俵萌子氏の乳がん患者による「1・2の3で温泉に入る会」
先日のNHKラジオ深夜便で、俵萌子氏の「こころの時代」アーカイブスの放送があった。この番組は2007年4月15日放送の「ラジオ深夜便・こころの時代「病んで目覚めた命の輝き」評論家 俵 萌子」(2011年5月8/15日再放送)。 番組の内容はおもに、乳がんを患った女性が一緒になってドボンと温泉に入ろう、という「1・2の3で温泉に入る会」の話。
乳がんで乳房を全摘した女性は、好奇の目にさらされるため、好きな温泉に入れない。だから、乳房のない女性が7~8人一緒になって“1・2の3”で温泉に入る会を作ったという。その経緯を語っていた。(なおこの放送はAMなので、音は悪い)
<俵萌子氏の「病んで目覚めた命の輝き」(1)>
<俵萌子氏の「病んで目覚めた命の輝き」(2)>
一貫して流れるのは、ガンへのつらい思い。俵さんは1996年3月に乳がんで右乳房切除。そして2001年11 月にこの「1・2の3で温泉に入る会」を発足させたという。(俵さんは2008年11月27日、肺炎のため77歳で逝去)
統計的には、乳がんは45~50歳の頃がピークらしい。しかしこの番組では30歳代初めに乳がんに罹り、39歳で亡くなった女性について、その葬式での話があった。
「替われるものなら替わってあげたい、と思うほど悲しかった。私はもう一仕事終わっているが、残された女の子にとっては、あと20年お母さんは要るのに・・。可哀想と思って・・」という俵さんの言葉が胸を打つ・・・
しかし乳がんの話題は多い。自分の周囲を見回しても、色々な人の奥さんが乳がんに罹っている。
もちろん生き物の死亡率は100%。しかしその順番は理不尽。一番の親不孝は、親より先に死ぬこと、とは良く言われること。
先日、会社の還暦近い女性の同僚の息子さんが、突然死で亡くなった。33歳だったという。その女性は一人住まいだが、今まで遠くに住んでいた息子が、今になって自分のところに帰ってきた感じがするという。それで毎晩、息子に「おい食べたか・・」と声を掛け、一緒にご飯を食べている・・、と言っていた。順番が狂うことほど悲しいことはない・・・
それに、先の番組のように、特に小さな子どもを残して逝く母親の心情も計り知れない。若い母親にとって、小さな子どもを残して死ぬことなど、絶対にできない・・・
しかし、自分たちの意志の力ではどうにもならないのが死。“大いなるもの”の為せるワザ・・・・
我々もほどなくジ・エンドが見えてくる年代に差しかかる。でも、せめて順番だけは守って欲しいと、“大いなるもの”にお願いしたいと思う。
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コメント
北海道にはこの会はありますか
【エムズの片割れより】
Netで見ると、会は群馬のようで、北海道には無いようですね。会に直接お問合せ下さい。
投稿: 南部 文美 | 2017年2月17日 (金) 04:49