AM放送を高音質で聞く~パイオニアのチューナー「F-C3」
誰も興味を起こさない“しょうもないこと”に夢中になること。それが「趣味」・・・?
AM放送(中波のラジオ放送)。それをステレオで聞いたり、良い音を追求することは元々意味がない事かも知れない。関東や関西ではNetでの民放サイマル配信の実験も始まっている。(ここ) 聞き慣れたAM放送が、劇的に良い音質で聞けるNet配信はまさに感激モノ・・。よって、たぶん将来はNet経由であらゆる放送が良い音で聞けるようになるのだろう。でも問題はNHK・・。
自分はAM放送の「NHK第一」とFM放送の「NHK FM」しか聞かないのだが、そのNHKのNet配信への姿勢、将来像が分からない。よってとりあえずは“電波受信での音”を追求してしまう・・・。
世に出現したFM/AMチューナーは、FMが主であって、AM受信はオマケ的な位置付け。しかしNetで(ここ)や(ここ)を見て、「AM stereo チューナーとして超優秀機」という製品がある事を知った。
それは1993発売の、Pioneerの「F-03」(当時24,800円)と「F-C3」(当時20,000円)という2機種。今はAM放送をケンウッドのKT-1100D (当時74,800円)で聞いているが、そんな話を聞くと、つい手に入れて聞き比べてみたくなるもの・・・。これも趣味の世界・・・。
先日ヤフオク(Yahoo!オークション)を覗いたら、そのパイオニアの「F-C3」が売りに出ていた。完動品の純正AMループアンテナ付で価格は1000円。誰か競合者が現れるかな?と思ったが、結局自分一人の応札しかなく、1000円(別に送料1160円)で落札した。
そのチューナーが昨日着いた。そして聞いてみた・・・。なるほど、確かに高域が伸びている・・・
アンテナを取り替えたりして、色々なモードで聞き比べてみた。番組は今日の昼前の天気概況で、AMのNHK第一とFM放送で同じ放送。当方の受信場所は東京タワーから直線距離で約35キロの木造の2階である。
①<パイオニア「F-C3」~純正アンテナ>
2万円のチューナーにしては、結構良い音で受信出来る。高域の音まで伸びている。
②<ケンウッドの「KT-1100D」~純正アンテナ>
パイオニア「F-C3」に比べて値段が4倍だが、AM放送の音質は確かに劣る。高域が不足している。
③<ケンウッドの「KT-1100D」~FM放送>
同じ番組をFM放送で聞くとこんな音。さすがにノイズが皆無。
④<パイオニア「F-C3」~自作ループアンテナ>
アンテナを(ここ)の“線材を段ボールに巻いて作った自作アンテナ”に替えてみた。
電波は確かに強力になったが、ノイズが増えてしまう。NGだ。
⑤<パイオニア「F-C3」~ケンウッドの純正アンテナ>
アンテナをケンウッドの純正アンテナに替えてみた。ノイズが増える。やはりチューナーの設計は、純正のループアンテナの特性との対であることが分かる。
⑥<パイオニア「F-C3」~純正アンテナ>
もどって、やはりこれが良いようだ。評価が高いのは、感度と言うより、高域が伸びているため。
そもそも“聞ければ良いのさ”という位置付けがAM放送だと思う。 でも雑音がなくて良い音で聞く事が出来れば、それに超した事はない。
このチューナーの入手によって、今後の我が家のAM放送は、パイオニアの廉価版チューナー「F-C3」で聞く事にあいなった。(写真はクリックで拡大)
人間、何かワクワクする事を持っていないと、早くトシを取るという。その点、1000円のチューナーでこんなに“ワクワク”している自分は、まだまだ若い事になる?
しかし1000円という値段がどうも納得出来ない・・・。このチューナーが、「バカにするな!」と言いそうで・・・
要は、どんな高価な物でも、必要が無い人に取っては1円でも高い。逆にレアな物は、定価100円の物でも1万円を出しても欲しがる人もいる。それがモロに出ているのがヤフオクの世界だ。
たった1000円で買った(送料込みだと2160円)今回のチューナーだが、大事に使おうと、ウェットティッシュで磨いてあげた。“今後、AM放送はキミに頼るから頑張ってね!”
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