田中一村の絵~NHK「日曜美術館~奄美の陰影」
今日はNHKの番組の宣伝である。
日曜日の朝は、よく9時からのNHK「日曜美術館」を見ながら朝食を採る。先週の番組の予告で、明日の日曜日(9月12日AM9~)は「田中一村 奄美の陰影」(ここ)だと言っていた。
エッ?どこかで田中一村の展覧会をやっているの?・・と調べてみると、千葉市美術館で「開館15周年記念 特別展 田中一村 新たなる全貌(会期 2010年8月21日(土)~9月26日(日))」(ここ)なるものが開催中であるという。
田中一村を知ったのは1985年頃の同じNHK「日曜美術館~黒潮の画譜」。この画家は、この番組が発掘して世に知らしめたと言っても過言ではない。当時カミさんがこの画家に興味を持ち、自分も誘われて展覧会に行った。画集も買ってきた。カミさんは、49歳で奄美大島に居を移し、69歳でまさに孤独死した、その孤高の姿に共感を持ったという。その作品がこれら・・・(写真はクリックで拡大)
絵画はやはりホンモノを見なければ・・ということで、カミさんに「千葉まで見に行くか・・」とは言ってはみたものの、やはり遠いから止めよう、という話に・・・・
そう言えば、前に田中一村の展覧会に行った事があるよね、という話になった。確かに思い出すと、どこかのデパートで開催された展覧会に行った・・。
まさにその時は「田中一村ブーム」だった・・・。それから25年・・・。
自分は絵の世界は、全くの門外漢。カミさんもマンガは上手いが、ホンモノの絵画はあまり見に行かない。その中で、我が家に珍しく、“展覧会に行こうか”と思わせた数少ない画家が田中一村なのである。
とりあえずは、明日(9月12日)放送のNHK「日曜美術館」をじっくり見る事にしよう。(再放送は2010/09/19の20:00~)
(2010/09/12追)
NHK「日曜美術館~田中一村 奄美の陰影」を見た。予想通りの秀作。25年前の時より、より深く取材されており、奄美での生活ぶりが良く分かった。(と言っても前の作品は覚えていないが・・・)
東山魁夷などの同級生が中央画壇で審査員にまで上り詰める一方、自分は落選続きで中央画壇で認められない。そして中央画壇と決別した失意の奄美行き・・・。
そして奄美の療養施設に身を寄せ、機関誌の表紙を書いたり、写真が撮れない島の住民のために、肖像画を描いたり・・・。
現地の、一村が歩いたであろう現場を含めて、興味深い取材が続く・・・
今回の「日曜美術館」は、25年前の作品に続き、世に残る名作品として残るのではないか。
それにしても、千葉まで見に行こうかな・・・。それとも11月からの「田中一村記念美術館」での巡回展覧会(ここ)を、(前からカミさんが行きたがっている)沖縄・奄美に行く言い訳にしようかな・・・
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コメント
つい先日まで9時から「題名のない音楽会」を30分みてから「日曜美術」を観ていましたが、題名のない音楽会が終了してからは9時からみています。若い時分から観られる時は両番組を欠かさずみていました。
田中一村の放映をみてから展覧会に行きました。1995年横浜の高島屋で開催されました。絵画を観ながら涙が滲んできたのは初めての体験でした。現在73歳ですが、絵画の展覧会は、中学生のとき学校から上野の国立博物館へ「ゴッホ展」を観に行ったのが始まりで、以来様々な展覧会に数知らず行きました。すごいな〜、この筆遣いすごい、この色どうやって出すのだろう等々の感想でした。しかし田中一村の絵は違っていました。彼の絵への情熱、姿勢を知ってみたからかも知れますんが、一村のひたむきな情熱に胸が一杯になり、おしまいの方では鼻水まで出てきてしまいました。佳かったですね。画集は購入したのですが、もう一度本物をみたいものです。
もう一つ忘れる事ができない展覧会がありました。これもだいぶ昔になりますが、東山魁夷の唐招提寺の障壁画です。唐招提寺に納める前に日本橋の高島屋で障壁画の展覧会がありました。どれもこれもみんな素晴らしかったのですが、北山杉を描いた「山雲」を観ているうちに自分も山の霧に包まれて、しっとり濡れた感覚になりました。すごいものです。
【エムズの片割れより】
音楽の世界もナマは違いますが、絵画の世界も、ナマは圧倒的な迫力がありますね。
スカパー4Kに、絵画の番組がたくさんあります。確かに解像度はスゴイのですが、絵のタッチはホンモノにはかないません。
投稿: patakara | 2017年10月30日 (月) 11:33