舟木一夫の「絶唱」
同じことばかり書いて恐縮だが、歌を聞くとある情景が思い出される。舟木一夫の「絶唱」を聞くと、自分は学生時代に見た映画の看板を思い出す。
舟木一夫と和泉雅子の映画「絶唱」は、1966年(昭和41年)9月17日の公開だという。そう、自分が大学1年の時だ。季節は、初秋・・・。夏休みが終わって、前期試験が終わり、何か羽目を外したい時だ。その時に、同じ下宿の友人と、“映画に行こう”という話になり、この映画を見に行った。映画館まで歩いて行った。当時、たぶんオールナイトで上映していた・・・と思う。そして夜中、シーンとした道を歩いて下宿に帰った思い出がある。そんな「絶唱」を少し聞いてみよう。
<舟木一夫の「絶唱」>
「絶唱」
作詞:西條八十
作曲:市川昭介愛おしい 山鳩は
山こえて どこの空
名さえはかない 淡雪の娘よ
なぜ死んだ ああ 小雪結ばれて 引き裂かれ
七年を 西東
いのち短く 待つ日は永く
泣きぬれた ああ 小雪山番の 山小舎に
春が来る 花が咲く
着せて空しい 花嫁衣装
とこしえの ああ 小雪ムムム・・・
なぜ死んだ ああ 小雪
Netで見ると、「絶唱」は3回映画化されているという。小林旭と浅丘ルリ子による1958年版、この舟木一夫の1966年版、そして山口百恵と三浦友和による1975年版。
ラストシーンは、主人公が戦争から帰ってみると、恋人が結核でちょうど亡くなったところ。それでなきがらに花嫁衣裳を着せて結婚式・・・。何ともロマンチックだが、良く考えてみると・・・・
同じ舟木一夫の歌で、「夕笛」という歌がある。次の年、つまり昭和42年の発売。これも同じような雰囲気の歌。自分は舟木一夫の歌では、この2曲が好きで良く聞いたもの・・・
今でもこの歌を聴くと、映画の情景が目に浮かぶ。と同時に、学生の頃が思い出される。しかし、歌は懐かしくても、当時はあまり懐かしくない。あまり楽しくはなかった心が揺れ動いていた自分の学生時代ではあった・・・・。
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コメント
エムズ様
なんとも切ない歌ですね?
この”絶唱”と”愛と死をみつめて”は私の心を痛めた2曲です(いや本当はもっとありますが)死を悟った人と、その周りの苦悩は耐えがたい苦しみでしょうね。それにひきかえ自分の
怠惰さが情けないです。いやはやこんなことより唄の心に感謝したいと思います。最後に小生のリクエストに応えたくれたことが嬉しいです。ありがとうございました。Y.Yより
投稿: yuji yokozeki | 2010年4月10日 (土) 18:05