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2010年11月26日 (金)

伊藤久男の「海の歌」

先日「伊藤久男~熱き心の歌~」というBOX-CDを買ったが(ここ)、この中に入っていた「海の歌」をまさに半世紀ぶりに聞いた。
“英語の勉強のため”と親をだまして買わせたナショナルのテープレコーダに、ラジオのスピーカーにマイクを付けて歌を録音した。それは高校1年のとき。当時録音した歌はその後、LPやCDを入手したが、唯一伊藤久男の「海の歌」だけは聞いたことがなかった。放送でも巡り会わなかった。そしてやっと今、半世紀ぶりに聞いた・・・

<伊藤久男の「海の歌」>~昭和30年8月10日発売


「海の歌」
  作詞:西條八十
  作曲:古関裕而

大いなる 船くつがえす
かくれたる 力はあれど
あどけなし 磯のさざなみ
白砂に 小蟹とあそぶ

みち潮の 満ちて誇らず
ひき潮の わかれ歎かず
塵あくたのせて 濁らず
青き水脈(みお) つねに新し

おおらかに すべてを呑みて
おおらかに すべてを濯い
とこしえに かがやける海
ああ われら生きん 海のこころに
大海(わだつみ)の広き こころに

このCD集の解説によると「日本橋三越本店は「家庭で親しめる健全な歌曲」を民放から「三越ホームソング」として放送する企画を立て、その作家として西條八十、古関裕而の二人に白羽の矢を立てました。その中の1曲として作られたこの作品は西條八十が自然のみを詠った珍しい詩です。」とある。

その時のテープレコーダをNetで探してみた。すると「パナソニックミュージアム 松下幸之101126mysonic2 助歴史館(ここ)」というサイトにそれはあった。(写真はクリックで拡大)
「テープレコーダ「マイソニック」(RQ-303)1963年(昭和38年)1万円テレコといわれたヒット商品。[10,000円]」とある。当時の1万円は大変な高額商品。今考えても「よくぞ買ってくれたもの・・」と両親に感謝!(今頃??・・・)
しかし、親が自分に買ってくれた物はこれしか覚えていない。それほど大変な時代だった・・・。

自分は子どもの時からテープレコーダは大好き。昭和30年台の小学校の頃、放送委員をやった。下校時刻になると「皆さん、家に帰りましょう」と庭に面したスピーカーから放送した。その放送室にSONYのテープレコーダがあった。マイクがずっしりと重く、触るとドキドキした。その感触が我が人生を変えた?
101126a6010 ともあれ、この歌を聞くと、当時のこの1万円テープレコーダを思い出す。それをスタートに、その後SONYのオープンデッキTC-255やTEACのA-6010などのデッキを手に入れたもの。このテレコは自分の原点・・。
しかし、今やICレコーダーの時代。メディアもオープンリールからMP3のICメモリーに変わった。
今凝っているFM放送ではないが、何か昔のアナログの世界に想いが回帰する最近の自分である。

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コメント

はじめまして、伊藤久男の草山」に
から,エムズの片割れさんにたどり着きました。
作詞者の遺族です。昭和28年コロンビアの歌謡コンクールの入選曲です。歌詞の件ですが最初は
( 山のこだまよ )でした。以後はコロンビアに権利があるので、変わってきたのでしょう。
高橋 実 は千葉県出身の農民詩人でした。

【エムズの片割れより】
そうですか・・。伊藤久男の「草山に」を作詞した高橋実さんの・・・。コメントを頂いて光栄です。
貴重な情報を頂きました。そのうちに当サイトでも取り上げたいと思います。

投稿: ミーコ | 2011年2月 6日 (日) 21:17

以前「草山に」の歌詞の件でお尋ねしたものです。

ミーコ様
ご遺族からのコメントで、心のつかえがとれました、ありがとうございました。詩も曲もとても良い歌ですね、時折口ずさんでおります。カラオケに無いのが残念です。

エムズの片割れ様
いつも楽しく拝見させていただいております。小生2年程前より老化防止のためシニア向け歌のレッスンを受けておりますが、今度「海の歌」のレッスンをお願いしました。伊藤久男氏の足元にもはるかに及ばない歌唱力ですが、海の大きさを少しでも表現出来ればと思います。

【エムズの片割れより】
そうですか。「海の歌」を歌う方も居られる・・・!
何か嬉しくなるようなお話ですね。頑張って下さい。

投稿: Jin | 2011年3月 3日 (木) 20:00

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