買っている時代、
バイクよりもコンポを父にねだって、エアチェックしていた頃の音を想い出しました。そのころから、チューナーはトリオが有名でした。
話はそれますが、つい最近、当時使っていたオーディオテクニカの
ヘッドフォンを実家で見つけて、携帯プレーヤーで使ってみたら、
とても聞きやすいんです。
通勤の車の中で、人目も気にせず使っています。
さて今夜も「ラジオ深夜便」のテーマ音楽を聴きながら帰宅しよう。
失礼いたします。
【エムズの片割れより】
自分の学生時代もオーディオがおおはやりでした。今では特殊な分野になってしまったようで・・・。
投稿: CITROEN GS | 2012年1月 6日 (金) 23:23