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2010年6月12日 (土)

家族旅行の写真の思い出・・・・

今朝の日経新聞のコラム「春秋」にこんな記事があった。

「テレビドラマの名作「岸辺のアルバム」をご存じだろうか。家族の崩壊を生々しく描いたこの作品は最後に小さな救いがあった。多摩川べりのマイホームが洪水で流され、一家はすべてを失う。しかし、分厚いアルバムだけは残るのだ。
思い出のつまったアルバムは家族の絆(きずな)の象徴にほかならない。ようやく持ち出してきたその一冊に、再生へのかすかな希望がにじむ――。そんな物語である。そこに張り付けられた写真は子どもたちの運動会であり誕生パーティーだろう。そしてなんといっても、そろって出かけた旅行の光景の数々であったろう。
きのう公表された2009年度の観光白書が、日本人の家族旅行の少なさに触れている。みんなで泊まりがけの旅に出かける回数はフランスや韓国に比べて半分ほど。いちどの旅行の宿泊日数もフランスは10泊にも及ぶのに日本は3泊に満たない、といった指摘だ。それでいて使うお金だけは際だって多いという。
豪華な宿に泊まったりグルメを楽しんだりしても、機会が少ないうえに駆け足ではアルバムの写真は増えそうにない。家族の絆も緩もうというものだ。だけど仕事が忙しくてね……と弁解するご同輩。たしか「岸辺のアルバム」の父親もそんなことを言って家庭を顧みなかった。自戒をこめて書いておくとしよう。」(
2010/6/12付「日経新聞」「春秋」より)

どうっていう事のない一文。でも山田太一の「岸辺のアルバム」は懐かしい。1977年というから、もう30数年前のドラマ・・・。もう一度見てみたいドラマの名作だ。

どの家庭でも家族での旅行は思い出に残る最大のイベント。特に子供にとっては大きな事件・・・。今は家族旅行など当たり前だが、昔は一般的ではなかった。
自分の子ども時代を思い出すと、家族そろっての旅行の記憶は一度たりともない。どんなに思い出そうとしても、出て来ない。たぶん親父が嫌っていたので“実績ゼロ”なのだろう。無理矢理ひねり出すと、旅行とは言えないが、小学校の低学年の時、当時住んでいた与野の近くの大宮公園に花見に行ったのが、親父が一緒だった唯一の記憶・・・。お袋には色々と連れて行って貰った思い出があるが、まあ昔の男なんてそんなもの・・・。(今考えると、どこかに行こうと言われても、とても自分がOKしたとは思えないが・・・)

自分に子どもが出来てからは、家族旅行は無数に(?)行ったもの・・。しかし段取ったのは全てカミさん。しかも行く先は全て会社の保養所。だから行く場所は決まっていた。熱海、伊豆、箱根がほとんど。でもそのお陰で、回数だけは行ったもの。
でもたぶん子どもは覚えていないと思う。今度はどこに行く、といった話無しに車に“子供達を積んで”スタートしたので、行った先がどこか、分からないままに終わった、と思う。
まあそんなもの・・・・。
でも先のドラマと同じく写真だけは撮った。よって、ウチのアルバムもそれなりに残っている。(もちろんカミさんの制作だが・・・)
写真は整理が大変。つい放っておくと、いつの写真か分からなくなる。よって映り込みの日付は重要だった。それが今のデジカメでは、日時は勿論のこと、撮影場所や緯度経度まで一枚ごとに記録される時代になってきた。

でも写真の重みを考えると、昔の写真は一枚ごとに重かった。一枚ずつアルバムに貼って、注釈を書き・・・。写真数十枚で分厚いアルバムが一杯になってしまって・・
それが今や、旅行に行くと一日に数百枚をデジカメで撮る・・・。
もちろん、見ないのは昔も今も同じだが・・・。

今日の結論? 今後も、昔の写真を懐かしがる時が来ないことを祈りたいな・・・(常に過去より現在の方が良い・・・ということ)

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