ショパンのノクターンNo20「遺作」
今日は、当サイトの4歳の誕生日である。数日前、カウントも100万を超えた。この4年で書いた記事が1150余。コメント数は1870余。我ながら良く続いたもの・・・。最近では、“blogが趣味”と堂々と言うようにもなってきた。
何のために書くのかって?自分も良く分からないが、前にも書いた通り、blogを書くことによって、日々の生活が「意識的になる」ことは確か。何かのイベントがあっても、どこかに出かけても、非日常的な出来事があると、ついblogに書こうとする・・。だから何でも“blogネタ”という目で見てしまう・・・・。逆にこれがblogの効能かも知れない・・。それにボケ防止のための“頭の体操”にも良いように思う・・・。
さて、当blogは“音楽”を一つのコンセプトとしているが、このトシになると、クラシック音楽の世界は一通り舐めてしまって新しい(自分にフィットする)曲を発見するという事は非常に少ない。その中で、珍しく“発見”したのが「ショパンのノクターン第20番 嬰ハ短調“遺作”」という曲。
この旋律を聴いたのは、フジテレビのドラマ「風のガーデン」で、平原綾香が歌う「カンパニュラの恋」を聞いたときだ。このドラマについては、前に記事を書いた(ここ)。
このドラマの中で幾度となく流れて来るこの旋律。でも何度聞いても、あまりフィットしなかった。ショパンのノクターンが原曲だ、と聞いてもピンと来なかった。でもドラマが終わって、ふとこの歌を録音してMP3で聞くようになってから、やっと自分のものになった・・・。
子どもの時以来のクラシック人生において、ショパンのこの曲は何度も聴く機会はあったのだろうと思う。でも多分自分の前を通り過ぎていった・・・。でも平原綾香によってやっと自分の前で止まった・・・。
だいたい自分は、ショパンはそう好きな方ではない。でも第20番のこの旋律は、聴くほどに味が・・・・
改めて聴いてみよう。フジ子・ヘミングの演奏である。
<ショパンのノクターンNo.20「遺作」~フジ子・ヘミング(pf)>
楽譜を見ながら演奏を聴くのもオツなもの・・・。楽譜のPDFは(ここ)。
同じこの曲を色々な楽器で演奏している。ついでにそれらを聴いてみよう。
この木琴の演奏は、この曲に合っていると思うが・・・
<ショパンのノクターンNo.20「遺作」~通崎睦美の木琴>
次にフルートで聞いてみよう・・・
<ショパンのノクターンNo.20「遺作」~山形由美のフルート>
最後にこの曲を知らせてくれた平原綾香に敬意を表して・・・・
<平原綾香の「ノクターン」>
当blogがいつまで続くか知らないが、どこかで自分が“頓死”しても、このblogがNet上に残っていて、自分の“遺作”となると思うと何か楽しい・・・。プロバイダーとの契約さえ続いていればNet上には残るはずなので・・・
どちらかというと、賑やかな曲の方が好きだった自分だが、こんな旋律に惹かれるようになるとは、我が人生の好みも、段々とリタイアモードなって来たのかもね・・・
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コメント
御ブログ4歳の誕生日さらにカウント百万超のこと誠におめでとうございます。
ノクターン20番の作品は、映画「戦場のピアニスト」の主題曲になっていたように思います。クラシックは歌謡曲と違ってほとんど時代感が蘇ってこないのが不思議です。中央線国立駅を南口に降りて富士見通りを少し行ったところに名曲喫茶「ジュピター」がありました。昭和40年代前半の頃は国立音大の学生など多く相当時間店の外で待たなくてはいけないほどでした。ミストリスは綺麗な方で、小生どもは勝手に憧れていました。やがて音大が立川に行ってしまって、年月が過ぎ、新しいファンはあまり増えなかったのではないでしょうか。国立に縁があり年に一度くらいですが行っていました。唯一のアルコールが入るコークハイを頼んでは曲リストを見せてもらって、リクエストできたものです。この方は、音大とともに移っていたら多くの音大生の想い出に生きることができたのではと思うことがありました。数年前か、「ジュピター」は閉められ、今は看板だけが残っているようです。「般若心経と穏やかな心」(2006年9月)のブログに感謝しているところ、「遺作」の言葉に、ついしゃべらせていただきました。ご寛容ください。
【エムズの片割れから】
コメントありがとうございます。先日、小平に行っての帰り道、西武拝島線に沿って車を走らせていたら、突然「国立音楽大学」のキャンパスがあって、ビックリしました。国立音大というので、てっきり国立市内にあると思っていましたので・・・。
当時の学生は、名曲喫茶に入り浸っていましたね。何をしゃべっていたのか・・・。飲み会も、コンパと称して、自室でワイワイやったもの。最近はよく昔を懐かしんでいます。
投稿: 植松樹美 | 2010年6月 4日 (金) 19:05
ショパンのノクターン一連勝手に聴かせていただきました。
ピアノよし、フルートよし、風のガーデンを思い起こしつつ、緒形 拳さんをしのびつつ、とても好きなドラマにはまっていました。至福のひとときでした。なによりショートなのが よいです。ありがとうございました。
たまにお邪魔してもいいですか?
【エムズの片割れより】
コメントありがとうございます。何となくエレガントで、懐かしく、このドラマに合っていましたよね。
投稿: pa-ruko | 2010年6月13日 (日) 13:28
夜更けに ショパンのノクターンNo.20を 聴きました。 ありがとうございます。
私は 歌も歌えないし、楽器も演奏できないのですが、50歳の頃に音楽に触れ心を揺さぶられたことから 聴くことが好きになりました。音楽で感動することは 宝物をもらったように今でも思います。
【エムズの片割れより】
秋の夜更けにショパン・・・。しかしこの曲を知ったのは我ながら新しいです。
投稿: むべ そよ風 | 2010年11月19日 (金) 13:46
「ジュピター」・・・。ありました。懐かしい限りです。
就職浪人していた、昭和59年頃の春から夏にかけて、毎日のように通いました。午後2時の開店後しばらくは、NHKFMの放送を流し、3時ぐらいからレコードを流してくれました。階段を上って右側の窓際の席で夜まで勉強したのを覚えています。毎週、「週刊朝日」の新刊を読むのも楽しみでした。
上品で美しい奥様、お元気でしょうか・・・。
投稿: | 2010年12月 5日 (日) 18:47
素晴らしい時間と空間を過ごされたことですね。悲しいですがあの方は亡くなられたようです。看板の確認に行ったのですが、見付かりません。近所の人に尋ねると息子さんが店を開いているというので会ってきました。「ジュピター」が閉められたのは数年前というのは記憶違いで十年とはいかないが相当前だとのことでした。閉店すると聞いて懐かしむ人たちが全国から来てくれたそうです。閉店してほどなく病気で倒れ、そのまま亡くなられたそうです…。連絡させていただきます。
投稿: 植松樹美 | 2010年12月 5日 (日) 19:51
植松様
迅速な応対、ありがとうございました。
フランソワのノクターンを初めて聴いたのも、この店であったのを今、思い出したところです。
残念なことですが、仕方のないことですね。でも、仕方のないことなのですが、私にとってはとても残念なことなのです。
ご冥福をお祈りしたいと思います。
投稿: | 2010年12月 6日 (月) 20:40
F.Chopin's 『遺作』 by F.Heming
ピアノの向うからショパンとフジコの啜り泣きが聞こえる。もらい泣きした。
シューベルトの遺作も聴きたい。
【エムズの片割れより】
自分も、クラシックは子どもの時から聴いていましたが、ノクターンはほんの最近聴きだした曲です。この録音、すすり泣きが聞こえますか・・・
投稿: yakata1578 | 2011年4月 1日 (金) 10:51
フジコ・ヘミング
この演奏を聴いているとこの演奏家は外見とは随分違う内面を持っている人ではないかな、と思う。一言で言うと寂寥感とでも・・・。演奏は音をとるまでは職人の力仕事でそこから芸術家の仕事、その先に人間の仕事が始まると思う。演奏を聴いて作曲家と演奏家の人そのものが立ち上がるのを感ずると心が揺らぐ。
【エムズの片割れより】
子どもの時、ハイフェッツが好きでした。超絶技巧で・・・。でも今は、(メンデルスゾーンの)サラ・チャンが沁みる・・・(2007/7/12の記事参照)
聞き手の姿勢(年代)と共に、フィットするものが変化していくようで・・・・
投稿: yakata1578 | 2011年4月 1日 (金) 11:01
フジコ・ヘミングの演奏を聴きました。
アメリカ東部時間、3月31日午後10時50分。 明日から4月です。
今週は 雨が多く 冷えます。
被災地の人々 寒くて辛いですね。お体お大事になさってください・・・。日本を離れて暮らしていますが 毎日 復興を 祈っています。
【エムズの片割れより】
今日(4/5)、公園を通ったら、桜がやっと咲き始めたようです。今年は例年になく寒い・・・。
とにかく今年は狂っています。
投稿: むべ そよ風 | 2011年4月 1日 (金) 11:55